「成長」 という言葉の定義を考える
「成長したいです」
新卒採用をやっていると、学生からこんな言葉をよく聞くことがある。
「◯◯の成長のために」
上司から言われることもある。
なんでもなく使っている成長という言葉、わかるようでわからない。
身の回りには、何気なく使っているけれど実は定義が曖昧な言葉が溢れている。
成長、成長、成長。
成長ってなんだろう?
せい‐ちょう【成長】
①育って大きくなること。育って成熟すること。日葡辞書「サウモク(草木)セイヂャウスル」。「子供の―」「経済―」
②俗には発育と同じ意味で用い、生物学では生体の量の増加を指し、形態形成あるいは形態変化に対していう。成長。
広辞苑を調べてみると、成長の定義は上記のように記されている。
物理的に大きくなること、そして精神面で成熟すること。
ふむ。
wikipediaだとこうだ。
成長(せいちょう、英: growth)とは、成長とは、ある生物が、その生活史において、個体がその発生から死に至る過程で、もっともよく発達した形へとその姿を変える間の変化をさす。典型的なものは、多細胞生物に見られるものである。主に成長は大きく分けて構造の発達と大きさの増大の2つの面があり、この両者が同時に行なわれる。
個体がその発生から死に至る過程で、もっともよく発達した形へとその姿を変える間の変化をさす。
これはなかなか面白い。
すなわち、生き延びるための変化が成長である、という論である。
ただ、社会人として成長したい、という時に、成長しないと死んでしまうのか?というと、必ずしもそうではないし、どんな仕事でも覚えればそりゃ一定は成長するだろう、と思う。
実のところ、私は「成長」という言葉に違和感を覚えてしまう時がある。
成長したくないか、ひいては現状維持していたいのか、と聞かれたらまさしく答えはNOだとは思うが、直球で成長したいか?成長するために結果を出したいか?と問われると、すぐに首を縦に振れない、そんな感じ。
それは甘いんじゃないか、とか、意識が足りないんじゃないか、と言われるかもしれないが、少なくとも今のわたしはそう思ってしまう。
(成長と言われた時に咄嗟に頭に浮かぶのが、ポケモンの進化である。ピチューからピカチュウ、みたいな。そして大体ポケモンは進化前の方が可愛い。ポケモンしたことないけど。)
成長とか結果とか、そういった言葉が自分だけにベクトルが向きすぎているからだと感じるからなのか、はたまた勝手にひとりよがりなイメージを持ってしまうかなのかはわからないけれど、自分の中ではそれらの言葉が、その言葉のままあんまりしっくりこないのは正直なところ。
じゃあ、どんな言葉がしっくりくるの?と聞かれると、
一言で答えるのは難しいけれど、「目指したい方向に向かって進んだ結果、振り返った時に歩んできた道」が「成長」なのではないかと思う。成長は手段であって、目的ではない。
そんな変化の過程で「この人に対して、こういうものを与えられるようになった」という実感が持てれば、それはもうまさしく成長したなと思えるのではなかろうか。
あなたにとっての成長とは、なんでしょうか?
▼GLOBISの記事で成長とは何かの考え方がまとまっていました
言葉の定義を自分なりに考えてみるのは面白いし
考え出すと意外と沼なので、定期的にやろうと思います〜
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