本田圭佑を否定する3つの根拠

最近は色んな選手がYoutuberとなっている。プロサッカー選手同士の対談で当然タメになることが多いし、テレビではカットされるような話や、視聴者が聞きたいことを募り、聞いてくれたりもする。そんな化け物コンテンツが無料で見たいときに見れるのだからTV業界からすれば嫌な風潮だろう。最近「やべっちFC」が終了するなんて噂が流れたが、試合の映像使用の金額も上がり、TVより低予算で豪華な対談がネットで見れてしまうのだから、仮に本当に終わってしまったらサッカーファンとして非常に悲しいが、どこか致し方ないという気持ちにもなる。

そんな中、少し前に長友選手の配信に本田選手が出演した。過去に代表活動中に常に熱い話をしていると暴露されていた2人だが、対談中も仲が良いからこそ熱く激しく討論しており、非常に見ていて面白かった。
その最中「天才の定義とは」という話になり、本田選手はこの世に天才はいないと発言していた。メッシを天才だという長友選手に対して、メッシが幼少時代にやっていたトレーニング、そして生活を同じ様に行えていたら、誰でもメッシと同じくらいになれたと言うわけだ。

確かに本田選手の言う通り、幼少から天才と呼ばれてきた人たちも後天的に努力を積み重ね今の地位を築いたのだと思う。実際にメッシ本人も自分は天才ではなく、努力の人間だという発言を過去にしている。ただ、少なくとも先天的な「才能」というものは確実に存在すると思う。そこで今回は私の何百倍も努力してきた本田選手の意見に対して失礼極まりないが、根拠立てて敢えて本田選手の意見を否定してみようと思う。

①メッシの幼少時代

メッシは5歳でサッカーを始め、13歳でバルセロナに入団した。幼少期のプレーを見たことがあるが、既にメッシだった。そして当時のコーチは8歳のとき初めて見たメッシは既にマラドーナのようだったと証言している。

また、メッシはペップ就任前まで何も考えず糖分や脂質をとっていたが、就任後の徹底的なコンディション管理、なかでも食事改善により怪我をしなくなったと言われている。つまりそれまでは決してサッカー選手として良い生活をしていたわけではないということを証明している。

②トレーニング方法

大前提として、より効果的なトレーニング方法というのは人それぞれ違うし正解というものは存在しないと考えている。メッシが努力をしてきたということに対しては全くの同意見だが、同じトレーニングをすればメッシになれるとは思わないし、もしかすると違う努力をしていればメッシはもっと凄い選手になっていたかもしれない。スポーツ学を少ししか学んでいない私でさえ、トレーニング方法の多さや適正といった奥深さを知っている。極論を言ってしまえば、身体が小さくパワーがない中村俊輔選手が努力を重ねて手にしたあの独特なフォームは常人がすれば捻挫するだけだろう。
以前にイチロー選手の言っていた、自分の持って生まれたバランスを崩してはいけないという発言は、特に身体能力が世界に比べ低い日本人は意識しなくてはいけないと思う。そんなイチロー選手でも何度もトレーニング方法を誤ってきたというのだから、同じトレーニングをすればいいというわけではないといえる。

③練習嫌いで有名なスーパースターたちの存在

レジェンドであるグティは、指揮官であったデルボスケに、

彼がラウールと同じように努力をし、謙虚な気持ちがあったなら、サッカー史に残る選手となっていただろう

と言われている。私にとってグティは充分サッカー史に残る選手なのだが、もっと凄い選手になれていた、ということだろう。グティに限らず、そしてサッカー以外にも練習嫌いで有名だがスーパースターとなった選手は世界中にいくらでもいる。
練習嫌いのスーパースターは大きく2種類いると思う。それは圧倒的な才能を持った選手と絶対的な身体能力をもった選手だ。グティは才能を持った選手だろう。競技は変わるがシャックことシャキールオニールの身体能力は今更説明はいらないと思う。こういう選手たちのことを本田選手はどう評価するのだろう。NBAのルールを変えるほどの力を持つシャックと同じ環境やトレーニングをすれば誰でもシャックになれるのだろうか。

私が言うのは大変失礼だが、本田選手は上に書いた2種類には当てはまらないと思う。それでも日本の、世界のスーパースターとなった。本田選手は間違いなく努力の天才だと思う。生まれ持った才能と、多少の運、そして努力を積み重ねられる人間だけが頂点に立つことができるのだろう。