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合成音声と絶叫が生み出す音楽「that same street」
君は「that same street」というアーティストを知っているか!!!!!
that same streetとは?
moreruというバンドのメンバーでもあるDexさんが行っているソロプロジェクトである。彼の生み出す作品は、殆どが合成音声と絶叫を組み合わせて構成された「ボカロskramz」という特有のジャンルに属している。とりあえず聴いてみてくれ。
that same street/好きです。
じんさんの「サマーエンドロール」のサンプリングから始まる本楽曲。私はカゲプロ世代じゃなかったのでこの歌詞が何を示しているのか、さっぱりわからないが、何となく永遠とループする夏の日の中でのハズレ世界線の絶望の中で、どうにか希望を見出そうとしている状況の歌詞だと思った。そんなことより、この曲はやっぱりいい。絶叫が心地いいサウンドを生んでいる。「skramz」というジャンルにあまり精通しておらず、それっぽいアーティストと言ったらthe cabsとAmpereぐらいしか思いつかないから、あまり音楽的に深いことも言えないんだけど、合成音声と絶叫の組み合わせにシンパシーを感じる楽曲になっている。
that same street/セラ
初音ミク×翼のサムネが、16周年のキービジュアルを彷彿とさせる本楽曲。(あっちの翼はメカメカしかったけど)にしても、ミクさんには翼が似合う。それはそれとして、この曲は切なさが凝縮されていて良い。歌詞もそうだし、絶叫が何処か去りゆく天使に対して「行かないで」と悲願する意味合いを含んで叫んでいるように思えてストーリー性を感じる。
that same street/Vesuva
さっきも言及したが初音ミク16周年に合わせて、MVが投稿された本楽曲。MVのイラストはDexさんの妹さんが手掛けているそうです。普通に凄い。それはそれとして、この曲はポエトリーリーディングパートが本当に良い。呼応しあうずんだもん達の声によって語られる美しい言葉。そして、その締めくくりとして曲のタイトルにもなっている「Vesuva」が出てくる。これが本当に良い演出だ。「Vesuva」はトレーディングカードゲームである「MTG(マジック:ザ・ギャザリング)」に登場する言葉で「君がいたあらゆる場所」を意味しているらしい。(違う元ネタがあったらすいません)エモい。エモいとかあんまり好きな言葉じゃないけど、そう言わざるを得ない。
因みに、この楽曲は遠泳音楽レーベル「Siren for Charlotte」のコンピレーションアルバム『Xtalline : 001』に収録されている。
参加しているアーティストも豪華で、Dexさんと同じくボカロpとして名を名を馳せている「アメリカ民謡研究会」、シューゲイザーバントとして根強いファンが多い「溶けない名前」、「うみべの女の子」や「空気人形」と言った邦画のサウンドを担当したりもしている前田勝彦さんによるソロユニット「world's end girlfriend」など粒ぞろいなメンバーとなっている。是非聞いてみて。
Dex/ラヴ心中
「that same street」を始める前に、Dexさん個人名義で出した曲も紹介しておく。恐らくボカロ初挑戦作であると思われる。「ラヴ心中」という中々重い愛を感じさせるタイトルから、ハードなロックが流れるのかと思いきや、ポップなサウンドに仕上がっている。真っ直ぐな想いをそのまま伝える歌詞は、自分のためではなく初音ミクに歌ってもらうために作った歌が多かった黎明期ボカロの独特の雰囲気を感じる。
まとめ
これで「that same street」を知れたな!なんか言いたくなるフレーズだよな「that same street」!Dexさんは「that same street」名義でもバンドの「moreru」としても、精力的に音楽活動を行ってるようだ。旧Twitterとかで告知したりしていらっしゃるようなので、機会があったらLIVEを見に行ってみよう!(私は行ったことないです。すいません)
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