企業研究 eスポーツ専業会社 ウェルプレイド・ライゼスト
eスポーツビジネスを専業で扱う上場企業の研究です。企業名がかっこよいですね! eスポーツはオリンピック競技化、地方創生や高齢者健康増進などへの活用が期待されています。
ウェルプレイド・ライゼスト
企業概要
ネット広告制作やソーシャルゲームが主業の「カヤック」の子会社。
「We are the GAMING LIFESTYLE Company」がビジョン。eスポーツの総合商社としてイベント企画・運営、インフルエンサーマーケティング、クリエイターサポートなど、熱狂を0から創り、世界を変えていく仕事をしている(HPより)。
2022年11月に東証グロース市場に上場。eスポーツ専業会社としては初。
事業の方向性としては、地域活性化・社会課題解決がメインというよりは「エンタメ業界の活性化」のイメージか。親会社のカヤックはとにかく面白いことを追求する企業で、そこからeスポーツに特化してスピンアウト上場した感じなので、ケイパビリティはプロモーションやゲーム制作のPJマネジメントがベースとなっている感じがしますね。
業績とサービス
2022年10月期(前期)に黒字化達成。売上高20.5億円、営業利益2.1億円。
2023年10月期(今期)も黒字計画(営業利益2.5億円)だが、上期着地(11~4月)は売上高11.9億円、営業利益8百万円で上期計画未達。
eスポーツ関連の3サービスで事業を構成。
前期黒字化は素晴らしいが、今期は少し苦戦気味か。2Qの失速具合が下期にどう影響してくるのか注目。売上高のYoY幅と営業利益増益確保が成長の条件かなと思います。
ただ、未開拓領域のわりに、サービス分野が3本しっかり建てついているのは素晴らしい。
詳しくは会社発表の四半期決算資料をご覧ください。
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS82955/245552d2/1f5c/40cb/aff2/431df1af7c94/20230613152009578s.pdf
サービス分野 内容解説
クライアントワークサービス
eスポーツのイベント企画・運営サービスが中心。
コロナ5類化により、下期はオフラインイベント開催需要が高まる見通し。案件の規模が比較的大きいので、四半期単位の売上高の変動幅(ボラティリティ)が大きいのが特徴。eスポーツがオリンピック競技化すると、オリンピック大会前後で特に大きく跳ねる可能性がありますね。
現在の売上高構成比は6~7割。
パートナーソリューションサービス
企業からeスポーツ案件のタイアップやコラボを受注し、外部クリエイターやインフルエンサーなどと協業して納品するイメージ。フリーランスのクリエイターやインフルエンサーのビジネス支援にも貢献しているので、マッチングビジネスの側面もあるのかも。
この辺はネット広告が主力事業の親会社から引き継いだノウハウやコネクションが活きていそう。eスポーツの認知理解度が高まると、新しい企業ニーズの開拓にも拍車がかかるのでは。
現在の売上高構成比は2割程度。
ビジネスデザインサービス
有名eスポーツチームのスポンサー協賛を支援。eスポーツチームと自社イベント「LIMITZ」なども収益化。
現在の売上高構成比は2割弱ですが、立ち上げて間もなく、伸びしろは大きそう。
イベント・事業連携実績
業務提携
直近でポーカールーム「ROOTS」運営のPorkerRoom社と提携しています。カジノ誘致が実現されると、ポーカー競技の裾野も広がると見込んででしょうか。ネットでポーカーするくらいの話の気もしますが…。「世界のヨコサワ」という方がウェルプレイドに所属している関係もあるようです。