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No.4 ヒトカゲ|虎のポケモンレポート


ヒトカゲの基本情報

全国図鑑No.4

『うまれたときから しっぽに ほのおが ともっている。ほのおが きえたとき その いのちは おわって しまう』(赤/緑)

分類:とかげポケモン
タイプ:ほのお
たかさ:0.6M
おもさ:8.5Kg

ヒトカゲとの出会い

おつきみやまでお月見をしているピッピが見れると聞いた。
急いでハナダシティを抜け、おつきみやまに向かう。
満月は明日。今日は洞窟前で野宿をして明日朝イチで入る予定だ。
天気はどこか曇り空で少し雷鳴も聞こえる。
念の為、雨が凌そうな大木の下に寝袋を用意した。

朝、水滴が頬に落ち目が覚める。
大木の下にいて正解だったようで、周りは静かに雨が降っていた。
パタパタと近くの岩に雨粒が落ちる。

今夜のお月見は少し心配ではあるが、遠くの方に雨雲の切れ目が見えるので、うまく行けば夜には晴れてくれるだろう。
むしろこのような雲であれば雨の後に快晴が広がる希望だって見えてくる。

起き上がって左側を見ると、ヒトカゲが至近距離でこっちを見ていた。

ヒトカゲの尻尾

見つめ合う事数秒。
あちらも僕が見ている事実に気がついたのか、少し慌てて後ろに数歩下がった。
警戒されてるようだが、それは仕方ない。
なるべく目を合わせないように雨雲を見つめる。

目の端に映るヒトカゲも同じように空を見上げていた。
時折尻尾の炎がちりっと音を立てる。

確か尻尾の炎が消えると命が尽きる、だったか。
この大木の下であれば問題はないだろう。
リュックの中からオボンの実の果肉が入ったパンを取り出し、半分に割る。
近くにあった大きめの葉の上に乗せて、ヒトカゲの前に差し出した。

差し出したらすぐに離れて、自分も残りを齧った。
ふんわりと香りが鼻の奥を抜ける。

それをみたヒトカゲも一口齧っていた。

ヒトカゲと焚き火

雨はまだ続く。
先ほどより距離が縮まった1人と1匹。
少し肌寒く、タオルケットを出して被る。

ヒトカゲは先ほどからいろんなところから枝葉を集めていた。
小さい手で数枚ずつ、数本ずつ集めている。

じっとみててももう何も警戒されていない。
元々人懐っこい性格なのだろうか。
さすが最初に博士から渡される初心者ポケモンという感じだ。

たき木を集めると、尻尾をそこにおろし火をつけている。
これで暖をとるのか。尻尾の炎の使い方をよくわかっている。

ぼーっとみていると、ヒトカゲがこちらにトトトトと近寄ってきた。
そのまま僕の服の裾を引っ張り、焚き火の側へ向かおうとする。
近寄れという事なのか。
少し腰を上げ数歩火のそばに寄る。

満足したのか、ヒトカゲはまた大木の下から雨粒が落ちる空を見上げていた。
雲の切れ間が大きくなってくる。
そろそろ雨は止むだろう。



雨の中、葉っぱの下にいるヒトカゲ

ヒトカゲ|虎のポケモンレポート
画像:虎之助

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