おうちで週末つくおきレッスン
先日、仲良くしている友人家族がおうちに遊びにきてくれました。今回はありがたいことに料理上手な旦那さんが「絶品つくりおきレシピと作り方のコツ」を教えてくれ、おかげで最高に楽しくて美味しい一日になりました。
(1時間半で6品のつくりおきが完成)
彼はいつも感動してしまうくらい美味しいお料理を振舞ってくれるので、常日頃からその秘密を知りたいと思っていた私。逸る心をおさえ、ワクワクしながら一緒にキッチンに立つと…
これが面白いのなんの。エプロンの次にペンを取り出した彼は、なんと調理手順をフローチャートにしはじめたのです。これは忙しい子育ての合間にできるだけ短時間で品数多く調理するためのコツなのだとか。
感動する私を横目に、彼は落ち着いて手際よく野菜を下処理しながら、流れるように説明の言葉を続けます。
「先にこれを進める理由は…」
「塩もみのメリットは4点あって…」
「この部分を取り除く意味は…」
「なぜこの順番で炒めるかというと…」
驚きました。調理のコツをロジカルにわかりやすく説明してくれるさまはまるで理科の授業のよう。小さな疑問と大きな納得を繰り返しながら、私はつい夢中で聞き入ってしまいます。
(感動しながらノートをとる私 その1)
香味野菜を炒める順番に意味があったなんて、メイラード反応がこんなに重要だったなんて、塩の兼任業務がそこまで多岐に渡るなんて…!
新しい発見に心を震わせながら、私はこの授業にはロジカルさの他に、もう一つ面白いポイントがあることに気付きました。それは「アナログな情報量の多さ」です。
「持ってみて、
この重さに対して塩はこれくらいだよ」
「触ってみて、
これくらいの硬さになるまで揉みこんでね」
「食べてみて、
これくらいの塩気になるように調整するよ」
「嗅いでみて、
こんな風に香りがたつまで炒めるからね」
(感動しながらノートをとる私 その2)
なーるほどです。
膝を打ちながら、私はかつての自分の料理たちを思い起こして納得しました。どうやら私には調理上いくつか至らぬ点があったようでした。
五感で理解しながら学べるとは、なんと受け取る情報量と学びが多くエンタメ性が高いことなのでしょう。
メディアが豊富な今の時代、いくらでもテキストや動画で料理を目でみて学ぶことができます。でも「手の感覚・味・におい」は、こうしてリアルに体験することを通じてでしか、自分の中にインストールすることができないのだと思いました。料理教室とは、贅沢でおもしろい豊かな勉強だと思いました。
私が感動してその思いを伝えると、彼はメガネの奥で大きな瞳をまるくしてから「教える側も普段頭で考えていることを改めて言語化するから新鮮で楽しかったよ」とニコニコしていました。
ハッピーハッピーですごい。
そうして出来上がった美味しい料理をみんなで楽しくお喋りしながらいただき、楽しい一日は幕を閉じました。
あらためて素敵な授業を開いてくれた先生と、料理する間なかよく遊んで待っていてくれた友人と家族たちにとても感謝です。ありがとうの気持ちを伝えるべく、今度は前よりもきっと上達した自分の手料理で皆をおもてなしさせてほしいなと思いました。
追伸
料理ができるまでの間、子どもたちはお腹が空いて待ちきれず、私が作った「ミニ・のりたま味おにぎり」をたくさん食べてくれていました。何度も何度もおかわりしにキッチンまでやってくるので、まるで繁盛したおにぎり屋さんになった気分で、とてもほのぼのしました。
おにぎり屋さんも、また開店しようかな。