あえて〝仕合わせ〟と呼びたい
15 Jul, 2024
7年ほど暮らした京都。
今でも何だかんだ頻繁に訪れる、私の第二の故郷だ。
宵々山(祇園祭の前々日)だから人はいっぱい。こんな日にはオススメできないが、これだけ頻繁に京都へ行っていると、Google Map に示されるような普通の行き方では満足できなくなってくる。
お気に入りは阪急京都線での上洛。
阪急はなぜかいつも、京都好きへのサービスをしてくれる。祇園祭シーズンになると駅のホームで〝コンチキチン〟と祇園囃子が鳴り響くし、京都線には『京とれいん 雅洛』という素晴らしい電車が走っている。
この『雅洛』では車両ごとに春夏秋冬のテーマが異なり、四季折々の京風情を楽しむことができる。訳が分からないと思うが運賃無料だ。平安貴族が乗ってそうな電車にしれっと普通に乗車できてしまうため、阪急は一体何を考えてるのかとツッコミたくなる。
ちなみに土日祝ダイヤの適用日のみ運行しているレアな電車でもある。そんなわけで見つけたあなたはラッキー。京都にお越しの際はぜひ乗ってみてね。
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そんなわけで今日も、
いつもとは異なる方法で帰路につく。
窓の外に降り注ぐ雨をよそに、あえて馴染みの音楽ではなく、誰かの作成したプレイリストを再生してみた。何となく流れてきた米津玄師さんの歌。読書が趣味とのことだが、彼の紡ぐ歌詞は、噛めば噛むほど味わいが深くなるような言葉が多い。
人生には〝タイミング〟があると思う。
だからこそ「もしもわたしに翼があれば」という歌詞のように、頭の中にさまざまな if が積み重なる。もしもあのときこうしていれば。ああしていれば。もしこの先でこうなったら、ああなったら。そんなふうに if は後悔となることもあれば、未来へ向けられた理想となることもある。でもたいてい想像で終わるだけで現実にはならない。
そんな思い通りに動かせないタイミングだからこそ、ラッキーな偶然の巡り合わせに〝仕合わせ〟を感じられるのだと思う。
ちなみにこの『さよーならまたいつか!』はどうやら朝ドラの主題歌みたいで、それに関する米津さんの制作秘話もなかなか面白かった。「なんでこんな考え方ができるんだ……?」と驚きの連続。結構奥深い内容だったので、一部を切り取る形での紹介はあえてしないでおこう。読み応えがあった、という感想だけ書いておく。
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