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vol.4 子どもと大人の「差」⑴

今回は子どもと大人の「差」について考えてみたいと思います。

✴︎最初は気がつかなかった「差」✴︎
 ある日のラグビースクールの活動で「差」に配慮をせずにコーチングをしていることに気がつきました。
何度伝えても伝わらないのです。伝わらないことに多少苛ら立ちましたが、「なぜ伝わらないのか」と思ったのです。

大人基準で伝えていた
子どもは抽象的に伝えてもその意味を理解してくれないことが多いです。
大人がイメージで伝えると伝わらない可能性は高い…大失敗でした。

なぜ伝わらないか考えていたら、ふと「差」というキーワードがよぎりました。そこから大人と子どもの「差」について考えるようになりました。

掲げたテーマは「どうすれば差を埋めることができるのか?」です。
ヒントはないかと思い、文献探しをし、C級コーチの認定講習を受講し、コーチ間でも議論してみました。 

そして見えてきたのは次の3つでした。

子どもと大人の「差」は、①体格の差、②筋力の差、③理解力の差です。

これら3つの「差」を理解したうえでコーチングしなければ、子どもが体得してスキルアップは難しいのではないかと思いました。

 今回は③「理解の差」について書いてみます。

③理解力の差は、①と②に比べても見えないので、常に意識しなければ忘れてしまいます。
子どもに声をかける際には、頭の中で「これは理解できるかな?」と常に自問自答です。そして、「抽象的表現」を「具体的表現」にして伝える。

これがけっこう難しいですが、ここが子どものスポーツでコーチをする者に求められるスキルだと思います。めちゃ難しいですが.…

 私が実際にやってみた例をラグビーのディフェンス練習の場面で紹介します。
 ●ディフェンスラインを整えてから以下の声掛けをします。
⑴コーチ:「相手側にボールが出たらアップしよう」と声をかけます。
※僕の頭の中→ 「子どもはアップの意味がわからないかもしれない」と意識する。

⑵コーチ:「アップは前に出ることだよ」と伝える。
※僕の頭の中 → 「子どもは、前に出て何をするのかを理解できてるかな」と意識する。

声かけの完成版
「相手(オフェンス)が出したら(パスアウト)自分(ディフェンス)は前に出よう」「そして相手が3歩進むまでに捕まえ(タックル)よう」と伝える。  
これを伝えたら、理解をした子どもたちは「前に出て、相手を捕まえ(タックル)にいく行動がみられました。
※「3歩」=「素早く前に出る」の意味で厳密に3歩ということではありません。

今回はここまでにします。  
ありがとうございました。



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