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ずっとずっと大好きだよ

第2話  出会い
暖かな日差しの差し込む室内で、私は、お母さんと他の兄弟たちと日向ぼっこをしていた。

「おいで おいで こっちへおいで」と呼ぶ声がした。他の兄弟たちはすぐに声のする方へ駆け寄って行った。私は、少し遅れて声のする方へ行った。
女の人が、「この子にします」といいながら私を抱き上げた。私を撫でながら、いい子だね。ちゃんと考えてから行動出来る子だねと褒めてくれた。

私の名前は、カシオペア・オブ・トラッカーハウス・ジェイピー。
2001年12月23日生まれのブラック・ラブラドール・レトリーバー。
この日私は、これから16年間一緒に暮らすことになるママと初めて出会った。
それから1週間、私はお母さんや他の兄弟たちと離れて過ごすことになった。一人ぼっちになって寂しくて鳴いていたが、だんだんと慣れてきてひとりでも平気になった。よく食べよく寝て元気いっぱいだった。

1週間後、ママが迎えに来てくれた。今日から私はさくらと呼ばれることになり、新しい生活が始まった。

初めて車というものに乗った。車の中でちっともじっとしていない私を見て、ママは、元気な仔ねと言った。

「さくら、ここがあなたのお家だよ。これからずっと一緒だよ。お仕事に行っている間はお留守番だけど大丈夫だね」と話しかけられた。

右側の壁にそって、私が寝起きする畳1畳半ぐらいの広さのサークルがあり、その中にはトイレとベッド、おもちゃのぬいぐるみ、給水器が置かれていた。今までより広くて快適そうだった。

お留守番って何だろうと思ったが、眠くなった。寝てしまった。どれぐらい寝ただろうか、いい匂いがしてきた。目が覚めた。まだ、硬いフードは食べることが出来ない。暖かいミルクで柔らかくしてくれたご飯の匂いだった。

目覚めるとすぐトイレに連れて行かれた、クンクンにおいを嗅ぎながらその場所で用を足そうとしゃがむと「ワン・ツー ワン・ツー」と掛け声が聞こえてくる。掛け声とともに気持ちよく出せた。「さくらいい子だね、グッド、グッド」と褒められる。何だか分からないけど嬉しい。

用意してくれたごはんはおいしくて、あっという間に食べた。お腹がいっぱいになりまた、ぐっすり眠った。

最後のごはんとトイレが終わったら、
「さくら、お休み。今日はいい子だったね」と言いながら私をサークルへ入れた。
私は、また、眠くなり寝た。ひとりだったけど、ここは、暖かくてママの匂いにつつまれている。寂しくはなかった。
今日から私とママの新しい生活が始まった。

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