🐞旅する余裕🐞
私は旅することが好きです。
テレビや本に知らない土地が出てきたら、例外なくその土地の景色や人や文化を、自分の目で見てみたいという欲が湧き上がります。身近なところで言えば、家のベランダから遠くに見える山の麓に行ってみたいとか、海水浴に行ったら行き止まりのロープのギリギリまで泳いでその先に進めないことに寂しさを感じたりとか。
ここまででお分かりかもしれませんが、今までの私は今まで旅に想いを焦がすばかりで、行動には移せませんでした。自分の行動範囲のその先に行く勇気はなく、正しく言えば、「旅に想いを馳せることが好き」でした。
お金がない、時間がない、休めない、そんなことしている場合じゃない
ずっと”真面目な優等生”だった私は、学校を休んだり、バイトのシフトをずらしてもらったり、貯金を切り崩したりして自分の楽しみのために時間やお金を使うことに抵抗がありました。
例えば、1ヶ月後にTOEICの試験を控えていたら、そのための勉強を放って遊ぶことに罪悪感がありました。半年後のダンスの発表会に向けての練習を一度だって休む気になれませんでした。勉強や練習に集中したいからではありません。休んだら罪悪感を感じてしまうし、周りの人に批判されるかもしれないと怖れていたからです。何より、何においても中の下くらいの実力しかない自分が、勉強や練習をせずに休んでいいのかという葛藤がありました。
「そんなことを言っていたら、いつまで経っても旅になんか出かけられない。もっと気楽に行って来ればいいのに」
と、母に言われ考え直しました。確かに、今までの人生でやるべきことが一つもない瞬間なんてなかった。
やるべきことを放って行ったら、周りに迷惑をかけてしまうかもしれない。嫌な顔されるかもしれない。自分の評価が下がるかもしれない。だけど、旅行みたいに自分1人のためにやりたいことをやるには、
「そうなったっていいや」
と思える神経の図太さというか、余裕が必要なのかもしれないです。
そんなこんなで、国外へ出たことがなかった私は、バイトの日程をずらしてもらい、サークルの練習を1回休んで、少しの罪悪感とワクワクを抱え、初めての海外旅行に出かけました。4泊5日韓国ぼっち旅の始まりです。
2022年12月22日 てんとう虫
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