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2月25日 素晴らしき世界。
この前、西川美和監督「すばらしき世界」を観ました。
昨日は友達に教えてもらった曲を聴きました。
「すばらしい」「世界」という言葉は組み合わせると、どうしても皮肉に聞こえてしまいがちなのは、悲しいなと感じます。
「世界」はでっかく、植物や動物の生死をまるっと包み込んでしまいます。
人がどんなに足掻いて、血を吐き、地を這い、立ち上がり、のし上がり、劇的な人生を過ごしたとしても「世界」の前では本当にちっぽけなことで。
人間の「社会」とも言える気がします。人は、交わらなければ赤の他人。
どうなったって構いやしないと考えてしまいそうになる。
でも、実際、構いやしないんだけど、ほんの少しでも赤の他人について考える余裕ができたら、外のものに目が向いたら、「社会」は「素晴らしき世界」になって、濁りのない透き通った時間が過ぎ、温かい空気をまとい、すべてを包み込むのかも。
動画で捉えられている画はまさしく「素晴らしき世界」でした。
3分38秒のマジックアワー、暗い街の微かに灯る光の先に水色とオレンジのグラデーション。ピントがずれて、また戻る。一気に吸い込まれる気がして、涙が溢れて止まらなかった。
こう感じるということは、今年は捉えるというのが僕のテーマなのかもしれない。
(2021.2.25)
写真:西條快
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