5分でざっくり覚える『上毛かるたの公式ルール』
一般社団法人KING OF JMKの渡邉です。
2013年から毎年、『KING OF JMK~おとな達の上毛かるた日本一決定戦~』という上毛かるたの全国大会を主催しております。
今回は上毛かるたの公式ルールについて紹介します。
基本的にはいろはカルタなどと同じ『かるた』なので、床や机の上にバラバラと絵札を散らばせて読まれた札を取る、そしてより多く枚数を取った人の勝ち・・・という感じで遊んでいただいて構いません。
ただ群馬県では上毛かるたを『競技』として行っているので、ルールが細かく設定されている訳です。
公式ルールで遊ぶとまた違った楽しさを味わえますので、知らない方は是非一度やってみて下さい。
※このnoteでは初めての人でも取っ付き易いように”ざっくり"としたルールを書いてます。
より詳しいルールは公益社団法人 群馬県子ども会育成連合会(県子連)様が管理している『上毛かるた競技県大会規則』という冊子があるので、そちらを確認してください。
①上毛かるた競技は2種類ある
まず、上毛かるた競技には『個人戦』と『団体戦』の2種類が存在します。
その名の通り『個人戦』はテニスで言うシングルスで、1人 対 1人で競う方式です。
一方『団体戦』は3人1チームとなって、3人 対 3人で競う方式です。
単純に人数の違いだけでなく、個人戦と団体戦では札の並べ方や役札の有無など細かいルールが異なります。
※ちなみに2020年現在、KING OF JMK主催の大会で行われているのは団体戦のみです。
②札は全部で44枚
また上毛かるたの札の数ですが、読み札、絵札ともに全部で44枚あります。
以下が全札です。遊ぶ前に全部あるかどうか確認しましょう。
最初に申し上げた通り、通常のかるたと同様に"読み手"が読み札を1枚ずつ読んでいき、それに対応する絵札を早く取った人がその札を獲得(1点)できます。
ちなみになんで読み札の『い』と『ら』だけピンク色なのか・・・というのは、上毛かるたを制作した戦後当時のことを語る上で非常に重要なポイントです。書くと長くなるのでまた別の機会に。
③札を並べる【団体戦の場合】
コートの大きさは幅150cm x 縦90cmであり、中央に太さ3cmの『中央線』が引くのが県子連の大会規則に記載されている寸法です。
(但しこれは小中学生が競技をやる場合であり、体の大きい大人が対象であるKING OF JMKでは幅180cm x 縦90cmを基準にしてます。)
中央線を真ん中にして、各々のチームが上図のように札22枚ずつを並べます(真ん中が8枚、両サイドが7枚を2段で)。各札の間隔は前後左右で1cm、また『札群』の間隔は5cm以上です。
④札を並べる【個人戦の場合】
コートの大きさは幅50cm x 縦90cmです。
中央線を真ん中にして、各々が下図のように札22枚ずつを並べます(3段)。各札の間隔は前後左右で1cmです。
1段7枚で並べ、残った1枚はいずれの段の左右に配置して構いません。
⑤札の取り方
上記のように並べた状態で"読み手"が札を読んでいき、それに対応する絵札を取ります。札の取り方は、手で押す、手前に引く、左右に払う、上から押さえる・・・など何でも良いのですが、基本的に読まれた絵札に『早く手が触れた人』がその札を獲得できます。
触れるのは手のどの部分でも構いません。
但し手のひら全体を大きく広げて、どの札を取りに行ったのか紛らわしくさせるような行為は禁止となっています。
また札を取りにいって、『結果的に』他の札が散らばってしまうのはOKですが(速やかに元に戻してください)、『故意に』札を乱してはいけません。
また札を取る為に使えるのは片手のみです。両手で取ってはいけません。
⑥最後の2枚になったら・・・
団体戦・個人戦共に、試合が進行してコート内にある絵札が残り2枚になったら、下図のように中央線上に30cm離して配置しなおします。
この状態で再開し、読まれた札を取った方が場にあった2枚両方を獲得できます。
なお団体戦の場合、最後の2枚だけは1人 対 1人の勝負になります。
チームの中で瞬発力のある人を選びましょう。
またこの時、2枚両方をなぎ払うような形で札をとる『払い取り』は禁止です。
⑦お手付きのルールがちょっと特殊
読まれた札とは違う札を取ってしまうと『お手付き』となり、ペナルティとして自分の持ち札から相手に1枚渡します。
但し上毛かるたの場合、読まれた札がある陣の他の札に手が触れた場合はお手付きにはなりません。読まれた札がない陣の他の札に手が触れた時のみペナルティとなります。
⑧勝負を左右する『役札』(団体戦のみ)
団体戦の場合は『役札』という、いわゆるボーナス点がもらえるルールがあります。
役札は3種類あり、これらの札をチームで揃えると以下の得点が得られます。但し、1枚でも欠けてしまうと無効です。
●つ ち け(親札)⇒3枚揃えると+7点
群馬の地形、人口、県庁所在地といった県のシンボルを表す3札であり、これらを揃えると+7点加算できます。
つ:つる舞う形の群馬県
ち:力あわせる二百万
け:県都前橋 生糸の街
※ちなみに県子連主催の上毛かるた県大会では、『つちけ』を役札として採用しているのは中学生の部のみです。
●す も の(三山札)⇒3枚揃えると+7点
上毛三山(赤城山、妙義山、榛名山)を表す3札であり、これらを揃えると+7点加算されます。
す:裾野は長し赤城山
も:紅葉に映える妙義山
の:登る榛名のキャンプ村
●おかめきけ(五市札)⇒5枚揃えると+15点
群馬を代表する5都市(太田市、高崎市、伊勢崎市、桐生市、前橋市)を表す5札でありこれらを揃えると+15点加算されます。
お:太田金山子育呑龍
か:関東と信越つなぐ高崎市
め:銘仙織り出す伊勢崎市
き:桐生の日本の機どころ
け:県都前橋 生糸の市
⑨同点の場合は『つ』を持っている方の勝ち
勘の鋭い方ならお分かりの通り、札の枚数が44枚と偶数なので『同点』となる場合があります。
同点の場合は『つ』の札を持っている方が勝ちです。
なので大会に出場する選手は、この『つ』を死に物狂いで取りに行く訳です。
札の数を奇数にすれば良かったんじゃね?とか元も子もないツッコミはやめて下さい。もう70年以上このルールでやってますので。
というのが上毛かるたの"ざっくり"としたルールです。
これだけ知っていれば上毛かるた競技の試合に参加できると思います。
最後になりますが、上毛かるたは礼儀を重視します。
試合前の『お願いします!』、試合後の『ありがとうございました!』は忘れずに。
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