見出し画像

【アートのみかた】アンディーウォーホール Andy Warhol

【人物像】シュールでスキャンダラスなポップアート界のアイコン

アメリカンポップアートを代表する人物の一人が、アンディーウォーホール。キャンベルの缶やバナナなど。斬新で型破りな作品を数々作成したイラストレーターです。

カーネギー工科大学で広告芸術を学び、その後NYにてvogeやハーパース・バザーなどの雑誌広告やイラストなどを作成します。またファインアートへ移りますが、ロイ・リキテンスタインの作品に触れて以降は退いてしまいます。

そうして自分のアートをスープ缶やドル紙幣など身近なものを題材とするようになったそうです。
その奇抜さやシュールさは作品だけでなく、彼のライフスタイルもスキャンダラスだったとか。(詳細は下記参照)



画像1

"100 Cans", 1962.
http://supergaigaigigi.blog22.fc2.com/blog-entry-23.html
「個性のなさ」が強調される作品

なぜグローバル企業のトップは美的センスを磨くのか。どうやら世界では、サイエンス重視の意思決定では不十分だと感じ美意識を鍛える人達がいるそうです。このブログは、歴史上の偉大な画家たちをテーマに、少しでも多くの人にアート思考を築くきっかけにならないかと書いています。
まずはそれぞれの画家の特徴を左脳で理解し「頭ではわかった」状態にさせることがこのブログの目標です。あなたがその後、展示等でその画家に改めて触れた時、あなたの美的感覚が研ぎ澄まされるように。その下準備として御活用下さい。あなたの味方となり、見方を変える彼らの創造性を共有します。



目次
【人物像】シュールでスキャンダラスなポップアート界のアイコン
【時代】人種差別と経済の急成長
【核心】大量消費をアートにする異端的発想

画像2

The Velvet Underground & Nico,1967


【時代】人種差別と経済の急成長

1928年アメリカのペンシルベニア州で、当時移民(スロバキア人)の両親のもとで生まれました。あまり裕福ではない家庭で育ったこともあり、そのためお金への執着が強かったとも言われています、
そんな彼が(1960年代)モチーフとして安いスープ缶やコカコーラなどを選ぶ背景にも通ずるかもしれません。またマリリンモンロー等のハリウッドスターへの憧れも両極に伺えるのが特徴でしょう。

また彼の活躍する1960年代のアメリカといえば、黒人差別廃止運動(キング牧師指導)や、ケネディ就任で「ニューフロンティア政策(貧困や人種差別、都市問題などを積極的に解決する政策)」を掲げるなど、政治的動きが強かった年代でもあります。

そんな少々荒れてた中での急激な経済発展を遂げたアメリカで、アンディウォーホールなどが展開する型破りなポップアートが注目されたのは自然な流れだったかもしれません。

画像3

Marilyn Monroe (Marilyn), 1967, 

また当時、特筆すべきはコンピューターの存在です。
前回のAIアートでも少し触れましたが、1970年代にHP-9800シリーズが一般に広がり始めたことが、彼に大きな影響を与えていたと言えるのではと思います。

彼の代表作である「マリリンモンロー」は、コンピューターで作成された最初の代表作といっても良いのではないでしょうか。
それまでアートとは絵画や彫刻、陶芸どれをとってもアナログ制作が主流でした。
今でこそデジ絵は存在しますが、彼がこの作品を出した時の衝撃は大きかったと予想されます。
またもアートの概念を改めさせる事柄です。


【核心】大量消費をアートにする異端的発想

当時のアメリカのエネルギーの強さが、彼の作品を後押ししたのではないでしょうか。
目覚ましい経済発展により、彼がモチーフとして選んだ「無個性」なものは大量に消費されていたことでしょう。だからこそ改めさせる視点であり、人々が魅了されたのだと思います。

「お金を稼ぐことは芸術、働くことも芸術、うまくいっているビジネスは、最高のアートだよ。」

いいなと思ったら応援しよう!

らち
いつもたくさんのご支援・ご声援、ありがとうございます。