飽和状態
私は結婚する前まで、ボディワークのセラピストをしていました。
肩書きで言うと、アロマセラピスト・リフレクソロジスト。
ディプロマも一応持っています。オイルを使わない着衣のまま受けられる手技も就職先の治療院で習ったので、オイルなしのボディトリートメントもやっていました。国試持ち(鍼灸あマ師)ではないので、マッサージと言えない為、ボディトリートメント(苦笑)
当時はリラクゼーション業界が拡大の一途を辿っている最中でした。どこの駅で電車を降りても、1件ぐらいリラクゼーションサロン(マッサージ店)があったように思います。
私がセラピストの勉強をしている時は、それほど話題じゃなかったけど、スクールを卒業したら花形みたいになっていて驚いたものです。
私は、いくつかの治療院とサロンとで仕事をしました。何しろ発展途上、しかも急成長の業界だったので、労働条件・環境は無茶苦茶なお店もありました。そもそも肉体作業員なのに手取りの金額が少ないし、本当にやりたい人じゃないとお断りな空気でした。見かけによらず体育会系(笑)
スクールは次々と増えていき、セラピストの卵はどんどん卒業していく…でも、就職先の受け皿は決して多くない。そしてお給料も少ない。
スクールの同期の中でも、卒業したけど現場に出たことない方が沢山いました。
何年か経つと、プロ養成講座は受講料が高額なのにスクールだけは受講生を沢山抱えてうはうは。それに比例してスクールは卒業したけど現場経験のないセラピストの卵が巷にはあふれるように。
さらに何年か経つと以前よりも業界的に落ち着いてきて、治療院やサロンの数も落ちついてきて…現在に至っているようです。
それと同じことがスピリチュアル業界でも起きているようです。
色んなメソッドや講座が星の数ほど存在して、ヒーラーの数はそれよりも更に多い。
しかも、SNSなどで簡単にプチ企業もできるし、物理的な場所も必要としないので、サロン経営よりも資金も不要。
そして、多くのライトワーカーは、集客に悩んでいる(私も含めて)
一時、就職先が見つからないセラピストなら卵が溢れたのと同じように…
それと同時に起業するためのコンサルも盛り上がっていますね。SNSでの集客のノウハウとか、自分ビジネスの始め方とか、わざわざ検索しなくても向こうからある程度の情報提供してくれる。
リラクゼーション業界は、物理的に場所というハコモノが必要だったので、最寄駅の駅前やサロンの前の道などで、割引き券付きのチラシを必死に(でも笑顔で)配ったりしていましたが、スピリチュアルの業態は自分のブログなりページがサロンの代わりにできるので、物理的にチラシを配るわけにもいかない…その代わりに自分のページを更新したり、「いいね」とか「スキ」をしにPCやスマホなどに向かう。
そのついでに、目についた集客コンサルのページを開いてみると、驚きの高額(@ @;;)
「あなたが本気かどうかは、この金額が払うかどうかで分かるのよ!!」的なね。
コンサルとは全く関係のない無料ワークショップに参加した際に、コンサル込みのコースをゴリ押しされたことがあります。それはスピ系のワークショップではなかったのですが、「技術と仕事に直結するノウハウがセットになっててこの値段はお得!!」「事業主になるなら、即決しないといけないタイミングは何度でも必ずくるから、その最初が今!!!」と、何十万もする講座の即決を要求されました。ご親切なことに「リボ払いにしておいて、売り上げが出てきたら繰上げ返済すればいい。」と返済プランまで打ち出してくれました。
私はそのお誘いをお断りしました。
私の中の何かが違うと言ったから。先方が押してくればくるほど「違う!」と何かが言い張ったから。確かにコンサル込みの講座内容はとても魅力的で悩みましたけど。
あと何年かしたら、コンサル業界もかつてのリラクゼーション業界と同じような飽和状態になるんだろうなぁ
別にコンサルタントの方を悪くいうつもりも何もありません。私もコンサルのメルマガをいくつか登録しています。
私は出産後10年以上、セラピストの現場からは離れていて、スピリチュアル業界は駆け出しです。トリートメントもセッションも水面下ではこの10年ずっと続けてはいましたけど、現場に出ている方とは比較になりません。
駆け出しコンサルタントで、方向性が合う方と、うまく巡り会えたら…と思っています。高額なコンサル費用はお支払いできないけど(だから駆け出しの方希望・笑)
スピリチュアル業界よりも一足先に、飽和状態もブーム収束もしたリラクゼーション業界でも、仕事を長く続けている方もいらっしゃいます。自分がセラピストのスクールに入った時点で既にセラピストだった方で、現在もずっとセラピーを続けていらっしゃる方を何人か知っています。
そういう方の共通点は、
周囲がどんなに変わろうと、自分の進むべき方向を見失わずに地道に歩み続けて、進化している。
それはどんな業界でも同じなんでしょうね。飽和状態の後、淘汰されて本物だけが残るのも、どんな業界も一緒なはず。今後のスピリチュアル業界がどのように成長していくかは分からないですが、少なくとも、淘汰されてなくならないように精進していくと決めています。
人様にお金を頂いて何かをするって、現場で場数を踏むって大切だと思っています。最後に働いていたサロンでは併設のスクールを開校するから、校長兼講師をやってくれないかとオーナーに言われましたが、この時は迷うことなく速攻でお断りしました。サロンの現場に出る時間がなくなるので。収入アップの確約を自ら棒に振りましたが、特に後悔も反省もしていない(笑)
何はともあれ、セラピスト然り、ヒーラー然り、飽和状態だなぁ…と思う今日この頃です。バスケットに飽和状態に詰まっているネコ様は可愛いんだけどなぁ〜
最後までお読み頂きありがとうございました。
Makoto
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