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"孤独を支えた言葉" スティーブ・マックイーンさん 好きな映画5選

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"The King of Cool"
アンチヒーローとして、
時代のシネマを華やかに彩った俳優
スティーブ・マックイーン

スターダムにのし上がる前の彼は
その人生の紆余曲折を余儀なくされます。

度重なる両親の離婚
家庭環境に恵まれなかった幼少期

ストリート・ギャングに加入し、
軽犯罪を繰り返した彼は、継父との軋轢が生じ
少年矯正施設で多感な青春期を送っています。

出所後、売春宿のタオルボーイから始まり
井戸掘り人、カーニバルの小間物売り、
木こりなど転々と職を変えるのでした。

やがて海兵隊に入隊後も
懲罰房に入れられたりと、
孤独と逆境の中で成長をしていくのでした。

除隊後__
20代前半はブロードウェイでの端役と、
バイクレースで生計を立てていましたが、
心機一転、ハリウッドへと向かいます。

ここからマックイーンの人生は、
その秘めていた才能が輝き始めるのでした。

余談になりますが__
小生の観たスティーブ・マックイーンの映画に
後ほど紹介する"パピヨン"があります。

酷く過酷な環境から脱獄し、自由人として
余生を暮らすストーリーに憧れてました。

当時、インベーダーゲームが流行し、
三条河原町に同名のゲームセンター
"パピヨン"があり、小学生当時の校則で
ゲーム店の出入りを禁止されており、

(自由にテレビゲームがしたい。)
 という
"パピヨン"には当時のマックイーンに似た
自由への憧れが詰まっており
懐かしい想い出です。


それでは、私の好きなマックイーンの
華やかな出演作品を紹介いたします。


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①荒野の七人《The Magnificent Seven》
(1960)

マックイーンを一躍スターダム街道に
押し上げていったのは、
黒澤明監督の「七人の侍」を西部開拓時代に
リメイクした本作品でした。

この時から既に、
主演のユル・ブリンナーも
思わず嫉妬してしまう程の
光り輝くスター性を備えていたと思います。






②大脱走《The Great Escape》(1963)

アクション俳優として、彼の人気は
この映画で一気にブレイクしました。

劇中では650ccのトライアンフTR6を駆って
国境越えの脱走を企てますが、
レーサーの経歴もあって、バイクに跨がる姿が
これほどサマになる俳優はなかなか居ません。

(シンプルにひたすらカッコイイ!)

子供の時に観たシビれる程の感動は、
大人になった今でも色褪せず
憧憬の念を失うことはありません。




③ブリット《Bullitt》
(1968)

男の色気が全開の刑事ブリットは
マックイーンのハマり役と言っても
差し支えないと思います。

危険を顧みないカーアクションは
マックイーン自身によるスタントです。

当時のファッションも大好きですし、
漂うダンディズムをひたすら愛でる映画です。

今は廃刊となった"free&easy"と言う
メンズ・ファッション雑誌があり、

「ラギッド・アイビー」と言うコンセプトで
茶のツイードJKTと
ネイビーのタートルネックのセーター
※所謂、アズーロ・エ・マローネと言われる
コーディネートの元ネタとしてもふんだんに
取り上げられていました。

そのようなファッション・スタイルも
当時では斬新であったとおもわれます。

"Rugged Ivy"も憧れでした。

スティーブ・マックイーンに肖りたい__
細部にこだわってみたい程に
憧れのアイコンなのです。




④タワーリング・インフェルノ
《The Towering Inferno》(1974)

パニック映画の先駆的作品です。
豪華キャストの中でも特筆すべきが
先輩俳優のポール・ニューマンと
人気絶頂のマックイーンの頂上対決とも云える
共演が実現したことです。

劇中ではお互いに協力し合って
ビル火災を消し止めます。
気品のあるニューマン建築士と
野生味のマックイーン消防士

同じ二枚目俳優でも好対照なキャラクターで
二人のサムライっぷりの良さが引き立ちます。




⑤パピヨン《Papillon》(1973)

小生にとってマックイーンの出演作品で
初めて観る映画がこの"パピヨン"でした。
"大脱走"の痛快なアクションから一転し、
本作品では凄まじいまでのシリアスさで
脱獄の極限状態を迫真の演技で演じてます。

何度失敗しても、屈することなく脱獄を
あきらめない。

少しの可能性にも、自分自身に対して
誠実であり続ける。

老境に差し掛かって絶海の孤島に幽閉されても
"七回に一度来る、四番目の波だ。"
この不屈の信念で見事に離島から脱出し
自由を手に入れる脱出劇

少年の時に熱い想いで観ていた感動が
現在でも込み上げてきます。

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マックイーンは齢50歳で
その生涯を終えます。

これからが男の渋みと本領が発揮される
脂の乗り切った俳優マックイーンを
観ることは出来ませんでした。

周囲を魅了する、その類いまれなスター性を
紐解いてみるならば、

彼自身の男らしくタフガイなイメージや
イカしたファッションに内包された
"切なさ"と"純真さ"が時折垣間見える
そのギャップ萌えにあると思います。


彼の生い立ちは
壮絶なドラマを観ているかのようで、
幼い頃、離れていった父、
アルコール中毒の母から見捨てられ
彼の心を支えていたのは、
代わりに育ててくれた祖母の兄である
大伯父クロードとの出会いです。

クロードは農場を経営しており、
幼いスティーブに農作業から
ナイフの使い方まで
日常的に身に着けなければ生きて行けない
自立心と
カトリック教徒としての愛や優しさといった
心の在り方など
幼いスティーブは多くのことを大伯父に
教わったんだと、後年になって述懐します。

「クロード大伯父さんは、非常に強く、
非常に公平だった。」
 
時を経て、母親がスティーブを迎えに来ます。

大伯父クロードは、
幼いスティーブが農場を去る日に
個人的な餞別として、金の懐中時計を
プレゼントとして贈りました。

そのケースの内側には銘が打ってあり

"私の息子だったスティーブへ__"

不遇だった少年時代の彼の中には
生涯大切な輝きのCoreとなって
この言葉が刻まれていたことでしょう。

逆境と孤独の中で、大伯父の金言は
生涯に渡って支えになっていたと思います。

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長文お読み下さりありがとうございました。




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