労働安全コンサルタント試験 勉強方法(選択式)
はじめに
労働安全コンサルタントとは、厚生労働大臣が認めた労働安全のスペシャリストとして、労働者の安全衛生水準の向上のため、事業場の診断・指導を行う国家資格(士業)になります。
試験の構成としては、筆記試験と口述試験になり、筆記試験で概ね6割、口述試験は4段階評価のうち上から2段階までが合格基準となります。合格率でいえば、筆記試験が2割、口述試験が8割程度になります。
私も2022年、2023年と2回受験し、1回目は筆記試験で不合格となり、2回目はギリギリでしたが合格を頂くことができました。
この試験ですが、衛生管理者試験や危険物試験とは異なり受験者数が少ないマイナー試験になります。(衛生管理者は年間67,000人程度、一方労働安全コンサルタントは1500人程度。1/40ですね・・・。私はコンサルタントの中でも「機械」というさらにマイナーな分野であるため、21名しか合格者がいませんでした。)
そのため、参考書もほとんど出ておらず、勉強方法に苦労しました。これから受験する方に向けて、少しでも参考になればと思い、私の勉強方法について紹介します。
⓪前提
・普段はメーカーで労働安全の実務担当者として災害原因調査や
対策立案を行っている
・元々が農学部であり、化学と生物を専攻。高校時代の物理は
力のモーメントまでしか理解できなかった
①柳川先生のWEBサイト
元厚労省の職員の方で個人で運営されているサイトになりますが、非常にクオリティーが高く、2012年以降の過去問に対して一つ一つ丁寧な解説が記載されております。まずは問題を解き、その解説を理解するというのが一番の近道になるかと思います。2年間合計で5週程やりこんだので、解説含めておおよそ頭の中に入れることができました。(実際に過去問と同じ問題も出たのでラッキーでした)
柳川先生のサイト:労働安全衛生コンサルタント試験受験の支援サイト
しかし、柳川先生の解説を読んでも理解できない項目については以下を参考にしながら勉強しました。
②安全衛生法便覧
法律関係であれば一番頼りになります。法律の条文だけではなく、関連する基発文書や判例まで載っているので、芋づる式に知識を得ることができます。ただ2万円と少々お高いのがネックになります。
私は、会社に言って「こういう本があると最新の知識も手に入っていいと思いますー」と自分の試験用に必要であることは伏せて購入してもらいました・・・
安全衛生法便覧:労働安全衛生法-安全衛生 | 労働調査会
③安全の指標
試験問題の中には必ず労働災害統計からの出題があります。統計情報はインターネットでも簡単に出てきますが、一つにまとまっていた方が見やすいと思うので、私は安全の指標を使いました。また、厚労省が出しているリーフレットについても概要が記載されているので、試験直前の3日前くらいは安全の指標のみ読み込んでいました。価格も800円程度と良心的です♪
安全の指標:安全の指標 令和6年度 – 中災防図書用品販売サイト
④厚労省 職場の安全サイト
厚労省が運営しているサイトです。労働安全コンサルタントは厚労省から免状を頂くので、その厚労省が運営しているサイトから必然的に問題は多く出題されます。ただ、範囲が広いので全部を覚えることは困難だと思います。私は普段の業務はデスクワークが多いので、その中で自分の業務に関係する分野のキーワードやリーフレットなどは一通り目を通すことができました。
一方、苦手な分野(土木系、電気系)については最初から勉強することをあきらめて、過去問と同じ問題が出ればラッキー程度と割り切りました。
職場の安全サイト:職場のあんぜんサイト
⑤まとめ
以上、上から順番に効果が高いと思われる項目を列挙していきました。ただ、私は目から情報を取り込んだだけでは記憶が定着しないタイプだったため、キーワードについてはノートにまとめていきました。(手書きでものを書くなんて大学卒業以来10年ぶりくらいでした・・・)
毎日1時間程度、1日おきで1.3年くらい勉強したので、トータル勉強時間は300時間くらいだと思います。あまり効率の良い勉強方法ではなかったかもしれませんが、日常の業務にも活かせる知識を身に着けることができたので結果的には満足しています♪
もっと詳しく聞きたい等ありましたら、遠慮なくnote内でメッセージお待ちしています!
ここまで読んでいただきありがとうございました。