読書感想文 2020
2020.02
『現代落語論』
-立川 談志-
私が落語にどっぷりハマるきっかけになったのが、立川談志さんの『芝浜』だった。ゆえに落語に関する本を読むなら談志さんのものから、というのは自分の中では自然なことだった。
この本はまず、落語とは、落語の面白さとは、といった解説から始まる。次に、落語家が真打(落語家の身分、低い順に前座→二枚目→真打となる)になるまでを談志さんご自身や周囲の方のエピソードを交えて説明されている。ここまでの内容については、落語に興味を持っていくつか噺を聞いてみた、というような人にとってはうってつけの入門本といえるだろう。
そしてここからは、寄席の現場の話、そしてこれからの落語の在り方に移っていく。談志さんの考えが色濃く出ているパートだ。これが『最後の落語論』に繋がっていく部分なのだと感じた。
2020.03
『談志 最後の落語論』
-立川 談志-
続けて談志さんの落語論の本、こちらは晩年の談志さんが著されたものだけあって、私にとってはこちらの方が"立川談志"のイメージに近い。
特に大事なキーワードは「イリュージョン」であろう。
『現代落語論』のなかで、「粋」や「古典落語と現代」というテーマで語られていた内容がより煮詰められ、「イリュージョン」として説明されている。
2020.05
『世界からバナナがなくなるまえに: 食糧危機に立ち向かう科学者たち』
-ロブ・ダン、高橋 洋-
じゃがいも、カカオ、バナナなどのプランテーションが、害虫や細菌によって破壊された例を引き合いに、生態系の「コントロール」がいかに困難であるか、遺伝的多様性の保持がいかに重要であるかを解説している。
2020.06
『ユング心理学入門』
-河合 隼雄-
ユング心理学のなかで基礎となる言葉・概念の解説が丁寧に行われている。
2020.07
『レガシーコードからの脱却―ソフトウェアの寿命を延ばし価値を高める9つのプラクティス』
-David Scott Bernstein、吉羽 龍太郎、永瀬 美穂、原田 騎郎、有野 雅士-
言わずとしれた名著。とにかくアジャイルで開発すればいいんだ、とはならないところがいい。
2020.09
『古都』
-川端 康成-
この作品を受けて、京都に杉を見に行った。なるほど、管理の行き届いた杉の美しさたるや。
2020.10
『雪国』
-川端 康成-
『古都』に引き続いて川端康成の作品を読もうということで、おそらくいちばん有名な本作品を選んだ。
日本語の日本語たる所以というか、曖昧であるがゆえの美しさ、みたいなものを感じた。それゆえ英訳がとても難しいという話が以下のサイトにて紹介されている。とてもおもしろいのでぜひ。
雪国と Snow Country
2020.11
『涼宮ハルヒの直観 』
-谷川 流、いとう のいぢ-
シリーズの前作から、約10年ぶりの続編。発売前から話題沸騰といった感じで、これを機に電子書籍に手を出した。