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【24年シーズン】LAAポジション別評価(野手編)

24年シーズンが終了しました。

今季もポストシーズンへの進出は叶いませんでしたが
フレッシュなチームになり来季以降の素晴らしい期待ができたシーズンでもあると思います。

ここで今季の各ポジションの成績を振り返って評価点をいくつか抜粋していこうかと思います。
またポジションごとに評価(A~E段階)で分かりやすく解説もしていこうと思います。
評価(A~E段階)

■野手陣

・キャッチャー 評価:B-

主な出場選手
LoganO'Hoppe
136G .244 20HR 56RBI OPS.712
MattThaiss
57G .204 2HR 16RBI OPS.622

今季はオホッピー主体の2人捕手体制でした。
主砲候補のオホッピーは大台の20本塁打を達成するなど目まぐるしい成長を魅せましたが、後半から調子を落としていきOPS.712とMLB平均値まで収束。
またサイスもバックアップの中堅捕手として出場しましたが、攻撃力としては少し物足りない成績になりました。
オホッピーは守備指標が去年より格段に良くなってきて且つ今季フルシーズン帯同するのが初なので来季は慣れも含めてさらに成長してほしいです。
オホッピーは30~40本塁打打てる素質があると思うので期待も込めて少し辛口にB-の評価をつけました。
サイスもパワーツールがウリの攻撃型捕手として指名されているので
少ない出場数にはなると思いますがチャンスに強い選手として頑張ってほしいです。

・ファースト  評価:B-

主な出場選手
NolanSchanuel
147G .250 13HR 54RBI OPS.705

プロキャリア2年目、MLB実質1年目のシャヌエルが初シーズンで規定打席に到達。長打力が課題とされてきましたが13本塁打と中距離打者レベルの本塁打も記録。またLAAではトップの打率と出塁率を記録。
シャヌエルのキャリアと若さを含めると合格点すぎるシーズンだったと思います。
守備に関しても1Bでも平均レベルで盗塁も10個記録するなどそこそこの活躍もしています。
シーズン通してMLB平均程度のOPSを残しつつ規定に建てたこと。
1BとしてやMLB水準で見るとやや打棒が物足りないので評価はB-。期待もこめたらB~B+でもよかったかもしれません。

三振率や四球率が良く、調子の浮き沈みが少ない選手なので
来季以降も着実に成長して将来的には.280 20HR OPS.800ぐらいの成績を収めてくれるのでは?と期待させてくれるシーズンでした。

・セカンド  評価:E

主な出場選手(上位3選手を抜粋*1)     *1:シーズン途中に退団した選手も含む
BrandonDrury
97G .169 4HR 15RBI OPS.470
LuisGuillorme*
51G .231 0HR 3RBI OPS.600
MichaelStefanic
40G .218 0HR 8RBI OPS.556

去年26本塁打を記録したドゥルーリーがまさかの歴史的な大不振に陥りました。
後半からの復調も込めて首脳陣が粘り強く起用をしましたが調子が上がることなく終了。
またバックアップのギローメやステファニックも打棒が振るわずMLBでも最下位のポジションになりました。
それも相まってシーズン途中のドラフトでは1巡目にセカンドが本職のテネシー大の全米制覇の立役者クリスチャン・ムーアを指名。
一気にAAまで昇格したムーアですが来季からのスタメン起用はあるのでしょうか。
ムーアは超攻撃的内野手として35HR以上打てる今季ドラフトメンバーのトップ3に入るパワーツールがある有望株です。
大卒の即戦力として来年からでもマイナーで活躍すれば起用してもアリだと思います。
ムーアが覚醒すれば暫くは安泰のポジションになりそうですが不安要素も多いポジションでした。

・ショート  評価:B+

主な出場選手
ZachNeto
155G .249 23HR 77RBI OPS.761

エンゼルス内野手史上初の20-20を僅かMLB2年目にやってしまった逸材。
そこからさらに23本塁打30盗塁まで伸ばし20-30も記録。
チャンスに強い打撃と、大谷と変わらない数の二塁打を記録できる長打力。
ここ10年で一番完成度の高い選手が現れたと感動しました。
OAAはマイナスと課題の残る守備もいくつかありましたが、通年SSを守れたこと。主力級の成績を収めたこと、ここがポイントでほぼ満点に近いB+評価をしました。
対抗馬はBobby Witt jr. 
ネトも30-30クラブに入る日はそう遠くなさそうです。

サード   評価:D

主な出場選手
AnthonyRendon
57G .218 0HR 14RBI OPS.574
EricWagaman
18G .250 2HR 10RBI OPS.673
※レンヒーフォに関してはUT枠として後ほど紹介します。

不良債権と評されるまで陥ってしまったWSHの英雄レンドンが今季も不調。
直近では一番多い57試合に出場しましたが、度重なるケガと不振は改善の余地が見られませんでした。
キャリア初のシーズン0HR、キャリアワーストのOPS.574
もうMLBでの居場所が少しずつ無くなりつつあるような1年でした。


しかし、シーズン終盤にAAで活躍していたWagamanが昇格。
わずか14試合で2HR&8RBIと長打力と勝負強さが光り、タイプは異なりますがレンドンの後釜が頭角を現す希望の光がうっすら見えた終盤でした
来年への希望も込めてEではなく一段階上げたD評価にしました。

ユーテリティ 評価:B

主な出場選手
LuisRengifo

78G .300 6HR 30RBI OPS.764

エンゼルスの何でも屋。打つも良し、走っても良し、守ってもよし(守りは不安)の便利屋ヒーフォ。
オフのアラエスとのトレーニングによりコンタクト力が上昇
一時期は首位打者にもなる程の成長ぶりを魅せました。また78試合で24盗塁とシーズン50盗塁近いペースで盗塁もしていて理想の一番打者として7月まで活躍。ケガによりシーズン中盤で離脱してしまったのがとても痛かった。
コンタクトに重視したのか去年よりややパワーツールが落ちたように見えましたが、二桁本塁打は打てるような選手なので新たなタイプのレンヒーフォに成長しました。

評価Bにした理由はシーズンを通して活躍できなかったからです。
活躍していたらBもしくはB+以上の評価を出せるシーズンでした。
保有権が来年までしかないのでどのような去就になるのか気になります。

レフト   評価:A-

主な出場選手
TaylorWard
156G .246 25HR 75RBI OPS.749

今季のエンゼルスのリーダー格であり主砲。
キャリアハイを更新する出場数と25本塁打を記録。
またケガなくシーズンを完走できたことも素晴らしい評価です。

エンゼルスでも全方向に長打を打てるパワーツールと選球眼はトップクラスでMLBの中で見てもレフトならトップ5に入る選手です。
7月の頭部への打球による不調があったものの見事不調から抜け出し終盤も爆発している様子を見ると来季はさらに成績を伸ばすのではないかと思われます。
絶不調な月があり、またOPSに関しては2022年に比べると見劣りするのでA-評価。.280 30本塁打 OPS.850ぐらい打てる選手なので厳しめに。
現状エンゼルス最も30本塁打以上打つ可能性がある選手です。
26年まで保有権があるのでウォードと一緒にプレーオフに行きたい(切実に)

センター  評価:C

主な出場選手
MickeyMoniak
124G .219 14HR 49RBI OPS.646
MikeTrout
29G .220 10HR 14RBI OPS.866
KevinPillar
83G .236 7HR 41RBI OPS.669

エンゼルスのスターのトラウトはシーズン序盤は29試合で10本塁打と意味の分からないペースで本塁打を量産。マジでフルシーズン出場できていたら50本塁打も夢じゃなかったシーズンでした。

この選手がいるかいないかでPSへの切符が届くか否か大きく違いますので
来季以降は守備も年齢も踏まえてDH専門で行ってほしいです。
またモニアックはシーズン中盤まで不調に陥っていましたが後半以降から復調し、6月以降は.241 12HR OPS.739と主力級の活躍
モニアックは守備も良いので来季以降のセンターはモニアックが濃厚でしょう。
左に弱いのは克服できていないのとシーズンを通して安定して活躍してくれるかがカギになりそうです。
ピラーはトラウトの代役としてシーズン途中で移籍。
中盤あたりまで全盛期トラウトレベルの活躍をし暫くの間はOPS.900~1.000辺りで超主力級の活躍。今年で引退のようなポストも見受けられたりしていたので来年はどのような去就になるのでしょうか。
成績だけ見るとそこまで悪くはないですが
モニアックの前半の不調とトラウトの長期離脱が足かせになり通年を通して主力としては少々物足りなかったのでC評価。

ライト   評価:C+

主な出場選手
JoAdell
130G .207 20HR 62RBI OPS.682
GustavoCampero
13G .239 1HR 6RBI OPS.619

エンゼルスの未完の大器アデルが遂に片鱗を見せ始めました
キャリア最多の出場試合数とキャリアハイの20本塁打へ到達。
また盗塁も15まで伸ばし20-15を達成。
ケガにより途中でのシーズン離脱になりますがチーム3位の62打点も記録し
チャンスに強い打撃を発揮。

また7月以降に足を上げる打法からノーステップに切り替えたことが功を奏し、切替後は.248 OPS.771と来季につなげる活躍をしました。
また守備力も格段に向上し、まだポロリ落球などはたまにありますが
ライトでの守備は心配することはなさそうです。GG賞受賞レベルの高水準の守備力でした。
一方懸念点としては走塁技術です。MLBでもトップクラスのスプリントスピードを上手く活かせず怠慢走塁になったり盗塁も失敗が多く課題点も残りました。素質自体はシーズン40~50盗塁できてもおかしくないので来季に期待です。
また昨季マイナーでOPS1.000超え今季もAAで.800超えの捕手と外野が守れるユーティリティのカンペロもシーズン終盤に昇格。
初本塁打やコンスタントにヒットが打てる選手として活躍。
捕手と外野が守れるユーティリティ性とスイッチヒッターということで
将来系はレンヒーフォ。昨季も活躍できるか期待です。
アデルのシーズンの大半を出場できたこと。守備力と後半につれての打力の改善やカンペロの未来も含めてC+評価。

野手総評:C+

20本塁打以上が4人達成とチームパワーのバランスが良くなり、ここにトラウトやヒーフォ、モニアックが健康に出場出来れば更に厚みが出てくると思います。一方でチーム全体でコンタクト力に欠けておりチーム首位打者のシャヌエルで.250と低めです。チーム全体でのアプローチ面は要改善です。
また盗塁も二桁盗塁が5人と元々持っていた走力を底上げ出来ました。
得点圏での打撃も必要になりますがこういう盗塁が多いチームは得点力が上がる傾向と見受けられます。
またチーム全体の三振率と四球率も課題でした。
今季400打席以上たった選手の平均値が三振率25.0%、四球率7.7%とMLBでも平均以下になりました。打席でのアプローチも改善が必要です。
その反面400打席以上たった選手の平均年齢は25.0歳と若いのでこれからの成長と期待はとても大きいです。



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