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吐露とろとろ。

つくづく言葉って難しい
自分はこれまでに
どれだけの人を言葉で傷つけてきたのだろう

おそらく相手にとっては全く悪気はないであろう発言も
その時は聞き流したつもりでも実は蓄積されていて心の奥底でどろりと淀んでいるのがわかる

なので今回はここで少し吐き出させてほしい



3年前にがんを経験して以前と一番変わったことといえば時間についての考えである

これは健常者だった時にはわからなかったことだと実感しているので
健常者の何気ない言葉に反論もしなければ
発言した人を責めるつもりもない

ただああこれは健康だから言えることだな
と敏感に反応してしまうのだ
自分でも時にあきれるほどに


先日今年はすでに2回旅行に行ったと話したら
「満喫し過ぎ」と言われた

たしかに思いっきりエンジョイしてきましたよ
でもいま満喫しないでいつするのだろう?

いま満喫しておかねば
いつまた満喫できなくなるかわからない
だから行ってきたよいまのうちにね

これが本音である
口にはしなかったけども



「毎年迎える誕生日なんだから一回くらい辛抱したら?」

これは某資格を受験するか否かの話題のとき
試験日が誕生日直前なのが嫌だと言った私に対する言葉

そうですねこの先の人生のたかが一回ですよね
でもね来年無事に迎えられる保障はないんだよね
だから一回でも無駄にしたくないんですが

とこの時も黙ってやり過ごしたけども


大袈裟に思えるかもしれない
現にいまは経過観察期間中であり
余命を宣告されたわけでもない

人生100年時代ひょっとしたらこのまま
あと50年生きられるかもしれない

でも4か月毎に待っている定期検査で
突如また闘病生活を言い渡されるかもしれない現状なのは確かで


たとえば季節の境目などになんとなく
「じゃあまた来年!」と自分で発したときも
まあ来年のことなんかわからんけどな
と必ず自答する自分がいる


自分が当事者にならなければわからないこと
当事者同士でも理解しきれないことだってある
わかってほしいと押し付けることも無意味だ

ただそういう発言をした人からは
自衛のために距離を置くようになる
残念なことだけど仕方がない

反対にこれを読んで
地雷を踏みそうで色々面倒くさいわと
私から遠ざかる人がいてもやむなしとも思う
お互いのためにも

だからこそ今まで
ただの一度も不快な思いを感じさせず
気遣ってくれているのであろう
友人知人の優しさに一層感謝するのだ

本当にありがとう
今回いちばん伝えたかったことはこれです

そして改めて自分への自戒もこめて
いかなる時もひとの立場を慮れる人間で有りたい
共感や同調はできなくても想像し理解する
難しいことではあるけれども

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