初恋の話
2022.11.19
金曜日なので景気づけに初恋の話をします!
小学校で「祖父から聞いた戦争の話」(原爆の話だが当時原爆というドイツ語は知らなかったような?)をする機会が設けられて、何度目かの
「朝遅刻して待ち合わせ場所(お城)に駆けつけたら待ち合わせ相手が瓦礫の下で助けられなかった」
話をした際、
その時側で聞いていた幼なじみ(クラス全員幼稚園から一緒だがなかでも仲がよかった)が
「やっと近くで聴ける。いっつも遠くて途切れ途切れだったから」
と言ってくれて、
当時はじんわり嬉しかっただけなのだが
今改めて書いても
「惚れてまうやろー!!!」
8歳と7歳でも真実の愛って存在するやろー!!!
となるなど。
前後関係は忘れたが、
彼のお家に遊びに行って居間でお父さんとお母さんがソファに座ってる横を通った際、お母さんが私を指差して「あなた見て!あの子ドイツ人と変わらないドイツ語を話しているわ!本当に上手いわよ!」とおっしゃった。
お父さんはたんたんとして、特にこちらは見ないまま、かと言ってお母さんに賛同も否定もしなかった。
当時の自分も、そのことについては何も言わずに「あ、どうも」とかなんとかでその場を後にした。
そしてこの話は後々「希少な経験」としてたまに思い出し、結論としては
「特に親しくない大人の反応としては普通よね」
と位置付けてきた。
しかし今受ける印象は
「本当に驚いたんだろうな」
という感想に変化している。
私は特に可愛くも愛想も良くない子だったので
「ブキミの谷」を越えたのかもしれないし(自分に容赦なく現実を見るスタイル)、
家に遊びに来た子どもは誰も「お家に上がったらご挨拶するのよ」とは教わっていなかったけれど、もしかしたらご家庭によっては何か教わっていたかもしれないし。(自分がご挨拶をしたかというと、当時自主的に現地基準採用を貫いており、こんにちは以上の記憶はない。もちろん何か聞かれた際は素直に答えた)
…ちょっと待て、彼の「やっと聞けた」発言の年齢、今の息子より小さいな!?
待て待て、小2か小3でその反応ってしっかりしているよね?!?
えー…
お母さんの無邪気さとお父さんの紳士な育て方の賜物かしら…
お家の壁にロープのノットサンプル集の額が掛けてあったので、ヨットが趣味のお家だったのかもしれないけれど、それ以上の情報はなし。
さて、3年前にWebの地方紙の記事で、彼がデュッセルドルフのハンドボールチームを経た後審判になり、頼れる主審として活躍していると知った。ネット検索万歳。
同じ街から彼の後に二人も審判が出たのが珍しい、
面倒見の良い兄貴分だという内容だった。
私が通った町立小学校は入学年齢を親の判断で決めることができて(ドイツ全体がどうなのかは知らない)彼も私も入学してから6歳になったので、背の順が前から1番目と2番目だった。それが仲良くなるきっかけだったと記憶している。
子どもは大人よりも力任せで乱暴なので、彼は大きい子に混じってサバイブしていくガッツとコミュニケーション力を磨いたのかもしれない。
サッカー選手は次男三男が多いと聞くが、彼の大成には同じ原理が働いたように思える。