共同親権の議論に向き合う態度
まずは共同親権法案の審議に対して、自民党や公明党の議員たちがどのような態度で臨んでいるのか・・というのがわかる動画をご覧ください。
先日、ある芸人の発言がネットで話題になっていました。
今、NHK朝の連ドラ「虎に翼」のヒロインを演じている伊藤沙莉さんの実兄であるお笑い芸人オズワルドの伊藤さんの発言です。
両親が離婚して、母親と極貧生活を送っていた伊藤さんの感じていることは、私自身が経験して感じたことと同じでした。
離婚して離れて暮らしている父親は、養育費を一円も支払わず、子供たちに消しゴムのひとつでも買ってやることもなかったくせに、突然連絡してきて「子供に会いたい」と言われたらどう思います?という内容でした。
それに子供たちも、必死で働いて暮らしを維持しようと頑張っている母親を見ているので、何もしない父親にと会ったとしても複雑な気持ちになるはず。
私も1歳になる前の子供を連れて離婚した経験があります。
別れるときに、親権は要らないから養育費は払いたくないと言われました。
思えば子供を抱っこしたこともほとんどなく、お風呂に入れたこともオムツを変えたこともありませんでした。
しかも借金を抱えていたことを秘密にしていて、ある日突然、住んでいた部屋を立ち退かなければならなくなりました。
小さな子供を抱えて、夜逃げのように荷造りをして、実家の近くのアパートを借りて引っ越した時の不安な気持ちが「離婚して子供は一人で育てよう」という決意に変わったのです。
どうせ話し合っても養育費を払うつもりもないだろうし、家庭裁判所で調停したとしても、不払いになるだろう・・。
そんなめんどくさいことをするよりも、一切の縁を切った方がスッキリすると思って離婚しました。
ところが何年後かに子供宛に手紙を送ってきて、そこには「会って話したい」というようなことが書かれていました。
まだ小学生だった子供は、記憶にない父親に対する興味は示しましたが、会いたいとは言いませんでした。
しかし、子供が思春期になり、反抗期になり、私とはケンカばかりの日々になった頃に父親と暮らしたかった・・みたいなことを言われたのです。
ショックでした。
日々一緒に生活している口うるさい母親よりも、たった一度の手紙の中に書かれた父親の言葉から作り出した想像の人物のほうが自分を愛してくれると思ったのでしょう。
私はなぜ離婚したのか、真実を伝えませんでした。
商売に失敗して借金を抱えて、住むところを追い出されたことや、親権は要らないから養育費は払わないと言われたことも伝えませんでした。
何十年経っても、それは伝えていません。
私が思うのは、親になったら子供に対する愛情は誰でも自然に生まれるものだと考えないで欲しいということです。
親権は要らないから養育費は払いたくないなんて、子供の親になった人が言える言葉ではないと思います。
払えないとしても、何とか子供のために頑張ろうとする気持ちのかけらもありませんでした。
私の場合は、DVや虐待はなかったけれど、離婚した後に一緒に暮らす親と離れて暮らす親が共同親権を持つ意味が全く理解できません。
本当に子供のことを考えているなら、離婚後も子供のことを一緒に考えていけるはずというのはあまりにキレイごとです。
そんなドラマみたいな話は、滅多にないでしょう(皆無とは言いません)
共同親権じゃなければ子供に会えないわけでもなく、共同親権じゃないから養育費を払わなくても済むわけでもないのです。
共同親権に強くこだわる人には、一種の執着、執念のような底知れない恐怖を感じてしまいます。
共同親権は必要なのでしょうか?
DV被害者のことを本気で考えているのでしょうか・・
もっともっと時間をかけて、もっと真剣に議論して欲しいと思います。
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