これで「新テニミュ」がわかる登場人物紹介
新テニミュを見てくれ、という限界おたくブログがどうやら1,000人を超える方に読んでいただけたようなので、新テニミュで〝テニス〟の世界に触れる方向けに、新テニミュに登場する中学生キャラクターたちがどのような関係にあるのか紹介しておきたいと思います。
なおこの記事は前掲の記事と違い、『テニスの王子様』のネタバレに満ちています。ご自分で履修したいという方は閲覧をお避けください。
まずは新テニミュの原作である『新テニスの王子様』の前作、『テニスの王子様』について簡単に説明しておきます。
テニプリは主人公・越前リョーマが父の母校である青春学園中等部に入学し、個性豊かな先輩たちとともに東京都地区予選・都大会・関東大会・全国大会を勝ち進み、全国制覇を成し遂げるまでの物語です。
なお、作中の団体戦は、ダブルス1・ダブルス2のダブルス2戦およびシングルス1・シングルス2・シングルス3のシングルス3戦の計5戦のうち3試合を先取することで勝敗が決定し、棄権者が出た場合などは控えのシングルスに試合が回ります。(これは新テニミュで描かれるチームシャッフルも同様。)
数字が若い試合ほど後に行われるため、基本的にはダブルスならD1、シングルスならS1に強い選手を配置するのが常道です。
次いでキャラクターの紹介をしていきます。
初期の『新テニ』にはU-17選抜合宿に招聘された50人の中学生が登場しますが、新テニミュでクレジットされているのは以下の10人の中学生です。(そのほかの中学生キャラクター登場シーンは「テニミュボーイズ」というアンサンブルメンバーが兼役で演じており、場合によって登場キャラクター数やセリフの話者などに改変が加えられています。)
学校名の横の数字は、本来合宿に招聘されているその学校の部員の数 / レギュラーの数です。
・青学(9 / 9)
越前リョーマ(主人公)
手塚国光(部長)
桃城武(2年)
・不動峰(3 / 7)
橘桔平(部長)
・氷帝(8 / 8)
跡部景吾(部長)
・立海大附属(8 / 8)
切原赤也(2年)
・四天宝寺(6 / 8)
白石蔵之介(3年)
千歳千里(3年)
遠山金太郎(1年)
なお、この人物紹介で触れている戦績は、基本的に新テニミュに登場する他キャラクターや新テニミュの展開に関連があるものに絞っているため、キャラクターによって紹介文の長さに大きく差があることをご了承ください。
越前リョーマ
青春学園中等部1年生。12月24日うまれ。151cm→152.5cm(テニプリ→新テニ)。
FILAのキャップがトレードマーク。口癖は「まだまだだね」。
主人公・越前リョーマはアメリカ育ちの帰国子女です。11歳で日本に帰国するまでに、アメリカのジュニア大会4連覇という偉業を成し遂げています。
かつて「サムライ南次郎」と呼ばれ世界大会で37連勝を成し遂げた伝説的なテニスプレーヤー・越前南次郎を父に持ち、物心つく前からラケットを握ってきた正真正銘の「テニスの王子様」です。
全国大会決勝戦でリョーマは昨年・一昨年と全国制覇を成し遂げている王者立海大附属の部長・幸村精市とS1で対決し、見事「神の子」と呼ばれる幸村を破って青学を全国優勝に導いています。
その際、リョーマは父親の南次郎が現役時代に見せた伝説の技「天衣無縫の極み」を会得しています。
天衣無縫の極みは、己の限界を超えた者だけが辿り着けるとされている「無我の境地」の奥にある「百錬自得の極み」「才気煥発の極み」「天衣無縫の極み」の3つの扉のうち「最後の開かずの扉」と呼ばれているものです。
無我の境地とは、頭で考えて動くのではなく、体がこれまでの記憶をもとに無意識のうちに反応し対戦相手の技などを繰り出す状態のことで、プレイスタイルが不規則に変化し対戦相手を翻弄することができる一方で、体力を消耗するというデメリットがあります。
また無我の境地を開いた者は、無我のオーラを纏うことができます。
百錬自得の極みでは無我のオーラを体の一箇所に集約させることで、体力の消耗を軽減し、相手の打球を倍返しすることができるようになります。
才気煥発の極みでは、無我のオーラによって頭脳を活性化させることで、一球ごとの戦略パターンを瞬時にシミュレートし、最短何球目でポイントが決まるか、見極めることができます。
天衣無縫の極みでは、全身が眩いオーラに包まれ、爆発的な力を発揮することができます。青学の乾は、無我の爆発的なパワーを体の各所に必要に応じて移動させることで力を増幅させているのではないかと分析しています。
しかし、天衣無縫の極みの会得者である南次郎は、「天衣無縫などというものは初めから存在しない。テニスを始めた頃のテニスを楽しいと思う気持ち、それこそが天衣無縫である。」という旨の発言をしています。
対戦相手の五感を奪うほどの強さを持つ幸村は「テニスを楽しむ」気持ちを忘れてしまっていたがゆえにリョーマに破られてしまうのです。
手塚国光
青春学園中等部3年生。10月7日うまれ。男子テニス部部長。179cm。
向かって右から左に流れる髪とオーバル型の眼鏡が特徴。口癖は「油断せずに行こう」。
手塚は故障を抱えていますが、全国屈指の実力とされています。
故障を抱えており、不敗というわけではないにもかかわらずどんな強豪校の選手にもその実力を認められている伝説的な存在です。
作中でリョーマが南次郎を除いて初めて敗北するのがこの手塚です。
手塚は高架下の屋外テニスコートにリョーマを呼び出して対戦し、完膚なきまでに叩きのめした後、「越前、お前は青学の柱になれ」といいます。
実はこの台詞は、中学1年生の頃の手塚が当時の部長・大和祐大から告げられたものです。
入学当初から類稀なるテニスの実力を有していた手塚は先輩たちの理不尽なしごき(というか暴力)に遭い、テニス部を去ろうとしますが、同級生(のちの副部長)である大石に止められ、大和部長に青学の柱になるように告げられ、テニス部に留まります。
テニプリにおける手塚国光は、「青学の柱」として青学を全国大会優勝に導くことを自らの使命としており、そのためならチームメイトから「もうテニスができなくなる」と棄権を迫られるような試合も最後まで戦い続けようとします。
手塚国光は無我の境地の奥の3つの扉のうち、百錬自得の極みと才気煥発の極みを会得しています。
桃城武
青春学園中等部2年生。7月23日うまれ。170cm。
ワックスで逆立てた髪がトレードマーク。口癖は「どーん」「〜ねぇな、〜ねぇよ(暴れ足んねぇな、暴れ足んねぇよ など)」
桃城は越前が青学で初めて対戦した相手です。快活な性格ですが、洞察力に優れており「青学一の曲者」と呼ばれています。
なお越前は桃城と親しく、桃城の自転車の後ろに乗って登下校しています。
桃城は「ジャックナイフ」という片足で飛び上がって相手のボールを両手で打ち返すショットと、「ダンクスマッシュ」というスマッシュを得意技としています。いずれも、パワータイプの技です。
都大会決勝では山吹中の3年生「ラッキー千石」と対戦し勝利を納めています。
なお、新テニミュにはクレジットされていませんが、青学男子テニス部には桃城のほかに海堂薫というバンダナがトレードマークの2年生レギュラーが在籍しており、手塚の次の部長を務めることが決まっています。
橘桔平
不動峰中学校3年生。8月15日うまれ。179cm。男子テニス部部長。
額のホクロ、(新テニにおいては)金色の短髪がトレードマーク。
橘は全国大会出場経験がなく選手が7名しか所属していないノーシードの無名校・不動峰中を全国大会ベスト8に導いた部長であり、不動峰男子テニス部唯一の3年生レギュラーです。
橘はかつて九州の強豪・獅子楽中に在籍しており、2年のときから既に全国にその名を知られており、後述する千歳千里とともに「九州二翼」と呼ばれていました。なお、獅子楽中に通っていた頃の橘は、金髪ロングでした。
しかし不規則な軌道を描く「あばれ球」という技を得意とする橘は練習中に打球で千歳の右目を傷付け、視力を低下させてしまいます。
そのためテニスをやめる決意をし、その後家庭の事情で東京に引っ越すことになりました。
黒髪短髪にし、もうテニスをやらない決意で不動峰中に転校した橘が見たのは、1年生を理不尽にしごく(というか暴力を振るう)ドクズの上級生たちとその状況を看過しているドクズの顧問でした。
実力は上級生をはるかに凌ぐにもかかわらず理不尽な目に遭わされ試合に出してすらもらえない1年生たちを見た橘は「俺より強い奴は前に出ろ」と言います。1年生は全員一歩踏み出しました。
これが新生不動峰中男子テニス部の誕生です。橘を筆頭に7人の部員たちは校舎裏にコートを作りかつてあったテニス部を打ち倒し、「行こうぜ、全国」と拳を突き上げ全国大会出場を誓い合いました。
その1年後、新生不動峰中男子テニス部は念願の全国大会出場を果たし、3回戦で四天宝寺中に破れるまで勝ち進みます。
四天宝寺戦では旧友の千歳と相見えますが、敗北を喫します。
跡部景吾
氷帝学園中等部3年生。10月4日うまれ。175cm→178cm。男子テニス部部長。
センター分けの髪型、右目の下の泣きぼくろがトレードマーク。口癖は「アーン?」など。
テニスの王子様について何も知らなくても、「跡部様」の名前は聞いたことがあるという方が多いのではないでしょうか。
跡部景吾に関しては数え切れないほどの伝説があり、彼についての説明を十分にするためにはそれだけで数万文字を要することになるので、ここでは可能なかぎり端的に新テニミュを見るために必要な情報だけを載せておきます。
跡部は通称跡部財閥と呼ばれる巨大企業の御曹司です。ときに「俺様」という一人称を用い、尊大に振る舞いますが、彼の自信は完全に実力に裏打ちされたものです。
小学校卒業までを英国で過ごし、氷帝学園中等部に入学したその日に当時の上級生たちや部長をテニスで打ち負かし、男子テニス部の部長に就任して以来、200人にもおよぶ部員を部長として率いてきました。
跡部は隙のないオールラウンダーであり、徹底的な実力主義者です。相手の弱点を攻撃する持久戦を得意としています。
都大会までは、氷帝学園は顧問の指針により非情なまでに敗者に厳しい実力主義を採っていました。一度でも試合で負けた選手は降格させられ、二度と試合に出られないシステムです。
しかし都大会で橘に敗北した宍戸が特訓を重ね、実力を大きく向上させたことで跡部は宍戸の正レギュラー復帰を推薦し、それが認められることとなります。
関東大会1回戦では、跡部はS1として手塚と対戦し、手塚の腕の故障による弱点を突くことで激闘ののちに勝利を納めます。このとき、対戦相手である手塚の戦いぶりには賞賛を送りました。
しかし跡部自身は勝利したもののS3が棄権に終わり控えの選手であった次期部長・日吉が越前に破られたため、氷帝男子テニス部としては敗退を喫してしまいます。
このまま終わるかに思えた氷帝学園ですが、開催地東京都の推薦枠に選出され出場権を与えられます。プライドの高さゆえに辞退するのではないかと部員に危ぶまれていましたが、跡部は全国大会への出場を決心していました。
全国大会3回戦では再度青学と相見え、S1として越前と対戦し、気絶するほどの壮絶な試合を繰り広げ、惜しくも敗北しました。
跡部は相手の弱点を見抜く「洞察力(インサイト)」を有しており、相手の死角を氷柱としてコート上に見ることができます。
切原赤也
立海大附属中2年。9月25日うまれ。168cm→170cm。
強い天然パーマの髪(通称:ワカメ)が特徴。口癖は「アンタ、潰すよ」。
切原は全国大会2連覇を成し遂げている神奈川の強豪校、王者・立海大附属の2年生エースです。
関東大会決勝の3日前に越前と野良試合を行い敗北を喫しています。
なお切原の所属する立海は部長の幸村が病に倒れ不在のなか、3連覇を成し遂げるため「常勝」を掲げており、敗者には副部長・真田から頬に裏手を打ち込まれます。
関東大会決勝では青学の天才・不二と試合し、無我の境地に至るも体力が追いつかず負けてしまいます。
また全国大会準決勝では名古屋星徳のリリアデント・クラウザー(後述)とS2で対戦し勝利を収めています。なおこのときクラウザーの必殺サザン・クロスを受けたためか、彼のことをのちに「ウザウザー」と呼んでいます。
普段はお調子者的なキャラクターですが、非常に短気な面もあり、特に髪型を揶揄われると激昂し「悪魔(デビル)化」します。
悪魔化している切原は我を失っており、切原自身以外どこに跳ねるか誰にも分からないという「ナックルサーブ」など、対戦相手の体に直接ボールをぶつけるような超攻撃型のプレイを行うようになります。
全国大会決勝では立海のなかでも特に強い「三強」の一角である柳とダブルスを組み、対戦相手である青学の乾・海堂ペアの乾(柳の幼なじみ)を容赦なく攻撃することで勝利を収めました。
白石蔵之介
四天宝寺中3年。4月14日うまれ。男子テニス部部長。178cm。
左腕に巻いた包帯がトレードマーク。口癖は「エクスタシー」で関西弁で喋る。
白石蔵之介は大阪の名門・四天宝寺中男子テニス部の部長です。基本に忠実であるがゆえのパーフェクトなテニスをするため「聖書(バイブル)」と呼ばれています。
全国大会準決勝S3で青学の天才・不二を破っています。不二はこのとき、公式戦のシングルスにおいてこの年初めての敗北を喫しています。
千歳千里
四天宝寺中3年。12月31日うまれ。194cm→195cm。
細かなウェーブを描くワンレングスのヘアスタイルと長身が特徴。熊本弁で喋る。
千歳は先述のとおり、かつて獅子楽中に在籍し橘とともに「九州二翼」として全国に名を馳せていましたが、橘による右目の負傷ののち、四天宝寺に転校してきました。
無我の境地の奥の才気煥発の極みを会得しています。
全国大会3回戦ではS2で橘と相見え激闘を繰り広げますが、橘が右目の死角に打ってこないことに気づき、勝利を納めます。
この後千歳は退部届を提出し部活を去ろうとしますが、顧問の渡邊が退部届を破棄し選手登録をしていたため、次の準決勝・青学戦において2年生の財前とペアを組み、D1として手塚・乾ペアと対戦しています。
才気煥発の極みはダブルスでは発揮されない上、才気煥発の極みを会得している者どうしの戦いに他の選手がついていくことはできないため、このD1は財前・乾がほとんどボールに触れることのない事実上のシングルスとして行われます。
才気煥発の極みどうしの戦いとなったこの試合では、千歳の予告が手塚によって上回られ、敗北を喫しています。
遠山金太郎
四天宝寺中1年。4月1日うまれ。151cm→153cm。
赤茶色の自由奔放な長髪、ヒョウ柄のタンクトップが特徴。
遠山は越前のことを「コシマエ」と呼んでいます。
準決勝の四天宝寺対青学戦では越前とともにS1に登録されていたもののS1までに勝敗が決し試合が回らなかったことを不満に思い、越前を「一球勝負」に誘います。
小柄ながら、コート上を自由奔放に動き回りつつ体格ではるかに上回る選手を圧倒するほどのパワープレイを見せる遠山は、無我の境地状態の越前と互角の実力を有しています。
一球勝負は遠山が必殺技である「超(スーパー)ウルトラグレートデリシャス大車輪山嵐」を出し、リョーマがそれを打ち返すもボールが半分ずつ両者のコートに落ちたため、引き分けに終わります。
リリアデント・クラウザー(リリアデント・蔵兎座)
名古屋星徳中1年。187cm。2月7日うまれ。
長身と金髪セミロングが特徴。
愛知の強豪・名古屋星徳中の留学生。
在校している名古屋星徳中は全国大会出場のため外国人留学生を招いており、集められた7人のうちのひとりです。
準決勝でS2として赤也と対戦し、必殺技のサザン・クロスを赤也に浴びせるも敗北しました。
新テニでは日本に帰化しており、姓が蔵兎座になっています。
以上が、新テニミュに登場する10人の中学生です。
なお、U-17選抜合宿には本来以下の50人の中学生が登場しています。
テニミュボーイズが演じているクレジットされていないキャラクターも含め、新テニミュに登場するキャラクターを太字にしているので参考にしてください。(漏れ・誤りがあったらすみません。)
青春学園中(東京)
・越前リョーマ
・手塚国光
・大石秀一郎
・不二周助
・菊丸英二
・乾貞治
・河村隆
・桃城武
・海堂薫
不動峰中(東京)
・橘桔平
・神尾アキラ
・伊武深司
聖ルドルフ学院中(東京)
・観月はじめ
・不二裕太
山吹中(東京)
・千石清純
・亜久津仁
・南健太郎
・東方雅美
氷帝学園中(東京)
・跡部景吾
・忍足侑士
・向日岳人
・宍戸亮
・芥川慈郎
・樺地崇弘
・鳳長太郎
・日吉若
六角中(千葉)
・天根ヒカル
・黒羽春風
立海大附属中(神奈川)
・幸村精市
・真田弦一郎
・柳蓮二
・柳生比呂士
・仁王雅治
・丸井ブン太
・ジャッカル桑原
・切原赤也
比嘉中(沖縄)
・木手永四郎
・甲斐裕次郎
・田仁志慧
・平古場凛
・知念寛
四天宝寺中(大阪)
・白石蔵ノ介
・千歳千里
・遠山金太郎
・石田銀
・忍足謙也
・金色小春
名古屋星徳中(愛知)
・リリアデント・蔵兎座
牧ノ藤学院中(兵庫)
・門脇悟
聖イカロス中(山形)
・リチャード・坂田