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詩 「潮騒の残り香」
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水平線の先にある可能性なんて
そんな浮かれた無邪気さに酔いしれる程
初心な感情ってものを
俺は持ち合わせていなかった
アイツの泣いた顔を想い出す
幸せを掴み損なっては
指の間からするりと逃げていった
過ぎ去りし日々は
もう戻ることはない
所詮は腐れ縁だから__と、
切り立った断崖にぶつかる
打ち寄せる波飛沫で
俺が残した足跡なんて
未練なく掻き消してくれと
自嘲を繰り返す
陽射しを照り返す無数の波が煌めいて
息を呑む美しさが目に沁みていく
いつか見たアイツの笑顔は
俺には不相応なくらい眩しすぎて
想い出が潮騒の残り香のように
雑念とした胸の中を掻きむしる
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山根あきら様のお題に投稿します。
青ブラ文学部
#腐れ縁だから
いつもお題のご提供ありがとうございます。