HIMSの肥満防止薬、安すぎてNVOが規制を懇願し株価暴落
HIMS投資に本格的に乗り出してからXのタイムラインには有用な情報があふれるようになり、2024/10/23にhims株が9%下落した理由も判明した
理由はタイトル通りで、NVOが自社の肥満防止薬の後発薬を他社が使うのを規制するように働きかけたというニュースがきっかけ
実はhimsに投資するにあたって、この肥満防止薬に関して全く知らなかったので、ここでおさらい
以下のサイトでHIMSの肥満防止薬について解説がされている
Hims & Hers to Offer Compounded Semaglutide Shots Starting at $199 (everydayhealth.com)
記事の要約
消費者直販薬局のスタートアップ、Hims & Hers Healthは、OzempicやWegovyと同じ有効成分から作られた注射可能な減量薬を、これらの有名ブランドの薬の数分の一のコストで販売していると述べている。
Hims & Hersは、セマグルチドを含むGLP-1配合薬を月額199ドルから提供すると、同社は声明で述べた。会社は保険に加入しません。
GoodRxによると、保険がない場合、Ozenpicは月額約1,000ドル、Wegovyは月額約1,300ドルから1,500ドルの費用がかかります。
薬の解説
この辺はChatgptに丸投げ。長いので知っていたらスキップ推奨。
1. セマグルチド (Semaglutide):
セマグルチドは、GLP-1受容体作動薬の一種で、糖尿病治療および体重管理のために開発された薬の主要な成分です。GLP-1受容体を活性化することで、以下のような作用を持ちます:
血糖値のコントロール:インスリン分泌を促進し、グルカゴン分泌を抑制して血糖値を調整します。
食欲抑制:中枢神経系に作用し、食欲を抑える効果があります。
体重減少:食事摂取量の減少とインスリン感受性の改善を通じて体重減少を助けます。
2. Ozempic:
Ozempicは、セマグルチドを主成分とした注射型の薬剤で、主に2型糖尿病の治療に使用されます。週1回の注射で血糖値をコントロールする効果があります。具体的な作用はセマグルチドの特性に基づいており、糖尿病患者の血糖値管理に有効です。
3. Wegovy:
Wegovyもセマグルチドを成分としていますが、主に肥満や過体重の治療に焦点を当てた薬剤です。食欲を抑制し、長期間にわたり体重減少を促進するために使用されます。WegovyはOzempicと成分が同じですが、肥満治療用として適用される点で異なります。
4. GLP-1 (グルカゴン様ペプチド-1):
GLP-1は、人間の消化管から分泌されるホルモンで、食事後にインスリン分泌を刺激する役割を持っています。また、食欲を抑える作用もあります。このGLP-1の作用を模倣した薬が「GLP-1受容体作動薬」で、セマグルチドもその一つです。
まとめ:
セマグルチドは、GLP-1受容体を活性化する薬剤の一つで、糖尿病治療や体重管理に効果があります。
Ozempicは、主に糖尿病の治療に使用されるセマグルチド製剤。
Wegovyは、肥満や過体重の治療に使われるセマグルチド製剤。
GLP-1は、これらの薬の作用の基礎となるホルモンです。
これらの薬は、血糖値のコントロールと食欲抑制、体重減少の両面で有効性が認められており、現在、肥満や糖尿病の治療において重要な選択肢となっています。
OzempicとWegovyはどちらもデンマークの製薬会社**ノボ ノルディスク(Novo Nordisk)**が製造・販売している製品です。
Ozempicは、主に2型糖尿病の治療を目的としたセマグルチド製剤です。
Wegovyは、肥満や過体重の治療を目的としたセマグルチド製剤です。
同じ成分でありながら、適応症が異なるため、製品名が異なります。
なぜHIMSの肥満防止薬はNVOに比べ安いのか?
HIMSが安く肥満防止薬を作れるのは、この製品がジェネリック(後発)医薬品だから
この名前、一度は聞いたことがあるものの意味は知らないという人が多いと思う。こちらもchatgptに解説を委ねる。
ジェネリック医薬品が安い理由は、主に以下の点にあります。
1. 開発費用が抑えられている
新薬(先発医薬品)を開発するには、膨大な費用と時間がかかります。新薬を市場に出すまでに、以下のプロセスが必要です:
研究・開発
臨床試験(動物実験や人を対象とした試験)
各国の薬事規制機関の承認取得
このプロセスには、通常10年以上の時間と数百億円以上のコストがかかることがあります。しかし、ジェネリック医薬品は、すでに有効性や安全性が証明されている先発医薬品の特許が切れた後に製造されるため、開発費用が大幅に抑えられます。
2. 臨床試験の簡略化
新薬は多数の臨床試験を経て、薬効や安全性を確認する必要がありますが、ジェネリック医薬品は既に先発医薬品で確認されているデータを元に製造されるため、新たに大規模な臨床試験を行う必要がありません。そのため、製造コストや時間が大幅に短縮されます。
3. 販売促進費用が少ない
先発医薬品は、発売後に大量のマーケティング費用がかかります。新薬を医師や医療機関に広めるための宣伝や教育活動に多額のコストを投じます。しかし、ジェネリック医薬品は既に市場に認知されている成分を使用するため、新たな宣伝やマーケティング費用が比較的少なくて済みます。
4. 競争が激しい
ジェネリック医薬品は、一つの先発医薬品に対して複数のメーカーが同じ成分の薬を製造・販売できるため、価格競争が発生しやすいです。競争により、価格が自然と低く抑えられる傾向があります。
NVOが他社製の肥満防止薬は危険なので販売中止すべきと懇願
NVO(ノボルディスク)は時価総額5000億ドルと、HIMSの100倍以上の規模の企業。こんな大企業に目を付けられたら、もうHIMSはやっていけない!
果たしてその考えは正しいのだろうか?実際のデータを見てみようと思う。
圧倒的な安さ
タイトル通り、HIMS製の肥満防止薬はNVO製に比べ、80%以上も安い
仮に性能が同じであれば、顧客がどちらを選ぶか明白
アメリカの肥満事情
アメリカは非常に貧富の差が激しい国で、高カロリーで健康意識の低いものほど安く手に入る影響で貧乏人ほど太りやすい。そんなアメリカ人が肥満防止薬を買うとしたら安いものに飛びつくのは言うまでもない。
多くの人に必要とされる薬が健康被害などを起こさずして販売中止になるだろうか?
HIMS総売り上げのうち肥満防止薬はわずか6%
ソースはX。本当は決算資料から見つけたかったが、分からかなった・・・
NVOが材料不足で供給できない時期もHIMSは供給可能だった
上記のXに書いてある。
2024/10/3に10%株価が減った原因は、供給不足解決のニュースが出たから。
肥満防止薬に関して、HIMSは依存度は特別高くないものの、100倍もの時価総額の企業に目を付けられるほど危険視される存在に
HIMSは買い
上記の通り、今のところHIMSにとってさほど依存していない分野の話で株価が大きく下がっているので分かりやすい買い場だと思える
もちろん、競合に比べて圧倒的に安く供給不足に陥らないという点から現状の依存度は低くとも今後の成長エンジンになる分野なのは間違いない
数多のアメリカ人が安い肥満防止薬を必要とする現状から、HIMS製の肥満防止薬が無くなることは無いと考えているが果たしてどうなるだろうか