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ゆるやかな古典ブーム

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#トルストイ

『光あるうち光の中を歩め』(トルストイ)を読んで

『光あるうち光の中を歩め』(トルストイ)を読んで

トルストイの思想を示した短編小説『光あるうち光の中を歩め』。ある人の「人生の一冊」ということを聞き、読んでみた。

トルストイと幸福トルストイ自身のキリスト教観がもろなので宗教色は強い。けれど、そこに普遍性であるとか共感できるところも、きっと人それぞれ見出せると思います。

『だが、俺は浮世の生活をつぶさに経験したけれど、何一つ発見しなかった』

豪商ユリウスの嘆きの言葉です。彼の幸福の基準は外に

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