好きなゲームを軸に、継続と挑戦を積み重ねる!Kudoさんのインタビュー
皆さんは、今の自分の働き方や生き方に納得していますか?
働き方に特化したオンラインコミュニティである「新しい働き方LAB(以下、あたらぼ)」
2023年6月から半年間、住む場所や年齢も異なる250人の研究員たちがあたらぼの「研究員制度」の3期生として、今の自分の働き方から一歩踏み出した新しい働き方に挑戦しました。
そんな3期生の活動の集大成である「新しい働き方アワード2024」では、「壁にぶつかり、紆余曲折ありながらもチャレンジを続けた研究員」にスポットライトをあて、もっと幅広くたくさんの方に知ってもらうためのインタビューを企画!
今回インタビューしたのは、「ただのゲーム好きがバーチャルフォトグラファーになれるのか」というテーマで自分の好きなことを追求する生き方に挑戦したKudoさん。
Kudoさんは、新しい働き方LAB1期生の時の研究「『声優になりたい!』という夢を捨てきれなかった凡人は、自分の声を使って稼げるのか?」をきっかけにポッドキャストを始め、そこから派生してゲーム実況を開始。
3期生では、ゲームという「自分自身の好きなこと」で新しい働き方に挑戦。1期生の時の挑戦もコツコツと継続しながら、新たな挑戦をしてきたKudoさんに、ただのゲーム好きがお話を伺いました!
KudoさんのYouTubeはコチラ
「好き」を軸にする、新しい働き方への挑戦
ーー「バーチャルフォトグラファーに挑戦してみよう」と考えたきっかけは、なんですか?
いきなりバーチャルフォトグラファーに辿り着いたのではなくて、「メタバースが盛り上がっている、その勢いに自分も乗っかって何かしてみたい」と思ったのが、きっかけですね。
子どものころからゲームに触れてきて、元々ゲームが好きで。ゲームも含むメタバースに興味がありました。
そういった「メタバースを楽しむ側」から、「ワールドを作るなど何かを提供する側」になったり、そこからお仕事に繋げたりできないか、と考えていました。
ーーメタバースを活用して何かを提供することに挑戦しよう、ということですね。「ワールド作成者に挑戦!」など、別の切り口も考えていたんでしょうか?
ワールドデザインや、blenderで3D制作をすることなどもいろいろ考えました。
けれど、自分の中で作りたいものや表現したいものが思いつかなくて。
絵を描いたりデザインしたりすることができないので、「これだ!」というものが見つからなかったんです。
ーーそんな中で、「バーチャルフォトグラファーへの挑戦」であたらぼ3期生に応募をしたきっかけって、なんですか?
バーチャルフォトグラファーの人たちのコミュニティに出会って、VRChatなどで他の人の作ったワールドを巡ったりしていました。
そうした中でたまたまバーチャルフォトグラファーとして活動している写真家、横田裕市さんのnoteが目に止まったんです。
「ワンダと巨像」のカットを多数収めた記事を読んだこともきっかけで、バーチャルフォトグラファーをやってみようと思いました。
ゲーム内でバーチャルの写真を撮ることであれば、デザインなどのできない自分にも挑戦できるのでは、と。
ーーさまざまなことに興味を持つ中で、バーチャルフォトグラファーに辿り着いたんですね…!
この半年間、実際にどんなゲームで写真を撮ってきたんでしょう?
「ARMORED CORE VI」や「FINAL FANTASY XVI」など、自分の遊びたいゲームの写真を撮ってきました。ゲームとしてプレイする時とは違って、改めて「このゲームでこんな写真が撮れるんだ!」という新しい発見がありました。
写真を取ることが目的でゲームをしても面白くないというか、ゲームが面白いからこそ見えてくるものがあると感じています。
ーー好きなゲームだからこそ、撮れる写真があるということですね。他にも撮影したいと思っているゲームはありますか?
バーチャルフォトグラフィーの撮影で有名な「Ghost of Tsushima」や「DEATH STRANDING」など、ゲーム自体を所持していてプレイ済みのゲームでも撮影したいと考えています。
壁にぶつかり試行錯誤した、半年間の働き方実験
ーーこの半年間の研究で、一番大きな壁はなんでしたか?
研究の最終目標として「バーチャルフォトグラファーになれるのか(仕事になるのか)」を掲げていましたが、その「バーチャル写真でお金を稼ぐ」という目標自体が、最初から最後まで大きな壁でした。
インゲームフォトグラフィーは、著作権の関係があるので、写真を販売したりNFT化したりすることは基本できないんですよね。
ーー確かに…ゲーム内で撮影した画像となると、著作権はそのゲームの開発・販売会社に帰属しますよね。
バーチャルフォトグラフィーを使用して収益化する方法は、見つけられたのでしょうか?
いろいろと考えましたが、結局「YouTube動画のサムネに写真を使って、YouTubeを収益化する」という方法しか見つけられませんでした。
ーーさまざまな方法を模索してきたんですね。
実験開始当初は、何かはじめたらどうにかなるんじゃないか、やってみてから模索していけばいいんじゃないかと思っていました。
でも、収益化の方法を模索するけど「著作権があるからあれはダメ」「このプラットフォームを使うのもダメ」というのが3ヶ月くらい続いて。半ば諦めたところもありました。
ーーご自身のYouTubeチャンネルを収益化するという方法は、初めから選択肢にはあったんでしょうか?
そもそもYouTubeを収益化するということを考えていませんでしたし、バーチャルフォトグラフィーを自分のゲーム実況の動画に活かす、という発想もまったくありませんでした。
ーー試行錯誤する中で、実験の途中で思い付いた?
スクリーンショットを使用した投稿のガイドラインなど、ゲーム会社ごとに「こういう使い方であればつかっていいよ」と明記されるようになってきていていますが、「営利目的の使用でも著作権侵害を主張しません」とされるプラットフォームは限られていて、使用方法も限られています。
こうした各ゲームの規約を見ていく中で、「YouTubeであれば使用してもいいよ」という規約に何度も出会ったんです。
それで、「バーチャルフォトグラフィーをYouTubeにアップする動画のサムネに使って、収益化に活かせばいいのか」と見えてきて。
他のやり方も考えつつ、今はその方向での収益化を考えています。
https://www.youtube.com/watch?v=pMCx92zCkr8
さまざまなチャレンジを、継続のフェーズへ
ーーいろいろな壁があったかと思いますが、その中でも半年間の挑戦をやり遂げて最終報告書の提出まで続けられた、その秘訣はなんでしょう?
研究活動とは全然関係ないですが、3期が始まる前から筋トレを始めて、毎日筋トレして身体的にも精神的にも鍛えられたことは、最終報告書の提出まで続けられた理由の1つだと考えています。
最初は自分でメニューを考えていたのですが、途中からAIにメニューを考えてもらうようになりました。
ーーAIを活用した筋トレですか…!?
6月に3期生の活動が始まってからも筋トレを続けていたんですが、毎日同じメニューでつまんないなと思いはじめて。
ChatGPTを課金して使い始めて、「もしかして筋トレメニューを考えてもらったらいいのでは?」と思いついて調べたら、カンガルーさんという先駆者のnoteを見つけたんです。
その後、自分なりにプロンプトをアレンジして、メニューを考えてもらうことにしました。
ーー「・ユーザー(私)の体における筋肉に隠しパラメーターをつけてください。」って、ゲーム好き的にはワクワクする文言です
他にも、ファンタジーRPGのように「勇者(私)が魔王を倒すための筋肉を手に入れるために、神から筋トレメニューの啓示を受ける」とか、いろいろアレンジしてました。
毎日の筋トレでレベル・筋肉パラメーター・スキルを取得、最終的には魔王との戦闘シミュレーションをしたり。
ーーそれが、新しいチャレンジを継続させ、習慣化するコツなんでしょうか…!
筋トレを習慣にする段階では、ゲーム要素を取り入れた筋トレも悪くないとは思います。
でも、一度習慣になったら効率を求めるようにもなるので、逆に煩わしくなっていくのかもしれないですね。
ーー私は継続が苦手なんですが、Kudoさんが何か新しいチャレンジを習慣化させてきた、そのコツってあるんですか?
継続したいと思ったときに気を付けているのは、ハードルをできるだけ低くすることですね。
明日から筋トレ始めよう、となったときに、「毎日腹筋を100回やる」って目標をたてても、絶対続かないと思うんです。精神力が高い人はできるかもしれませんが。
毎日1回でいい。そして、やったんだから自分を褒める。ということを意識しています。
ーーやる気がでない日って、どうしていますか?
何もやらない日とかもあります。時間もないし、って。そういう時は、「今日は調子悪かったからまあいっか」と思って、次の日から続けます。
たった4分でも面倒だな、と思うときは、「その場で1回やるから、今日はこれでいいかな」とか。深く考えず、また明日やればいいかなと思ってます。
ーーそれ、習慣化する上でとても大切な気がします…!
継続するためにやらなくちゃ、という義務感はあまり感じたりしていないんでしょうか?
そうですね、「1日サボったくらいみんな許してくれるよねー、みんなに迷惑かけているわけじゃないし」という、いい意味で気楽な気持ちでやるっていうのがコツなのかなと。
ーー目標を達成しなくちゃ、と思い込んでいた気がします。
目標を立てて何かを目指すと「あーできなかった〜」となってしまうので、それよりも毎日やることの方を重視してます。
一度達成した後の燃え尽き症候群から立ち直る方が難しいですね。
人生の運転席に座って、辿り着いた場所
ーー今回の3期生のテーマは「人生の運転席に座る」でした。お話を伺っていると、Kudoさんはまさに自分の好きなことで自分の人生を運転しているように思います…!
1期の時と比べると、自分でもさまざまなことにチャレンジしていく中で「こういうことにチャレンジしてみよう!」という気持ちが大きくなった気がします。
ーー1期生の時とは意識が変わったなと思うことはありますか?
1期の時は、もくもくと毎日ポッドキャストをやるという感じでしたね。
3期では、できるだけ他の人と交流しよう、積極的にインタビューも受けていこう、と思うようになりました。
コツコツ継続してやっていることは変わっていませんが、軽く「やってみよう」と。
ーーここからさらに半年後、どんなことをしていたいですか?
ポッドキャストも筋トレもできるだけ毎日継続していきたいですね。
英語の勉強もしているので、そちらも続けながら、ゲーム開発のコミュニティに入ったり、メタバースのフォートナイトのクリエイティブのディスコードのコミュニティに入ったり、そういう活動を進めていきたいなと。
健康になって、ゲームも作れるようになっていたらいいなと思います。
ーー英語の勉強もされていたんですね!?
数ヶ月前から、毎日少しずつ勉強しています。英語はこれからの時代必須とは言われてきましたけど、どうせ使わないから、と思っていたんです。
でも、海外の人たちで、アニメやマンガ、ゲームなど日本のサブカルチャーに興味ある方もたくさんいて、こうしたことを海外の人たちと話せたら、自分の世界が広がるんじゃないかなと思っています。
ポッドキャストも海外の方が主流だったりするので、英語でポッドキャストしたいというのもありますね。
また、UEFN(Unreal Editor for Fortnite)を使ってメタバースクリエイターになり、英語で海外の方たちと仕事ができるようになるというのも、最終目標として考えています。
ーーメタバースクリエイターですか!
「フォートナイト」というゲーム自体はご存じの方も少なくないかと思うのですが、UEFNというアプリを使って「フォートナイト」上に自分でワールド(島)を開発、公開することができるんです。
メタバースプラットフォームの中でもトップクラスユーザー数ですし、世界共通のコンテンツなので。
ーーとても素敵な目標です…!!
次の挑戦者たちへのメッセージ
ーー最後に、研究員制度に興味のある方に向けてメッセージをお願いします!
1期と3期であたらぼの研究員制度に参加しましたが、正直、実績としてはあまり良い結果を残せていなくて。
ポッドキャストも1期の実験をきっかけに始めて今も続けていますけど、すごいお金になったとか仕事に繋がったということはありません。
でも、最初の計画通りに実験が進まなかったとしても、とにかく行動し続けることの方が大事だと思っています。
新しい働き方に挑戦するのは、「これをやらなきゃ」という義務ではなく、「これやってみたい!」というチャレンジです。
「自分一人で挑戦するには、続ける自信がないな」って方は、研究員制度に参加してみると良いと思います。他の人の活動を見るだけでも刺激があって、意味があると思うので。
私も4期に参加したいと考えているので、もし見かけたら仲良くしてくれると嬉しいです!
ーー義務で続けていない、自然体だからこそ継続されている挑戦と、手探りで新しいことに挑戦していく姿勢。新しい働き方や生き方を模索する上でのヒントをたくさんいただきました。Kudoさん、素敵なお話しをたくさん聞かせてくださり、本当にありがとうございました!
《執筆:ヤコナツメ》