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フレンチのメニューでよくあるポワレとは

ポワレは本来、ローストに近い調理法

まずローストは、フライパンで焼き色をつけて、オーブンでゆっくり火を通していく方法です。ローストビーフなどがこれにあたります。

それに対して、ポワレは肉に焼き色をつけて、ミルポワ(香味野菜)を敷いた鍋に肉を入れバターを加え、フタをしてオーブンで火を通し、時々アロゼ※をしながらじっくり火を通していきます。
※アロゼとは、焼いてる途中の肉汁や油脂をかけること
そして、仕上がるときには、肉とミルポワがちょうどいい具合に火がとおっているのが理想です。

このポワレの方法は、ローストとヴァプール(蒸す)の間をとったような調理法でミルポワの香りがして、しっとりとした焼き上がりになります。

鍋に残ったミルポワとには、フォン(だし汁)やワインをいれてソースのベースとして利用します。

一般的に使われているポワレ

よくレストランで使われているポワレは、魚などの切り身をフライパンで焼いた場合のことを指します。

それなら、ソテーとは何が違うのか?となりそうですが、ソテーのほうはフライパンでサッと炒めるような焼き方でポワレは、片面ずつゆっくり焼いていくイメージです。

これに関しては、作り手の解釈次第という曖昧な面もあります。

ポワレの焼き方

焼くものによりますが、皮のパリッとした食感を生かしたい魚は、皮の面からゆっくり焼いていき、8割ほど火が通ったら、反転して2割は予熱で焼くと皮はパリッと、身はしっとりした仕上がりになります。

鴨を使ったポワレは、フライパンに油をひかずに、皮の面を焼いていき、その後はちょっとずつひっくり返しながら、じっくり中まで火を通していきます。
こうすることで、焼いてる面から火が通っていき、フライパンに接していない面はルポゼ(休ませる)状態になるのでじわじわと内部まで焼けていくから、しっとりやわらかく仕上がります。

最近では焼く前に塩コショウをしないことも

当店でもそうですが、主に肉系のものを焼くときは、焼いた後に塩コショウします。
その理由は、そのほうが柔らかく仕上がることと、コショウは焼くことによって挽きたての香りがなくなるという理由です。

最近は、やわらかいお肉のニーズが多いので、この方法をとるシェフが増えたのだと思います。

以上、ラ・フェの厨房からでした。







貴重な時間を使って、記事を読んでいただきありがとうございます。有意義でお役にたてれば幸いです😊