ビジュアルレポート制作において、スキルよりも大切なこと @horimotoharu
みなさん、ゴールデンウィークは楽しく過ごされましたか?
地元の新潟に帰省し、英気を養ってきた堀です。
ラブソルでは、ゴールデンウィーク前から、今月中旬に開催される企業様のカンファレンスのビジュアルレポート制作がスタートしています。
ビジュアルレポートとは、「情報のデザインを通じて、コミュニケーションをよりなめらかにすること」を目指し、イベントやカンファレンス、サービスなどの内容を、ビジュアルとテキストの力を使って届ける手法。
現在は、その核とも言っていい、情報編集の部分をチームで進めています。
資料から情報を抜き出し、イラストとテキストできれいにまとめる。それでは、ビジュアルレポートになりません。
そもそもクライアント様は何を、誰に伝えたいのかを考え、それらを伝え切るためにどのような表現が使えるのか。そこまで考えて、やっと形になるのがビジュアルレポートです。
情報編集力よりも大切なこと
ビジュアルレポート制作では、情報編集が非常に重要な部分を占めます。
「情報編集」というと、クリティカルシンキングといった言葉に代表されるように、ひとつの技術のようなイメージがあるのではないでしょうか?
近年では、学校教育などでも取り入れられているくらい、情報編集力を身につける必要があるという考え方が増えている印象です。
ビジュアルレポート制作に携わるようになり、以前に比べると自分自身の情報編集力が大きく育ったように感じています。実践の中で、何度も考え、フィードバックをもらうことで少しずつ成長してきました。
ビジュアルレポートを作る上で、情報編集力は必須です。
では、ビジュアルレポートを作る上でまず身につけなければいけないことかというと、そうではないと感じています。
自分自身、ラブソルでビジュアルレポート制作に携わるようになってから、情報編集のスキルについての指導を受けたことはありません。
情報編集のスキル以上に大切なことは、クライアント様のことを知ろうとする姿勢。
ラブソル風に言えば、クライアント様を愛すること。
知ろうとして好きになれば、何を伝えたいのか、どんな印象を与えたいのかは自然とわかってくるものです。
ラブソルでビジュアルレポートを担当するようになった当初、「クライアントを愛しなさい」と言われ、どうしたらいいのかと途方に暮れたことがありました。
その言葉をいただいた当時は、ビジュアルレポートの似顔絵部分で迷っていた時期。
似顔絵は、参考となる写真の中からその方の特徴を捉え、イラストにしていきます。つまり、イラストを描くことでも情報編集の力が必要となってくるのです。
写真を参考に懸命に描いても、その人の特徴がイラストに現れていないと指摘される。どうしたらいいのかと悩んでいました。
写真から伝わってくる印象を自分なりに理解して、それなりのものを描けているつもり。描き始めた頃は自信を持って社内提出していたのですが、出すたびにイラストについて指摘をいただく中で、少しずつ自信が削がれていきました。
自分にはイラストを描くスキルも、経験も少ない。
そんな中で、できることは何か。
ラブソルデザイナーのみほさんや、大学生メンバーのほのかに相談にのってもらったこともありました。
考えた末に、「愛する」という言葉をしっかりと自分のものにしようと決めました。
言葉と向き合い、最終的に「愛する=知ろうとすること」だと解釈しました。
その後、描く方のことをたくさん調べたり、いろんな写真をみたりすることで、壁を乗り越えることができました。
同様に、情報編集力についても、クライアント様について知ろうとする姿勢が変わっていくにつれて、身についてきたものだと考えています。
文化を広げるために、自分にできることは何か
現在、ラブソルのホームページのリニューアルを行っています。
その中で、自分はビジュアルレポートを紹介する資料の制作を任されています。
ラブソルが生み出し、大切に育てているビジュアルレポート。我々は、ビジュアルレポートをただの情報伝達手段だとは考えていません。一つの文化であると考え、少しずつ少しずつ育てています。
育ててきた文化を広めていきたい。多くの方に知ってもらうことで、より良い文化になっていくはずだから。
そのために自分自身にできることを考え、今は資料の制作を進めています。
スキルがあればできるように見えるビジュアルレポートですが、スキル以上に気持ちが大切なもの。
これからもそれを忘れずに、多くの方とビジュアルレポートを通じて接点を持てていけたら嬉しいなと考えています。
堀 基晴▶︎SNS...Twitter / Instagram