刺さるもの
⚠︎このnoteでは、ドラマ「最高の教師」、映画「アクターズ・ショート・フィルム2」のネタバレが含まれます。
先日まで放送されていた「最高の教師」というドラマを見ていて、ある俳優さんがとても印象に残った。
奥平大兼さん、彼の雰囲気は彼にしか出せない。
〇〇に似てるね、とかそういうのを言わせない、彼にしか出せない空気感がある。
演技のことは全くと言っていいほどわからないけれど、不思議なほどに惹きつけられて、検索せずにはいられなかった。
他の作品も観てみたい、と思いU-NEXTで調べると、「アクターズ・ショート・フィルム2」というものが出てきた。
この作品は、普段撮られる側の俳優が監督を務めるという興味深いコンセプトのものだった。
観た後にこの作品について調べてみると千葉雄大監督の「あんた」というショートフィルムがとても高評価であった。
確かに感動する作品だった。
が、私の目的は奥平さんである。
奥平さんは「物語」という玉城ティナ監督の作品に出演していた。
この作品で奥平さんはほとんど動かない。
ベッドに寝て、喋りもしない。
最後のシーン、彼は喋る代わりにスケッチブックに伝えたいことを書いていく。
ここがね、、もうすごい。
心がキューっとなる。
彼がどういう存在なのか、結局最後まで説明されず観ている側が考えなければならない。
わからないことばかりなのに泣きそうになった。
この役、これは彼じゃないと出来ないだろうとしみじみ思う。
私は起承転結が激しくない物語が好きだ。
この話は淡々と進んでいく。
私にとても刺さる作品だった。
観終わった後に作品レビューを読んでいると、あまり「物語」は評価が高くない。
でも、私はとても好きだった。
刺さる作品というのは人それぞれなのだなぁと実感する話だった。
奥平大兼さん、これからも注目していきたい。