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谷川岳(2022.6.18) ②

その後天神尾根コースと合流すると一気に人が増えた。
それまで、土曜だけど人手もそこそこで、周囲の人も山慣れしていて、思っていたよりもずっと民度が高いぞ谷川岳…と感じていたのだが、それは西黒尾根での話だったようだ。

ふたつの山頂であるトマの耳、オキの耳はスペースが狭いこともありとくに混みあっていて、行かなくてもいいか…と一瞬思ってしまうくらいであった。
結局は、折角来たのだからと思いなおして両方のピークを踏むことができたが、久しぶりに山で人疲れした。

ソロの人はめっきり少なく、ただ、きれいな黒髪をポニーテールにまとめた、眼鏡のまじめそうなお姉さんが、景色やお花を自前のカメラに収めている様子はすごくよかった。
わたしより年下にも見えたし、化粧っ気がないだけで年上かもしれずちょっと年齢不詳だったが、すごく山が好きなんだろうなあ、という感じがした。

写真で振り返るとしみじみした感じなのだが、
周囲はとてもガヤガヤ

 ピストンを避けるマイルールに従って、下山は天神尾根へ向かったのだが、とにかく人が多くて辟易してしまった。
それから、雪渓が思いの外ちゃんと残っていてかなり怖い思いをした。どう考えても軽アイゼンを持ってくるべきだった。幸いポールはあったのでそれで地面を掴みながらそろりそろりと下ったが、ポールすらなかったら諦めて元来た道を戻っていたかもしれない。
他にもアイゼンもポールもない人はちらほらいたけど、あの「滑りそう!」という感覚が私は人一倍苦手なのである…。6月の山は要注意だと改めて思った。

けっこうしっかりと雪渓が残っている

そして天神尾根の下りは人が多すぎてしょっちゅうすれ違いが発生し、その上前を行くスローペースな人たちは山に不慣れゆえか全然道を譲ってくれず、かなりストレスが溜まってしまった。
そこに久しぶりのがっつり登山ゆえの疲労も相まって、こりゃあ自力で下まで行く集中力が保ちそうにないな、と判断。
少し悔しかったけど多くの人がそうするように、ロープウェイでショートカット下山することにした。

ゴンドラから眼下を見渡すと、ロープウェイに乗らずに下山している人はほとんどいなさそうで、結構な距離の道のりに感じられたので良い選択だったな、と思った。

帰り道もまた、同日中に関越トンネルを往復することがなかなか堪えると気づいたのだが、あのぴょこんと突き出ている二つの猫のような耳に、今後「行ったことがある」と関越道を通るたび思えるようになったのはとても嬉しい。

おわり。

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