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バナーデザインに妥協なし。とことんフィードバックの一部始終を大公開!! @mtm623mutsumi
アシスタントデザイナーとして数々のデザインに挑戦しています、ラブソルのアライアンスメンバーのあさのあゆこです。
先日、ラブソルのディレクター美穂さんに、私が制作したバナーのデザインについて、とことんフィードバックを受けました。その過程には、ビジネスにおける大切な根っこの部分がたくさん詰まっていたんです。
「これは、いつもラブソルnoteを読んでくださっている方々にもお届けしたい!」と思い、一部始終についてまとめてみました。
もともと、メイキングや制作過程を見るのは大好きです。
完成形を見るだけではわからなかった工夫や試行錯誤、作成者のこだわりが見えるからです。
私はラブソルでデザインするようになるまでは、フィードバックを受けて制作する経験は数えるくらい。ずっと独学でデザインを学んできました。
それなので、フィードバックをもらいながら制作し得たものを、かつての自分のような「デザインが好きだけど、次の一歩を模索している人」に届けられたらという思いがあります。
私の制作過程も悩みや苦闘の痕だらけですが、美穂さんの的確なフィードバックでどんどんよくなっていく様が見ていただけるかと思います。
一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
では、はじまりますー!
今回とことんフィードバックを受けたバナーの概要
私が制作したのは、ラブソルが運営するオンラインコミュニティ「喫茶ラブソル※」内で、2022年10月12日に行われたイベント「デザインことはじめ 発信するにも「見た目」が大事」のバナー。
※喫茶ラブソルの詳細はこちら↓
この講座は、前月の9月に山形の創業60周年の老舗企業、株式会社ジョインさまで、オウンドメディア運用のために開催したセミナー内容をアレンジしたものです。
本講座の様子も、ラブソル公式noteでレポートされていますので、併せて読んでいただけたら何倍も楽しめると思います!
もちろん、ジョインさまで行ったセミナーそのままの内容ではなく、喫茶ラブソルのイベントとして再構築されています。アレンジの一つとして、「リアルタイム!バナーフィードバック」というコーナーが盛り込まれました。
イベントバナーラフ作成の試行錯誤
参考資料として、実際に使用されたスライド資料をいただいて、早速、バナー制作開始です。
資料のカラーリングやフォントを参考に、ラフの第一弾として作成したのがこちらです。上段左上→上中央→上右→下段左下…、の順番で作成しました。
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こうして見てみると、特に一番目などは「ただ必要な情報を置いただけ」というのがよくわかります。
美穂さんにここまで見ていただいた中で、「上段右」の方向性で行きましょうという指示をいただき、今回は文字中心のバナーで掘り下げていくことになりました。
ここで、美穂さんから次のような問いかけがありました。
「誰にどんな印象を与えたいか、どんな効果を生み出したいか、についてはどんな感じで考えてますか?」
そこで、私なりに言語化を試みました。
■誰に→喫茶ラブソルのメンバーに
■どんな印象を与えたいか、どんな効果を生み出したいか
「見た目が大事」のサブタイトルで、敢えて文字のみのバナーを作成することで対比を生み出す。分かりやすい図やイラストで構成された資料と併せて見ることで、「見た目」も様々なバリエーションがあるという事例になればと思い作成。
私なりに考えた意味づけでしたが、美穂さんの目指すものは、もっと深い視座から見つめたものでした。
「コンテンツ制作会社としての信頼感・安心感はもちろんのこと、企業コミュニティとしての喫茶ラブソルのクリエイティブは、どこか温度が感じられるものにしたい」
私が考えたものと、美穂さんの目指すところでは、奥行きが全然違いますね。
少しでもその思いをデザインで表現できるよう、さらなる試行錯誤が続きます。
次に検証したのは「色」と「フォント(文字)」です。
前回の検証では、講座の資料の色とフォントを基調にラフを作成しました。
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色の組み合わせは、視認性とコントラストの調和が取れているかどうかを頭に置きながら、一旦、「講座資料に使われた色」という縛りを無くしてみました。
また、フォントはあえて特徴の違うフォントを選んで見比べることにしました。
結果、私の中ではゴシック体>デザイン系>丸ゴシック体>明朝体がしっくりくる、という検証結果になりました。
加えて、文字の線の太さも見ていたのですが、ある程度太さがあった方が読みやすいし、わかりやすいという印象を持ちました。
ちなみに、「喫茶ラブソル」のバナーなので「喫茶らしさ」もバナーの中に込められたら、ということで、過去のイベントで使用されたカラー縛りでの検証もしています。
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カラーリングは、黄色とピーコックグリーンが良いだろうという意見をいただいて、ここからは、文字と文字の間隔を読みやすく調整する文字のカーニングという作業も少しずつ行いながら、内容をブラッシュアップしていきます。
ここでは、3パターン作成しました。
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そのデザインはベストを尽くしたものか?最後の一滴まで絞りきれ
上記3案を提出した時、美穂さんからもう一度問いかけがありました。
それは、「ここまでやってみて、あゆこさん的にクリエイティブとしての面白み、温度感は出せていると思いますか?」というものでした。
私は正直、そこで手が止まってしまいました。
目指すものを何度も自分の中に落とし込んで、文字だけで成り立つバナーをと思い、ここまで作り込んできた。
だけど、美穂さんが出してくださった「目指すもの」は、このバナーできちんと表現できているのか。
毎回、提出するときは余地があるものではなく、良いと思うものを出してきた。
今、ここで足りないものはなんだろう。
足りないと考えるのではなく、更に削るという方向性もあるのか?
…どっちに進めばバナーのデザインがより深まるのか、何が正解なのかがわからなくなってしまったので、私はここで、一度シンプルに講座の内容を思い出してみることにしました。
「ことはじめ」は最初の一歩。ファーストステップ。
文字だけではなく、この「はじめのいっぽ」をバナーのなかで表現することはできないか。もし、その思いが表現できれば。
カラーリングも、車の初心者マークに見えなくもないので、「はじめてでも、自信がなくてもまずは一歩を踏み出すために参加したいと思えるイベント」になるのではないか。
そんな思いで、改めてモチーフを加えたバナーがこちらです。
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「ことはじめ」の一歩を踏み出すイメージを、階段に託しました。
階段は一段一段の高さをおさえ、「少しずつでも」という思いを込めています。
また、この加えたモチーフは階段にも、少しずつ積み上げていくイメージにも捉えられて「ここから、一歩ずつ、少しずつ共にイベントを通じて高め合っていきましょう」というメッセージが込められたと思っています。
更なる問いかけがなければ、ここまでたどり着くことはできなかったでしょう。
今回のバナー制作を通じて学んだこと
バナーを作りながら、「あともう少し」という粘りの大切さを改めて実感しています。もうこれ以上何も出ないかもしれないけれど、「これで良い」ではなく、「これが良い」にたどり着けるまで諦めない。
最初に作ったバナーと最後のバナーの間には、見た目以上の差があるのが、自分でもよくわかります。
これからも、制作で苦しいことがあってもこのバナーフィードバックを思い出して、あともう少し、粘れる自分でありたいと思います。
今回のバナーは、ご紹介した過程にとどまらず、イベントで更なるフィードバックが加えられます。
イベントの様子は、別記事として公開されました。この記事と違った視点でお楽しみいただけると思いますので、是非あわせてご覧ください。
また、コミュニティ「喫茶ラブソル」で、今回のイベントアーカイブをご覧いただけます。記事を読んでイベントアーカイブも見てみたいという方がいらっしゃいましたら、是非「喫茶ラブソル」をのぞいて見てくださいね。
<コミュニティ喫茶ラブソルへのご入会はこちら>
<ラブソルへのお仕事依頼についてはこちら>
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