Buddies同士の対立、何が起こったのか?④ひとりひとりが櫻坂46のためにできること
これまで①ではこの記事を書くことになったきっかけ。
②ではこの問題をどのようにして考えるか?。
③では本題として起こったことの観察。
を行ってきました。
今回で最終章です。
ここまで読んでくださった方、ありがとうござました。
あとほんの少し、お付き合いいただけたら幸いです。
さて、前章では起こったことをループ図として描いて観察してみました。
それによって「誰もがライブのロイヤリティを高めたいだけなのに、結果的に対立や分断が起きてしまった」という構造が認知できました。
ここまで来た場合、セオリー的には利害関係者同士で「私たちはそもそも〇〇という目的があったよね」や「対立するつもりなんてなかったんだよね」という状態から「ではどうしたらいいかみんなで考えよう」という場を作り出していきます。
しかし今回の場合、それが現実的に難しいのに加えて、この東京ドーム公演で卒業のキャプテンゆっかー(菅井友香さん)が最後にオタクたちの対立を鎮める素晴らしい卒業スピーチをしてくれました(以下一部抜粋)。
そして大好きな欅坂46も、大好きな櫻坂46も、それぞれにしかない楽曲、グループ、メンバーの魅力がたくさんあります。どっちがいい悪いとかではなく、それぞれを尊重しながら、魅力を受け入れて、どっちも愛していただけたらうれしいなと思っています。
ですので、これ以上進めるなんて野暮なことはせず、私からは「同じような対立が起こらないように」との願いを込めて、Buddiesひとりひとりが自身の「前提」や「思い込み」に気付けるようになるためのツールをご紹介して終わりにしたいと思います。
「推論のはしご」
人間は過去の経験やパラダイム、いわゆる「常識」などから「〇〇とは××」であるというような前提をもって日々行動しています。そうでなければ毎日通う通学通勤路をいちいち地図を見て歩かなければなりません。頭の中でもしくは無意識下で「この先少し行ったらコンビニがあるからそこを右に曲がる」というように「そこにコンビニがある」という前提を持っているからわざわざ地図を確認しなくて済むのです。このように「前提」や「思い込み」というのは便利なものです。しかし、とりわけ人間関係においては多くの弊害をもたらしています。
今回のBuddiesの対立も、前章で紹介したように多くの「前提」や「思い込み」がありそうでしたよね。
この自分の「前提」や「思い込み」に気付くだけでも、少なくとも自分はその対立から抜け出すことができるんじゃないかと思います。そしてその「少なくとも」が多くなることで対立構造そのものも解消できる可能性があると思います。
では早速そのためのツール「推論のはしご」をご紹介していきましょう。
推論のはしごとは、ハーバードビジネススクール名誉教授のクリス・アージリスという人が提唱したもので、自身の前提や思い込みに気付くために、はしごを降りるように「言動」からその言動に至った元の「根拠」までをはしごを降りるように確かめてみようとするものです(下図)。
今回の件に限らず、あなたが望まない対立やなかなか解決できない問題にぶち当たったときに、この推論のはしごを降りてみてください。答えはなくても何か気づくかもしれません。
降り方は簡単で自分で自分に問いかけてみます。
「(私は)何を見て、それにどのように意味づけをして、どのように解釈しましたか?」
「そしてその解釈でどのような行動を起こし、それによって何が起きましたか?」
「その起こったことは(私が)意図したことですか?」
違っていたのなら「どうすれば意図した結果が得られたと思いますか?」
といった感じです。
どうですか?今回の件に限らず何か気づくことはあったでしょうか?
そうであるならば、この記事を書いて本当に良かったと思います。
少し学問的で堅苦しい感じになってしまいましたが、僕は、そこにいるBuddiesがそれぞれ推論のはしごを降りることができるようになれば、今回のような対立構造は繰り返し現れなくなるんじゃないかと思います。そしてあの会場の一体感はより一層素晴らしいものになるんじゃないかとも思っています。
さて、とても長くなってしまいましたが、最後に僕の好きな櫻坂46「流れ弾」の歌詞をお伝えして終わろうと思います。
ある日、ある場所で敵対するチーム
呼ばれたパーティー
たったひとつだけのルールを決めて
「他人のことは言わない」
誰もかれも自分のことだけ語り合った。
そうか みんな 本当は誰かに話しかけたかっただけなのか。
ー
語り合おう 見つめ合おう 愛がなくちゃ世界は終わる。
長いことお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
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