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ブロックチェーンと仮想通貨の関係性がイマイチつかめない方へ

皆さんは最近メディアを賑わせているブロックチェーンと仮想通貨の関係性について疑問に思われたことはありませんか?なんでセットなの?と。はじめは私もそんな一人でした。仮想通貨の投資に興味が無い方でも、この二つの関連性は知っていても損はないはずなので、今回のブログで少しお話させていただきたいと思います。

「ブロックチェーン」「仮想通貨」「ビットコイン」のうち、ビットコインがもっとも初めに世を騒がせたのではないかと記憶しています。私の経験では、2014年半ばくらいに、友達と3人で飲みに行った際に、まとめてお店にお支払いをした友達Aに「現金無いからビットコインで(友達Aに)払っていい?」と申し出をした友達Bとの会話があったことを思い出します。それからしばらくして、日本ですと、2016年にオンライン大手のDMM、2017年に店舗大手のビッグカメラがビットコインでの決済の導入を始めたりしてじわじわとその名がメディアに頻出することも増えてきました。その後現在ですと、下記のグーグルトレンドは仮想通貨とビットコインの話題がよく検索されていることがわかります。

(画像)グーグルトレンドより

そして、現在は、ビットコインは「仮想通貨の代表的な通貨の一つ」として一般的に認識されています。ちなみに、ビットコイン以外の通貨はすべて総称としてアルトコイン、と呼ばれています。


ブロックチェーンの特徴は?

様々な見解がありますが、一般的な(パブリックな)ブロックチェーンの特徴として簡潔に4つとしました。

1. 非中央集権管理型
ブロックチェーンは分散型台帳という別名があるとおり、プラットフォームでつながっている各端末毎で同じ記録を管理する 。
->従来型の一元管理ではなく、分散管理。 

2. 上記故に全ての情報が均一であり、透明性が高い
どんな取引がされたか、という情報は各ブロックチェーンの記録サイトで見ることができます。ビットコインの取引の記録はこちらで閲覧できます。1つの「ブロック」に1つの取引にかかわる情報が記載されて、すでにつながっているブロック群に追加され、繋げられていく、というイメージです。ブロックチェーンという呼び名はここからきてます。

3. 一度書き込まれた記録に上書き(改ざん)できない
一度データで取り込まれたものは後戻りをすることができません。少しテクニカルになりますが、一つのブロックが生成されるときにとりこまれるコアのデータがあり、そのデータは前のブロックに取り込まれているデータの一部と連動しているので(後から生成されるブロックのデータも同じ構成)、もしも、何かの変更がかけられた場合は、このコアのデータ部分も変更することとなります。そうなると、前後のブロックのデータと相違が起きてしまうので、あとでの改ざんはできない、という仕組みとなります。

(出典元https://taylorpearson.me/blockchain-explained/)

4. スマートコントラクト(取引の自動化)
スマートコントラクト、とは前もって設定した条件に該当した場合に次の作業や取引を遂行する、という流れを自動化したものです。ブロックチェーンを使った例ではないですが、オンラインのクラウドサービスなどで、もしも募集金額に達した場合はプロジェクトを遂行、もしも達しなかった場合にはお金は出資しようとしていた人へ戻される、といったようなプログラミングのことです。


ビットコインの特徴

 簡潔にまとめました。

1. 非中央集権で生み出される通貨
日本では、日本銀行という中央集権が発行する日本円という通貨(法定通貨)が流通しています。それに対して仮想通貨は、各ブロックチェーンの運営基盤を支える参加者(マイナー)が採掘(マイニング)することにより仮想通貨が生み出され、その参加者へ運営したことへのお礼(リワード)として発行され、それが仮想通貨市場に出回る。

2.    よって、世界共通に使える通貨であること
->ただし、税金はどうなるか?これは各居住国により取り扱いが違うので、また別のブログにて紹介したいと思います。

3. 通貨の移動にかかる手数料が法定通貨と比べるとかなり安くて早い
特に、海外送金に関しては、かなり料金が違います。例としては三井住友銀行の外国送金サービス、SMBCダイレクトを参照してみますと、まず外貨建ての預金口座があったとしても(あんまりいらっしゃらないかと思いますが)、1万米ドル(日本円で約110万円)を海外の口座へ送金するとなると、送金手数料+関係銀行手数料+リフティングチャージで合計8,500円がかかり、また、送金の到着には早くても1日かかります。一方で、ビットコインですが、一取引の送金手数料は、今は1米ドルかかりませんし、送金は一瞬で完了します。送金手数料の相場はこちらでみることができます。


ブロックチェーンと仮想通貨の関連性

では、ここでブロックチェーンはどう仮想通貨と絡んでくるのでしょうか?
「マイニング」の役割から紐解いていくと、理解しやすいかと思います。

ブロックチェーンの運営は、従来の、組織の中央政権、例えば政府や会社の経営側などが統治・管理する組織ではなく「非中央集権」であるというところが特徴として挙げられます。では、この運営基盤を支える参加者とはなんなの、どこから来るの、というと、いわゆるボランティアで参加しています。参加したければ参加すればいいし、参加しなくても何の害もない、です。では、参加するメリットは?なぜ参加したいの?という疑問がわくと思います。ここで仮想通貨の登場です。非中央集権体制のもとで、参加者をモチベートさせるもの、それが働いてもらったことに対するリワード、つまりマイニングしてくれたことに対するお支払いなのです。以下のビデオがその点を解り易く説明していると思います。

マイニング = ブロックチェーンを繋げ続けて行くための作業

マイニング、という言葉だと、少し理解が違うと思うので、もう少し説明します。
マイニング、を言葉として直接考えると、炭鉱を掘って金塊を探し当てる、というような意味があります。「仮想通貨を獲得するための作業」という意味ではその意味に近いものだと思いますが、この「仮想通貨を獲得するための作業」がブロックチェーンのプラットフォームで実際に行われてる作業としては少しイメージが異なります。実際の作業は採掘というよりも、精度が高い、かつパワフルなコンピューターで難しい数学的問題を解決して前のブロックから次のブロックを繋ぎ、完了した情報を全ての参加者に伝達していき、それぞれの参加者がその情報をそれぞれに分散して保有することで、ブロックチェーンの運営を担っています。


まとめ

ブロックチェーンから仮想通貨がうまれる、というとらえ方からもう少し理解を深めることで、本当のブロックチェーンの意義、そして、仮想通貨=ブロックチェーンを非中央管理的に続けていくために生み出された副産物と認識していただきたく思い、このブログをまとめました。理由としてはブロックチェーンを開発する会社に携わる者として、仮想通貨のニュースが先行していることで、ブロックチェーンの本当の魅力や可能性があまり認識されていないのは、残念だなと感じているからです。引き続き、わかりやすい内容のブログ、そしてブロックチェーンに関する理解が世の中に認識されていくように努めてまいりたいと思います。



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