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五稜郭で真の友情とは何かについて思いを馳せる @mikaikeda6
東京、暑いです…。ほんの1日函館に行っていただけなのに、帰ってきたらやたらと暑く感じます。きっと沖縄帰りだったら寒い寒いと言っているのでしょうね。慣れって不思議です。(1日なので慣れというのもまたおかしいのですが)
一泊の函館旅、短い時間だったのですが、主要な観光名所を駆け足で巡ってきました。
20年前くらいでしょうか、学生時代にも行ったことがあったのですが、なぜかあまり記憶になく。朝一で蟹を食べたのと、函館山の夜景をなんとなく覚えています。
今回、比較的時間をとって観たのが五稜郭でした。
タワーに登り、旧奉行所の中にも入りました。
タワーの上から星型の五稜郭をバッチリ撮影できてちょっとご満悦。スマホの性能アップすごいです。
五稜郭タワーの中には、五稜郭の歴史がわかりやすくまとまった展示がありました。
それを結構真面目に読んでいたら(ほら、そこそこ意識高い系なので)、この掲示が目に入りました。
当時、近代化を進める幕府や新政府が、海外から学んでいたことは知っていました。ただ、歴史好きなくせに近現代日本史に苦手意識のある私としては、あまり細かいことは知らないというのが実態です。
ふとこれを見て、当時、内戦の最中に一緒に戦ったフランス人がいたこと、そこに友情が芽生えていたのではないかというエピソードになんだかほっこり嬉しくなりました。
函館旅を終えて、ちょっとだけ調べました。
江戸幕府が軍事の近代化のために招いたナポレオン3世時代のフランスの軍事顧問団。せっかく訓練が始まったかと思ったら1年あまりで江戸幕府が終焉を迎えてしまいます。
そのタイミングで、フランス政府から軍事顧問団へは、旧幕府軍と新政府軍のどちらにもつかず中立な立場でいること、そして日本国外への退去命令がくだったそうです。
ですが、ここに書いてあるブリュネ副隊長は、自らが1年指導した幕府軍を見捨てることができなかったのか、日本に残り、旧幕府軍と行動を共にします。本国の命令に背くため、退役届けを出しての行動だったようです。
ブリュネ以外にも日本に残るフランス軍人が何人もいたということです。
劣勢に立たされる幕府軍は最後は函館の五稜郭に追い詰められます。
その間もずっと一緒に戦い続け、ついに五稜郭が新政府軍の手に落ちる数日前、旧幕府軍の説得を受け本国に帰還しました。
内戦とはいえ戦争ですから命の危険もあります。
そんな状況で、本国からの命令に背いてまで日本に残って教え子たちと共に戦おうと思ったブリュネの精神。
そして、一緒に戦っていた仲間でありながら、最後、もうこの戦いには負けるとわかった段階で、フランスへ帰還するように説得した旧幕府軍の榎本武揚。
私は利害を超えたところに存在するものこそが、本当の友情だったり信頼関係だったりすると思います。ここにはそれがあったのではないでしょうか。
なぜいきなりこんな熱い友情論を語っているかというと、つい先日のnoteに書いたエピソードの影響です。
超かいつまむと、中国とのやりとりで困っていた時に、中国人の女の子に助けられ泣けた話。梱包作業で人手が足りない時に、Twitterで募集したら仲間が集まってくれて感動した話。が書いてあります。
これ、どちらも、その案件に対してま〜〜ったく利害関係がない人が、私を助けてくれたのです。
利害関係がある、その結果が自分にもなんらかの影響を及ぼす場合、動くのは当たり前かもしれません。しかし、そうではないのに優しさだけで動いてくれる人たちがいました。
この時に、先ほども書きましたが、利害を超えたところに存在するものこそが、本当の友情だったり信頼関係だったりするということを感じたのです。
そして、自分にはそれができるのか? いざという時に動けるのか? と自問することにもなりました。
今日も人の優しさを噛み締めて生きてる。
— 池田 実加(mika ikeda) (@mikaikeda6) January 11, 2020
世の中捨てたもんじゃないよね。別に捨てたことないけど。
ちなみに、先ほどのブリュネさん、本国からの命令に一度は背いているため、帰国して、裁判にかけられました。ただ、退役届けを出していたことも評価され、軍に復帰し、その後、陸軍参謀総長にまで登りつめたとか。
なんていうかめちゃくちゃかっこいい人生じゃないですか!
ラストサムライのモデルと言われているそうです、このブリュネさん。
実は私、これらのエピソード、知りませんでした。お恥ずかしながら。
先ほども書きましたが、日本の近現代史弱すぎます。
今回、たまたま函館に行って、五稜郭に行って、ふらっとこの説明を読んで、当時の日本人とフランス人の友情を知ることができてよかったと思います。
今から歴史を勉強し直したいと思ってもなかなか時間もないし手をつけられません。しかし、旅に出て触れることがあればそこから学んだり、思考を深めたりできます。
だから旅って最高だよなぁと思うのです。
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LA BOUSSOLE
代表 池田 実加
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