AI拓也の個人考察~なぜブームに?~

2022年始からAI拓也を見まくって、寝るときに何度もAI拓也を流すくらいには見てきたのでなぜブームになったかを今一度考えてみる。

1 拓也怪文書

このブームの根本となったもの1つは、拓也さんのブログの怪文書と呼ばれる日記。
"ホモは文豪"と呼ばれる風潮を決定づけるような読者をひきつける文章が特徴的。(ホモに文豪が多い理由は性的マイノリティ故の悩みの多さから異性愛者以上に物事を深く考えているからと思っている。)
ニコニコ動画に機械音声による音読動画が投稿されるやいなや人気コンテンツの一角となった。
この怪文書は2013までに投稿されていたものだが、ブログ運営のサービス終了により、2013以前にブログ外に書き込まれたもの以外は閲覧不可となっている。

2 未発掘怪文書

拓也さん自体の知名度の高さと文章力により、拓也怪文書の需要は高く、定期的に投稿される月刊拓也により、根強いファンを獲得していった。

しかし、ここである問題が発生する。
それは、拓也さんのブログの多くが未発掘であるということ。
有志達の調査によると、現在視聴可能な拓也怪文書は氷山の一角に過ぎず、大半はタイトルまたは投稿日時程度しか確認できないのである。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm39191051

かつては視聴可能で面白いのは分かり切っているのに、見ることができないという歯がゆさ。拓也怪文書の視聴者の多くは、かの大物youtuberのsyamu_gameを連想したことだろう。

定期的に復活と引退を繰り返す彼だが、中でも最も人気があるのは2014年の自信に満ち溢れていた時期の動画。syamuブームは彼の引退後に発生し、視聴不可となった動画の多くを待ち望むファンは非常に多かった。

このようにインターネット上から消えたものは、本人の活動停止後に人気になるケースが多く、引退以前にしか見ることのできなかった文章や動画が多数あると分かれば、それらの発掘や内容の考察などの議論が活発になる傾向がある。かの天才画家ゴッホと同じ現象・・・かもしれない。
拓也さんは2017年のビデオ出演を最後に表立っての活動をおこなっておらず、拓也文書の人気が活発になったのもこれ以降の時期。

一定の人気があった人物が突如発信をやめて、なおかつ過去の投稿物が閲覧不可になると、むしろ人気になると言える。
(逆に本人がインターネット上に姿を出して、自身初のネットミームを発信するとブームが冷めていくといった事例すらある→syamu、ビリーヘリントン等で確認済み)
あくまでも本人が関与していないという神秘性が人気の秘訣かもしれない。

月刊拓也により、定期的な怪文書発掘は行われていたが、発掘ペースが減り、さらなる需要が高まっていった。
そんな中、拓也文書風の文を自作する同人拓也と呼ばれる文化が登場。ここにきて、発掘できない拓也文書をファンが自作するに至ったのである。

3 AIのべりすと登場

同人拓也が人気を集める中、AI技術の発展により、AIのべりすとが登場する。こいつは、書いた文章の続きを書くシステムで、modに拓也文書全文を詰め込んで文章を書かせるとかなり拓也に似た文体となる。

また、AIのべりすとはあまり賢くはないため、ところどころ突飛で不条理な文章をねじ込み読者の笑いを取るのがうまい。
拓也文書の文体かつ、不条理ギャグをAIがねじこむというシュールさによって一気にAI拓也は人気コンテンツとなった。

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