オーナーモレノの会見から来季を読み取る。
24年シーズンが終わり毎年恒例の現エンゼルスオーナー、モレノ氏の会見が行われました。
Jeff Fletcher氏による会見の詳細に基づく来季の構想と今季の振り返りを含め簡潔にnoteにまとめます。
↓詳細
1.来年はガチでプレーオフに行きます。
25年シーズンでのポストシーズン出場を前提に補強やトレードを含め
戦力を固めていく意向を表明。
大きな理由としての一つはタンキング防止による26年のドラフト上位指名権のはく奪です。
詳しく説明すると、今季はロッタリー順位を3位に付け、25年ドラフト全体1位指名の可能性が18%程あります。
ある方のよると上位6位の指名権の獲得は約97%です。
そして協定により上位6位指名権を獲得した球団且つ収入分配を受けていない球団は次の年はロッタリー抽選に参加が出来ない。つまり25年ドラフトで6位以内の指名権が高いエンゼルスは26年のドラフトでは10位以下の指名権が確定してしまいます。
上位指名であろうと下位であろうと当たりはずれはあるので何とも言えないですが、戦力になる確率は下がってしまうと考えるのは妥当です。
25年にプレーオフの進出を含めた戦力を補強しつつ
25年ドラフトで即戦力の大学野手or大学投手のトップクラスの選手を獲得して26年にも大勝負が出来る布陣を組みたいのでは無いか?と予想してます。
直近で言えば全体1位のスキーンズみたいな選手が欲しいんでしょう。
スキーンズのような即戦力が毎年いるわけでもないので博打ではありますが割と理には適っている戦略と思いました。
2.今季の予算は3000万ドル~のと明言
3000万~4000万ドル(150円換算で45~60億)ということで恐らく単年ベースでの予算だと思うのでかなり補強に対して前向きな姿勢を見せております。
高年俸のムーア(900万ドル)やドゥルーリー(850万ドル)、エステべス(675万ドル)が居なくなる想定で2500万ドル前後は浮いてきます。
また若い中心選手の獲得を熱望しているため、今オフで且つエンゼルスにフィットしそうな比較的若手~中堅選手を何人か抜粋しました。
(細々の補強もあると思いますが今オフの獲得の目玉になるであろう選手を選びました。)
・ニック・ピベッタ(現BOS,31歳)
K/BBが優秀で投球割合の多くを占める4シーム、スイーパー、カーブの被打率も優秀。昨今は防御率4点台が続いているがxERAやxBAはMLB上位の為、防御率以上の活躍が出来ると期待。
投手補強が絶対条件のエンゼルスにとっては欲しい人材の一人。
今季年俸は750万ドル(約11.2億) 投手高騰の市場の中、比較的安価で獲得も出来る選手。(予想は3年3000万ドル)
・ルイス・セベリーノ(現NYM,30歳)
最速163km/hの元NYYのトッププロスペクト。
近年はTJ手術前後で好成績は無いが今季NYM移籍で再び開花。
182.0回で防御率3.91とイニングイーターかつ安定感ある投球を見せた。
エンゼルスの直近の剛腕揃いを見るとセベリーノのような実力もお墨付きの剛腕は気になる人材。
GB%が高く球速もあるためソリアーノやコハノにもいい先輩になりえる。
今季年俸は1300万ドル(約19.5億) 今季の活躍も含めて年俸は落ちることはないと思うので1300~1500万ドルが契約スタートラインか。
・グレイバー・トーレス(現NYY,27歳)
22歳で.278 38HRを記録した若きセカンドでパワーツールはMLB一級品(CMOにはこれくらいの活躍を期待したい。)
コロナ明けからやや成績は下降気味だが27歳という若さとエンゼルスの補強ポイントになるセカンドのポイントにマッチした人材。
パワーはありつつも三振の少なさや打席でのアプローチが優秀で率も残せる万能タイプ。健康に過ごせればMLBでもトップクラスのセカンド。
しかし守備に関しては目をつぶろうともつぶりきれない悪さでOAA,DRS,UZRは軒並みMLB最下位レベルです。守備指導に定評のあるワシントンを見越しての獲得は可能性があるかもしれません。
今季年俸は1420万ドル(約21億)、直近でのCMOのサード練習もあったのでセカンドでの長期契約はあり得ない話ではないでしょう。
もし契約するなら5~7年契約で1億ドルは超えてくることもありそうですね。
・ブライドン・ロウ(現TB,30歳)
7年のMLBシーズンで計126発&OPS.812を記録したTBのセカンドの主砲。
打率自体は.230~.240程度だが出塁率は高く長打力もあるので通年で活躍出来れば30発&OPS.800は期待できる選手。ややスぺ体質の為、いかに健康で過ごせるかがカギになりそうです。1塁や両翼も経験は少ないですが守れるのでUTとしての使い方というよりかは緊急時の守備のバックアップも可能。
守備面も2Bとしては当初はマイナスでしたがでここ数年で守備も若干改善し軒並み平均程度の守備力を魅せます。
打撃タイプで近いエンゼルスの選手でいうとウォードが一番近いでしょう。
年齢は30歳と中堅域ですが毎年ソリッドした成績を残してくれているので
今後2,3年での極端な成績の低下もなさそうです。
今季年俸は875万ドル(約13億)。契約は1000万ドル~になりそうですが、今季のドゥルーリーと年俸はほぼ同じなので
後釜としての活躍は十分に期待できるでしょう。
3.23年オフにJ.D.マルティネスにオファーを出していた
今年初めの23年オフの市場ではスネルや今永、マルティネスなどの獲得への示唆がありましたが、実はJ.D.マルティネスに年俸1200万ドルのオファーを出していたことを発言。
J.D.は23年にLADで.271 33HR OPS.873と再ブレーク。
結局同じ年俸を掲示したNYMへ移籍しましたがもしかしたらエンゼルスに居た世界線があったかもしれませんでしたね。
今季成績 120G .235 16HR 69RBI OPS.726 fWAR0.6
今年の成績を見るとエンゼルスに居てもエンゼルスがプレーオフに行けてたかと言われるとNOでしたね。契約はしなくて正解だったかもしれません。
4.贅沢税は超えることは無い
モレノは来季も贅沢税を超えることはないだろうと明言。
25年の贅沢税ラインは2億4100万ドル(約289億円)です。
今季のエンゼルスは201億5017万円でした。
年俸調停による年俸の上昇、選手の退団、3000万ドル以上の補強。
全てかみ砕いても贅沢税には達することはおそらくないでしょう。
仮に大谷が居た場合は今季も贅沢税ラインを超えてきてそうなので
この辺は優勝できないのに贅沢税を払うという負のスパイラルから脱出できたことは良かったと思います。
以上になります!
予想した選手が一人でも獲得できたらどうか私をほめてくださいませ(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回は24年シーズンのポジション別の投手評価を出しますので是非よろしくお願いいたします🙇♀️