見出し画像

新米ママの子育て日記

鳴かないよ

遊んでいたら、突然サークルというところへ入れられたよ。中にはトイレと寝床があった。しばらくにおいを嗅いでいたんだけど、寂しくなってサークルに飛びついた。そして、キューキュー鳴いた。

ママが来てくれるかと思った。でも、私が鳴くとどこかへ消えちゃうんだ。さっきより大きい声で鳴いた。鳴いても鳴いても誰も来てくれない。

鳴き疲れて鳴くのを止めた。しばらくすると、「さくら、グッド、いいこやね」ってママがやってきた。突然ママが出てきたのでびっくりしたよ。

うれしくて、また、鳴いた。そうすると、ママは何も言わずにどこかへ行ってしまった。

今度はすぐ鳴くのを止めた。鳴かずに待っていると

「さくらはいい仔、グッド、グッド」って言いながら来てくれた。それで、私は、鳴くとあまりいいことないなと思ったよ。

そんなことを1日に何度か繰り返し、私はあまり鳴かない仔になった。

何たって、私のすごいところは、自分で言うのもなんだけど、ママの家にやって来た次の日から、長いお留守番が出来たんだ。

ママはお仕事に行くから朝の7時半頃から夕方の6時半頃まで帰ってこない。その間私はずっとお利口に待っていた。

by さくら

ママの覚書(鳴かずにお留守番)

我が家はペットフリーの集合住宅だ。それなりに防音もされているが、犬の鳴き声は少ない方がいい。

鳴かない仔にするには、鳴いたらかまわない、声をかけない、無視をすることが一番いい方法だと思う。子犬がやって来たその日にするのがいい。

初めはとても抵抗を感じた。可愛い可愛いさくらが哀しそうに鳴いているのに無視をするのだから。私がさくらを育てる上で一番つらかったのが無視をするということだった。でも、我慢、我慢。

鳴いたら無視、鳴きやんだら褒めて、いっぱいかまってあげる。そのことの繰り返し。

鳴くとかまってもらえない、いいことないな、鳴かないといっぱいかまってもらえる、いいことあるなと理解し学習する。

さくらも凪も来て1日で鳴いてもいいことが無いと学習してくれた。そのおかげで退職するまでの15年間お利口にお留守番をしてくれた。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?