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小さく生まれた赤ちゃんとご家族のために

皆さんは「リトルベビー」というワードを聞いたことはありますか?

「低出生体重児」とも言いますが、
それは体重2500g未満で生まれた赤ちゃんのこと。
ちなみに日本の赤ちゃんの出生時の平均体重は約3000g、
平均身長は約50cmだそうです。

低出生体重児は、
発育や発達の遅れなどのリスクが大きいとされることから、
多くの親御さんが不安を感じながら子育てをしています。

今回の「輝くレデイ社員」は
そんな小さく生まれた赤ちゃんと
ご家族を支える取り組みを行ったパート社員に
スポットライトを当ててみました。


WHO?

くすりのレデイ志津川店
はまださん
2024年ツルハホールディング社会貢献賞 受賞
人と話すことが好きでレデイ薬局に入社
普段はレジや化粧品担当のサブとして化粧品の接客を行う

三好部長推薦!ココスゴ!

はまださんは低出生体重児と家族を支える団体
「えひめリトルレインボー」を立ち上げ、
その代表として活動されています。
孤独を感じがちな低出生体重児の家族の不安を
少しでも和らげたいという思いで
精力的に活動をされており、
早産や低体重で生まれた子供、
家族を支える活動を通じて地域社会に貢献しています!

取組のきっかけは?

11年前、私も双子を
低出生体重児で出産しました。
たくさんの機械に囲まれた保育器の中で、
管に繋がり、小さく丸まっている姿を見て、
「小さく生んで、ごめんなさい」と自分を責めました。
子どもが成長していても、
自責の念や不安や後悔は尽きず、
育児に悩みが尽きない日々でした。

そんなある日のニュース。
広島で活動されている
早産児・低出生体重児・未熟児赤ちゃんと
ママの交流サークル『しずくの木』さんを
テレビで目にしたんです。

「私だけじゃないんだ」
「仲間がいるんだ」
と思えて嬉しくなり、
きっと身近にも、私と同じように
誰にも相談できず、
一人悩んでいるお母さんがいるかもしれない、
お母さんたちが繋がれる場所を作りたい、
と想い、サークルを立ち上げました。

えひめリトルレインボー
小さく生まれた赤ちゃんとご家族の交流サークル

その時知ったのがリトルベビーハンドブック
中を見た時は衝撃でした。

通常の母子健康手帳(母子手帳)では、
成長曲線のグラフ(体重1000g・身長40㎝からスタート)から
はみ出したところの記入ができず、
月齢ごとに「○○はできますか」という
「はい」か「いいえ」で答える質問に
「いいえ」ばかりがつき、
ページを開くのさえ躊躇っていたんです。

母子手帳 
出典:こども家庭庁(https://www.cfa.go.jp/policies/boshihoken/techou)(参照 2024-09-02)

一方リトルベビーハンドブックは
成長曲線が0からスタート。
「できるようになった日」「見つけた日」
を記入する形式なので、
我が子が小さくてもゆっくり、確実に成長していく
様子を喜べるような工夫がしてありました。

そして何より心温かくなったのは、
同じリトルベビーを持つ
先輩ママからのメッセージがいたるところに
書いてあったこと。
孤独感に苛まれていた時、
メッセージを読めば「一人じゃない」と
思うことができるし、
先輩ママが、子どもの成長についても書いてくれていたので、
「ちゃんと成長できるんだ」という安心感もありました。

このようなリトルベビーハンドブックを
愛媛県でもぜひ作成して欲しいと思ったのです。

はじめの一歩

サークル立ち上げ当初はコロナの影響があり、
対面では交流が行えないため、
オンラインを中心に、月に1度『おはなし会』を開催しました。
しかし参加者がなかなか集まらず、
開催を見送ることもあり、苦労しましたね。

SNSを見ることがしんどい方もいるので、
参加者がなかなか集まらず
やめた方がいいのかな、と何度も思いましたが、
3ヶ月、半年、1年・・・と
続けていくたびに
クチコミや新聞の取材を見たご家族に紹介されて、
少しずつ集まる人が増えてきて、形になってきました。
今では小さく生まれた赤ちゃんの成長写真を展示する
写真展を開催できるまでになりました。

助産師を育てる大学やショッピングセンターなどで展示

リトルベビーハンドブックに関しては
県での作成をお願いするべく、
ご縁でつながった国際母子手帳委員会事務局長の
坂東先生と県庁訪問を行いました。
どうしてこれを作りたいのか
どんなことがつらいのか
どんなことが不自由なのかなど
経験談をお話しをしましたが、
すぐに動きはじめることもなく、
他県での作成が決定されたことを聞く度に気持ちが焦りました。

しかし、一緒に活動をしている皆さまからの
ご協力やご縁もあり、
少し時間を要しました(3年ぐらいはかかったと思います)が、
令和4年2月の定例県議会において予算案が決議され、
作成に向けて動き始める運びとなりました。

子どもの成長にあわせて記入ができる様式

嬉しかったこと・やりがい

リトルベビーハンドブックの配布後、
NHKさんに取材いただき、特集が組まれました。
その映像の中で、
「素敵な手帳を作成してくれてありがとうございました」
というメッセージと共に、
ハンドブックの中にたくさんの記録を
書き込んで活用してくれているところを見た時、
大変だったけど作成して良かったなと
嬉しさがこみ上げてきました。

またサークルを知って、
「何かお手伝いできることはありませんか」と
声を掛けてくれたり、
ずっと活動を応援してくれる仲間が
いたりすることが何よりも励みになりますね。

同じ境遇のお母さんたちからは
「サークルがあって良かった」と言ってもらえますが、
「こちらこそ、来てくれてありがとう」という気持ちで
いっぱいになります。

おはなし会の様子 
参加者は5、6名で話しやすさを重視

やってみたいこと

定期的にサークルで写真展を開催しているのですが、
ボランティア団体ということで
開催は無料でできる範囲。
人通りの多い場所での開催が難しいのですが、
そういった場所でもできるようになり、
多くの人に知っていただけたらいいなと思っています。

私一人だとどうしても行動範囲が限られてしまうため、
行政なども含め、愛媛でも同じようなサークルが
市町単位ででき、
いつでもお母さんが相談に行ける場所があればいいなと思っています。

店舗では化粧品や医薬品のカウンセリングも担当

参考:各自治体別リトルベビーハンドブック

レデイ出店県で
リトルベビーハンドブックの情報をまとめてみました。
愛媛県
高知県
徳島県
香川県
広島県
岡山県
兵庫県


自身の経験をもとに、
同じ境遇のお母さんやその家族のための活動を始めたはまださん。
とても良い取組で、勉強になるなと思いnoteに取り上げました。
ぜひ、参考になれば嬉しいです。

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