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離島にお試し移住したら島のなんでも屋になってしまった男の話
ひょんなことから知り合ったイケメン男子、櫻木(サクラギ)くん。
雰囲気ありありのイマドキ男子なのに、聞けば伊計島の古民家で1人で住んでると…。
「彼、何者や…」と気になり、グイグイと近づき、思い切ってインタビュー依頼してみた!!
そしたら「僕で良いならぜひ。お声かけて頂きありがとうございます」と。
な、ぬ、謙虚すぎやろ。
◇
しかもその答えに手応えを感じて「せっかくだし伊計島の家も見てみたいな!なんて?ははは、ダメだよね????ね??」と図々しく頼んでみると、、、
「いいですよ!」と。
え、ちょ、優しすぎやろ。
◇
ちなみに、皆さん伊計島ってどこか分かりますか?
沖縄本島にある島で、うるま市の勝連から「海中道路」という両サイドが海になっている橋を渡って、3つ目の島なんですが…(情報量多い)
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うん、だいぶローカルな感じっすよね笑
私も沖縄住むまで、全然知らなかった。
しかしこの伊計島、海もすっごい綺麗だし、観光客もあまり居なくてかなり穴場なんですが、まさかこんな若者が移住してるとは…。
ってことで興味津々、お話聞いてきましょー!!
〈聞き手:ラエコ)
◇
【愛知→伊計島】お試し移住したら島の何でも屋になってしまった男の話
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櫻木章雄(35)愛知県出身。
空間プロデュースやオンラインビジネスをする傍ら、2020年に伊計島に移住。
【いざお宅訪問】
早速ですが、櫻木ハウス訪問です。
家までの道のりがガチで島。
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おっ!
家があった!!!!
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―――うわーこんなお家に住んでるんですね!はよ中も見たい!
櫻木さん
いいですよ。
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―――おしゃれ過ぎて、凡人感ゼロ。やっぱり、インテリアのお仕事をしてたんですか?
櫻木さん
そうですね。
大学が芸大の建築デザインコースだったので、卒業後は店舗設計会社に就職して、商業施設の空間プロデュース等をしていました。
―――どんなサラリーマン生活を送ってたのですか?
櫻木さん
大企業相手の仕事だったのでやりがいはありましたが…。
ものすごい忙しくて、月の3分の2は出張でひたすら働いてましたね。
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【多額の借金を背負ったサラリーマン時代】
―――起業とかは考えたんですか?
櫻木さん
実は25歳の時に、結構な額の投資をして起業したんですが、これからという時にトラブルが起きてダメになってしまって。
そこで大きな借金を背負うことになってしまいました。
―――金額聞いてもいいですか?
櫻木さん
⚪︎×¥"!>?=$%& 円です
―――そ、その額を25歳で背負うのはかなりの事ですね…。
櫻木さん
はい…。
で、辞表を出していた会社に無理言って退職を撤回してもらい、なんとか首の皮一枚は繋ったんですが、それでも毎月何十万と返済していかなくてはならず、お先真っ暗でした。
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―――どうやって返済したんですか?
櫻木さん
「29歳までに絶対返済する」という目標を立て、パソコン1台で完結するような副業を色々初めました。
お給料と副業の収入を全て借金返済にあて、4年間で完済しました。
―――その額を4年で完済は早いですね。
櫻木さん
10代の頃に病気で亡くした父に「何をしても良いけど、自分のケツは自分で拭けよ」と言われたのがずっと頭にあって、絶対に返済してやると思ってました。
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【借金返済後、旅に出る】
―――完済後、会社は退職されたんですよね?
櫻木さん
はい。借金が完済した時に、「ついに貯金がマイナスではなくゼロになった!もうこれからは自分のために時間を使おう」と思って退社しました。
―――退職後はどうされたんですか?
櫻木さん
ずっとやりたかった旅をしたいと思って、まず日本国内を回り、その後は世界五大陸の横断を目標にして旅に出ました。
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―――晴れて自由の身ですもんね!!
櫻木さん
そうですね。
ただこの旅は、結果的にコロナで海外に行けなくなってしまったので国内までの旅となりましたが、今は伊計島を拠点としながら、年に一度は世界五大陸横断の続きとして様々な所に旅に出ています。
―――海外はどこらへんを旅してるんですか?
櫻木さん
一昨年はヨーロッパ、昨年はオーストラリアを3ヶ月かけて車で一周しました。
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【自分を知る、国内旅行】
―――退職後の国内旅行は、日本を全部回ったんですか?
櫻木さん
はい。北海道から沖縄まで、2年かけて車で全部行きました。
―――その間の生活費はどうしてたんですか?
櫻木さん
会社員時代の副業を本格的に仕組み化して、メインの収入にしてました。
元々は借金返済のために始めましたが、完済したらその収入は自由に使えるので。
―――月並みですが、日本国内でどこが一番好きでしたか?
櫻木さん
「良かった基準」で言うと、もう全部良かったです。
でも、一番人に惹かれたのは福島県いわき市ですね。
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―――どういうところに惹かれた?
櫻木さん
旅をしながら各地の町おこし事業を見てきたのですが、被災された福島は、みんなが同じ方向に向いてる感じが一番強かったんです。
地元の人も移住者も、町のパン屋さんも経営者も、みんなが個人のためじゃなく福島のために、と知恵を出し合ってる姿を見て「自分もこの細胞のひとつになりたい」と思いました。
―――元々、町おこしに興味があったのですか?
櫻木さん
町おこしと言うよりは、旅をしながら自分の哲学を見直してく中で、自分は前に出るよりも、誰かの願いをサポートする立場になることに喜びを感じる人間なんだと分かってきました。
もちろん「生きる」ということにお金は必要なのでビジネスはしていきますが、「活きる」というのは誰かをサポートすることによって得られるのではと考えたんです。
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―――櫻木さん、達観している…。
櫻木さん
20代で起業に失敗したのも、SNSなどでキラキラしてる成功者を見て、自分の性に合わない事に手を出したのが原因なのかなと…。
―――で、なんで今沖縄にいるの?
櫻木さん
旅の最終地点の沖縄に着いたら、コロナが始まってしまったのがキッカケです。
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【沖縄移住、きっかけはコロナ】
―――移住の流れについて、詳しく聞かせてください!
櫻木さん
まず、沖縄では古民家に住んでみたいなと思ってたので、お試し移住をしてる団体に問い合わせました。
その時は先約がありお断りされたのですが、後日「宮城島の空き家を貸しても良い」と言う方から連絡が来て。
あれよあれよという間に古民家ライフが決まりました。
―――え、運良くないですか?
櫻木さん
かなり良いと思います。
しかも当初は1ヶ月の予定だったのですが、途中でコロナが始まって僕の後の予約が全てキャンセルになってしまったので、結果的に3ヶ月住むことができました。
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―――宮城島ではどんな生活を?
櫻木さん
コロナだったので島から一歩も出ないで過ごしてたのですが、段々と近所のオジイやオバアからペンキ塗りや家の修理などを頼まれ始め、お手伝いすることが増えました。
みんなお礼に食べ物を持ってきてくれるから、買い物に行かなくても、いつもしっかりご飯は食べられてました笑。
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【本格的に移住を考える】
―――で、なぜ伊計島に?
櫻木さん
島での生活が本当に居心地が良くて、ずっと住みたいと思うようになったので、お試しではなく、どこか近くで本腰を入れて住める家がないか探しました。
そうしたら仲良くなったオジイが、「伊計島に空き家があるから住んでいいよ」と言ってくれて。
他に借りたいという人がたくさんいたのに、なぜか僕に声をかけてくれました。
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―――どうやってオジイのハート♡を掴んだんですか?
櫻木さん
どうなんでしょうね…?
島の食堂の改装を頼まれた時に、毎日そのオジイと一緒にトンカンしてたので、信頼関係が出来てたのかもしれませんね。
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【伊計島での生活】
―――伊計島での1日のルーティンは?
櫻木さん
10時くらいに起きて、昼間は基本的に誰かしらのお手伝いをしてることが多いです。
―――お手伝いして欲しい時は、電話が来るんですか?
櫻木さん
いや電話とかなく、いきなり「エイっ~!」って家に来ます。
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―――具体的にはどんなお手伝いをしてるの?
櫻木さん
スマホのWi-Fiが繋がらないとか、パソコンの電源が入らないとか。
知らんがなって感じで笑
―――知らんがなすぎる笑
櫻木さん
あとはボイラーや水道の不具合を見て欲しいとか、草刈りもよくするし、DIYや設計の相談も受けますが、基本的にお金は頂かず「お手伝い」という形でやってます。
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―――仕事ではなく、あくまでもお手伝いなんですね。
櫻木さん
はい。
お金が発生しなくてもこうやって家を貸してくれたり、食べ物をくれたりして、お金に苦労した僕の環境とは真逆の世界がこの島にはあって。
それがすごい居心地が良いんです。
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―――お手伝いが終わった後は何してるんですか?
櫻木さん
夕方家に帰ってきて、映画を見たりのんびりと過ごして、夜はビジネスモードに切り替えて仕事をします。
主な仕事は、ECサイトやアプリの開発、お店の内装設計などですね。
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島暮らし、ぶっちゃけどう?
―――島暮らし、楽しい話ばかりですが、嫌なこととか全くないんですか?
櫻木さん
全くないんですよ。
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―――えーなんかあるでしょ!!!言いなさい!!
櫻木さん
しいて言うなら…
包丁が錆びる…ことですかね…。
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―――しいてすぎる笑
櫻木さん
いや本当に塩害がすごくて、家にいるのに「水没したんか?」ってくらい色んな物がダメになる…。
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―――島は閉鎖的とか、移住者は馴染めないとかよく聞くけど?
櫻木さん
確かに島の雰囲気は独特なので、馴染めない人の気持ちもわかります。
でも、「他人は自分を写す鏡」じゃないですけど、最初からこっちが怖がって接してたら、相手も自分のことをそう思うのかな?と思います。
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【今後のプラン】
―――ではずっと沖縄に住む?
櫻木さん
沖縄というか、伊計島から離れたくないですね。
旅はしたいですが、この生活を捨ててまで他に住んでみたいという気持ちはない、この島の生活に勝るものはないと思ってます。
よく「島の生活に慣れた?」と聞かれるんですが、慣れるもなにも最初から違和感が一切なくて、みんな親戚!みたいな島のコミュニティも楽しんでます。
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―――じゃー、最後に!一番欲しい物を教えてください!
櫻木さん
うーん。子供ですかね。
もう十分1人で楽しんだので、子供にこの世界を見せてあげたいと思ったりします。
―――あ、もしかして彼女募集中?どんな人が好きとかあるの?(親戚のおばさんモード)
櫻木さん
歴史や文化に興味を持って、島の生活を一緒に楽しんでくれる人がいたら嬉しいですね。
―――あー私がもっと若ければ!!!
櫻木さん
、、、、汗
―――笑、今日はありがとうございました!!
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【インタビューを終えて】
櫻木さんにインタビューする前は、若い旅好きの男の子がノリで島に移住したのかな、って勝手に思ってました。でも今回お話しさせて頂いて、いろいろな人生経験を経て、今の価値観や生活に行き着いたんだな、ってことがわかったし、こういう人柄だからこそ、早々に島の人たちに受け入れられたんだなというのが手に取るように分かりました!とっても勉強になりました。感謝!!byラエコ
〜カフェのご紹介〜
インタビュー中に頂いたのは、伊計島にあるカフェ「命薬 のあの土」の日替わり弁当です!!
お店も素敵だし、健康にこだわって作られたご飯も美味しい◎◎
ぜひ行ってみて〜!!
一棟貸しも始めたみたいですよ!!
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