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【LAC田川】なんでもできる気持ちを思い出させてくれる!泊まれる小学校

LivingAnyhwhere Commons田川(以下LAC田川)は、今年11月でオープンから1年になります。

LAC田川の拠点いいかねPaletteは廃校になった小学校を利用しており、コンセプトは「なんでもできる世界を作る」。

「自分ができることはこれくらい」と枠を決めてしまいがちな大人でも、子どもの頃のなんでもできるという気持ちに立ち返るきっかけ与えてくれる場所です。

今回は2週間滞在した私の体験も交えて、LAC田川のオススメポイント3つをお伝えします!

子どもの頃のように何でもできる気持ちを思い出す空間

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いいかねPaletteは、140年の歴史に幕をおろした猪位金(いいかね)小学校を利用しています。
小学校の面影を残しているので、はじめて来たのにどこか懐かしい気持ちになる空間です。

まず目を引くのが、廊下にポツンと置かれた「どこでもドア」。こちらはちょっとした撮影スポットになっています。

私が滞在している間も、写真や動画撮影をするために様々な方が来られていました。

ゲストハウスとしての機能も備えているので、学校に泊まることもできます。
通常のドミトリーは2段ベッドにカーテンだけ付けたものが多いですが、こちらは木箱のように囲まれたプライベート空間が確保されていますので、女性も安心して着替えなどできます。
どこでもドアや学校お泊りなど、子どものころ一度は夢見たことがあるのではないでしょうか?

今年夏にオープンした「おいとま食堂」は、給食室を利用しています。
オシャレに改装されていますが、給食を運ぶためのエレベーターなど給食室だった面影を残しており、面白い空間になっています。

教室には黒板や教卓も残っており、プロジェクターも使用できるため、セミナーなど開催することもできます。変わった使い方としては、コスプレ撮影で教室を使う方もいらっしゃるようです。

施設の入り口には様々は楽器が置かれており、自由に使うことができます。私もトイレに行くため廊下に出たのですが、そのままふらりとセッションに参加して久しぶりに音楽を楽しむことができました。
またレコーディングスタジオや編集ができるミュージックラボなど、かなり本格的な設備が整っており、格安で使用できます。
ポッドキャストで人気の「コテンラジオ」もこちらで収録されています!

このようにいろいろな設備を整えているのは、何かやろうと思った時に後押しできる環境を用意したいという想いがあるからだそうです。

田川市は炭鉱で栄えた町ですが、炭鉱の閉山に伴い急速に過疎化が進みました。このような背景の中、田川の産業を復興させるために着目したのが音楽産業です。
田川市は井上陽水さんなど著名なミュージシャンを輩出しており、またコテンラジオで活躍されている代表の樋口さんが音楽制作会社を運営されていることもあり、音楽を中心としたコンテンツ産業の創出ができる環境を整えているそうです。

また、若者が都会に出て行かなくても仕事ができるようにとの想いから、コワーキングスペースも作られており、施設内どこでもWi-Fi環境が整っています。


ゆるく繋がる空間共有の心地よさ

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コワーキングスペースというと、黙々と仕事をする場所というイメージが強いと思いますが、いいかねPaletteでは通常のものとは少し違った空間が作られています。

ここを訪れる方は、本当に多種多様です。
学校帰りに遊んだり宿題を広げる子どもたち。
校庭でバーベキューをする地域の方。
どこでもドアの写真を取るために観光で来られる方。

校内の広い敷地を利用してイベントも開催されているため、地域の方はもちろん観光客も来られたり、廃校活用の視察のため様々な方が来られます。

そんな様々な方が自由に出入りできる場所がシェアライブラリという部屋で、こちらがコワーキングスペースになっています。

このシェアライブラリは無料で一般開放されており、名前の通り図書館のように本も置かれているのですが、かなり広い空間の中で料理やリラックスできる空間も混在しています。

こちらを利用する皆さんも、思い思いに過ごされています。
仕事をしたり、本を読んだり、ハンモックで昼寝をしたり、料理をしたり、あえて何もせずソファに座っていたり...

私もこちらのシェアライブラリで仕事をすることが多かったのですが、自宅で黙々と作業している時とは違い、あえていろいろな方が混在している空間に心地よさを感じました。

「そんないろんな方がいると、仕事に集中できないのでは?」と思うかもしれませんが、その心配は不要でした。

実は私は軽度の聴覚過敏があり、音楽がかかったカフェなど音がある空間では文章が書けなくなるのですが、こちらでは不思議と気になりませんでした。
かなり広い空間で、天井も吹き抜けで高く、開放的な空間だったからかもしれません。

広い空間の中で自分のスペースを確保できますので、しっかりと作業に集中することもできます。
そして、ふっと一息したい時は本を読んだり、おしゃべりしながらハンモックやソファでくつろぐことができます。リフレッシュしたところで、また仕事に戻る。
そんな心地よい空間の中で仕事をすることができました。

無料で一般開放されているのは、コワーキングスペースとして使えるシェアライブラリ、卓球やゲームなどできるリラックスルーム、バーベキューなどできる校庭です。

黙々と仕事をするのも良いですが、時にはふっと一息ついて、ぜひこの空間を共有する心地よさを味わってみてはいかがでしょうか?

あえて余白を作ることで考える時間を与える

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こちらの記事を書くことになり施設の方にインタビューさせて頂いたのですが、印象に残っている言葉は「余白を作る」ということです。各部屋の使い方も明確に決めすぎず、敢えて汎用性が高い状態を作っているそうです。

「将来何になろう?」と自由に考えていた小学校という場所に帰り、敢えて余白を作ることで何かやろうという気持ちが出てくる。そしたらそれを実現できるよう、場を提供する。
そのような想いがあり、空き教室を残したり、本格的なレコーディングルームなども完備しているそうです。

施設の利用形態も様々な人を受け入れており、施設の使い方も自由であるため、「人と人、人と空間の力が引き出され、新たな色ができるパレットのような空間」が具現化できていると感じました。

仕事をしている同じ空間で、他の人が料理をする。
卓球やゲームをする部屋で子どもたちが宿題を広げており、その横で大人が話し合い。
空き教室や廊下では動画撮影。
仕事の合間に、ちょっと楽器を鳴らす。

私も2週間滞在する中で、「ああ、こんな使い方して良いんだ」「もっと自由にやって良いんだ」と思うことができました。

私がこちらを訪れた時は、ちょうど仕事が忙しくなり、時間にも気持ちにも少しゆとりがない時期でした。
こちらにゆっくりと2週間滞在する中で、「こうしなければならない」という余計な固定概念に囚われていたと振り返ることができました。

私もそうだったのですが、フリーランスは会社員と違って「今日の仕事が終わった!」という線引きができず、いつまで経っても自分の余白を作れないまま1日が終わることがあるのではないでしょうか?
特に駆け出しの頃は仕事で予定が埋まっていないと不安で、仕事などの予定を入れて満足することがあるのではないでしょうか?

そうやって時間に余白がなくなると充実している気がする一方で、ふと「本当にやりたかったことはなんだっけ?」と自分を見失うことがあると思います。

時間に余裕があれば精神的にも余裕ができると思いがちですが、実際は逆かもしれません。
精神的な余裕があれば予定を詰め込み過ぎることもなく、やらなくても良いことが自覚でき、結果的に時間的な余裕も手に入れることができる。
そうすることで、本当にやりたいことを考える時間ができる。

私はしばらく滞在することで、本当にやりたかったこと、やらなくても良かったことを見直すきっかけになりました。

こちらでのオススメの過ごし方は、必ずしも「~をしに行こう!」と予定や仕事を詰め込み過ぎず、できれば数日~1週間ほどゆっくりと過ごすことです。
そしてぜひ余白のある空間・時間を味わって、それを持って帰ってもらえたらと思います。

ぜひLAC田川にお越しください!

《ライター:里あやか

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