#5(2024年7月〜9月)【準備編】京大理学部生の交換留学記録
はじめに
この記事では,「準備編」と題して,交換留学に向けて何を行ったか,どのようなイベントがあったかを,時系列順にまとめてあります.何をどの時期に行ったのかを詳細に記すことで,これから交換留学を目指す方の参考になれば幸いです.
この記事では,2024年7月から9月のイベントを記録しています.
2024年7月
7月9日 誓約書を提出した.
理学部の教務に,誓約書を提出しました.
7月12日 注意事項が届いた.
「交換留学出願に係る留意事項 」というPDFがメールで届きました.今後の出願等の手続きの流れや,注意事項が記されていました.
7月25日 2次募集が開始された.
2025年7月~12月出発分の2次募集が始まりました.1次募集で定員が埋まらず,残った枠に対しての募集です.私の出願予定大学は,2次募集がなかったため,すでに全ての枠が1次募集で埋まったのだと考えられます.(ということは,もうすでに一緒に交換留学に行く学生が決まっている!)1次募集の選考を突破でき本当に良かったと,再度安堵しました.
2024年8月
8月8日 アメリカ手話経験のあるブラジルの人と会った.
アメリカ手話の講義を受けたことのあるブラジル出身の方と会いました.その方とは,言語交換をしているパートナーを通じて出会いました.
私が言語交換をしているパートナーに,「アメリカ手話に興味を持っている」と伝えたところ,アメリカ手話の講義を受けたことがある友人を知っていると言われました.それが,ブラジル出身の方で,紹介してもらったという流れです.
ブラジル出身の彼は,学部時代をアメリカで過ごし,その時にアメリカ手話のクラスを1学期だけ受けたとのことです.彼は,現在,京都大学の院生で,お昼ご飯を食べながら,アメリカ手話のクラスの様子や,教材など様々なことを教えてもらいました.
実際,彼のとっていたクラスでは,ろう者が講師で,初回のみ通訳がつくが,2回目以降は通訳がつかず,手話のみで講義が進んでいくそうです.
そして,おすすめアメリカ手話の教材を尋ねたところ,次のサイトを教えてもらいました.
アメリカ手話の単語や,講義が載っている,日本のNHK手話CGの進化版のようなサイトです.話をしていく中で,やはり,アメリカ手話は日本手話と比較して,リソースの数が桁違いだと感じました.
2024年9月
9月10日 地域の手話サークルでアメリカ手話の本をもらった.
地域の手話サークルの会員の方から,アメリカ手話の本「Everything Sign Language Book」(Irene Duke, 2004)をいただきました.
私は,大学手話サークルだけではなく,地域の手話サークルにも入っています.この日の例会の際に,その会員の方からアメリカ手話の本をプレゼントしていただけました.その方は,以前アメリカに住んでおり,その時にアメリカ手話を学んでいたことがあるそうです.
その方によると,アメリカではアメリカ手話ができるということは非常に専門性の高いスキルとみなされており,アメリカ手話を学ぼうと思うと高いお金を払ってレッスンを受けなければならないそうです.また,その方は,手話通訳がついていた地域の教会へ行き,それを見ながら学んだりもしたそうです.
9月11日 国際教育支援室へ行き,奨学金について相談した.
理学部の6号館にある国際教育支援室へ行き,奨学金の種類や応募方法,スケジュール,選び方などいろいろと教えていただきました.海外留学のための奨学金には様々な種類があり,交換留学専用のものがあることや,過去にこの奨学金に出した先輩はほとんど受かったなど,いろいろな有益な情報を得ることができました.
注:京都大学理学部には,国際教育支援室というものが理学部6号館の2階にあります.3月18日にも訪れており,下の記事にその時のことが書かれています.
9月22日 手話技能検定を受験した.
第60回手話技能検定3級を受験しました.
もともと,手話の検定試験には全く興味がなかったのですが,これから奨学金に応募するにあたって,自分がどれだけ手話に興味を持っているか,どれくらいの実力があるかを示すために必要だと考え,受験しました.詳細は別の記事に記します.
注 手話の検定試験には,手話技能検定試験と全国手話検定の2種類があります.
進んだ注 手話技能検定試験は,1級が最も難易度が高いとされています.しかし,1級を受けるためには,2級に,2級を受けるためには3級に合格しなくてはなりません.そのため,今回受験できる最も高いレベルである3級を受験しました.
9月28日・29日 アメリカ手話の講習会に参加した.
地域で開催されていたアメリカ手話の講習会に参加しました.9月28日,29日,10月26日,27日の合計4日間開かれます.
指文字(finger spelling),数字,色,日常会話で使うような簡単な単語と,自己紹介の方法などを学びました.
驚いたことは,日本手話以上に指文字の使用頻度が多かったことです.特に,ある手話を表す際に,それを英単語で表した時の最初の文字を,その手話に用いることが多かったです.日本手話で言えば,「ラーメン」の手話は「ラ」を,「トマト」の手話は「ト」がその手話の構成要素になっています.それと同じことが,アメリカ手話ではかなり多くの単語に取り入れられており,驚きました.