見出し画像

キャリアチェンジに必要なこと

自信を持ってキャリアを変えることに必要なのは、自分も他人も納得させることのできる「自分の物語を持つこと」だと思う。そのプロセスは簡単ではなく、自分から経験をするために行動をし、アイデンティティと向き合い、時に矛盾した自分を受け入れ、自分を変化させていく必要がある。

最近、会社を辞めて塾を開業する話をすると「やりたいことあっていいね」と言われたり、逆に会社の偉い人には「ジョブホッパーになってる」と言われたりする。

その度に「やりたいことにたどり着くまで大変だったなぁ(これからの方がもっと大変だけど)」と心の中で呟く自分と「ジョブホッパーとでもなんとでも言え!これがやりたいことなのだから」と心の中で叫んでいる自分に気づく。

いま思えば、初めからやりたいことはこれだったんじゃないかとすら思うのだけれど、遠回りを繰り返してきたようにも感じる。
高校卒業時には友達の卒業アルバムに「将来起業するから社員になってくれ」と書いたり、教員になる前から「いつか自分で塾を開く」と言い続けていたのに、他の選択をとってきた。
その時々の考えと選択があるのだけど、やりたいことど真ん中に行くには、自分の物語に自信がなかったのだと今は思う。
心の中にある「こうなれたらいいなー」「これやってみたい」というものを実際に行動に移すまでは、簡単ではないと身を持って痛感する。

いま、今までにないほどのわくわく感を感じていて、毎日早く家に帰って開業準備を進めるのが楽しみで仕方がないのだけど、一方で「なぜ今までこの状態になれなかったのか」を考えている。ワクワクする状態、やりたくて仕方ないキャリアをもっと簡単に作れないものだろうか、と。

ハーバード流キャリアチェンジ術に

自分の物語を修正することが、新しい可能性を見つける根本的な手段になる。アイデンティーに関する重要な問題の一つ、キャリア・チェンジを実践するまでに解決すべき問題の一つは、今までの自分と今後の自分を繋ぐ物語を考えることだ。とはいえ、初めにできた物語は下書きのようなもので、友人や家族や新しい知り合いに話を聞かせ、相手の反応を通じて推敲されていく。めざす場所や道の途中で怒る重要なできごとは、大部分が正確には分からない。そのため物語は完成するまで、必然的に修正を何度も繰り返すことになる。

将来の自己像の長々としたリスト以外何も持たない初めのうちは、物語のないことが不安になる。好奇心をもてるさまざまな選択肢を見つけようと思い悩む。

という記述があった。
「やりたいことリスト」に書いたことに踏み出すには、自分自身の物語が必要になる。そうしないと自信が持てないからだ。
いま思えば、小さな一歩積み重ねて得てきた経験を再解釈することで、ようやく会社を辞めて塾を開くという決断をするまでに至ることができた。
具体的には、週末に出前授業にでかけたり、都内の塾を見学させてもらって塾長の人たちと語りあったり、実際に授業をさせてもらったりした。このプロセスを経て、やっぱりこれがやりたい!できそうだ!という気持ちが高まり、自分が描きたい物語に血を通わせてくれた。

この本では、自分を見つめているだけでは決してアイデンティティは確立されないとある。副業やボランティアでもなんでも良いから、自分の興味のあるところに一歩踏み出してみる。そこで自分が感じたことや心の声を見つめてみる。小さな成功体験を積み重ねる。それによって、自身の物語を推敲していく。自分のアイデンティティは、天から降ってくるものではなく、行動して学ぶしかない。

新しい可能性を見出す過程では、自己認識を修正せざるを得なくなる。だが従来の見解に異をとなえることになるが、自分を見つめたり抽象的に考えたりしても実際にはアイデンティーは確率されない行動して学ぶという混乱した試行錯誤を繰り返して確立されるものだからだ。

自分はいま、キャリアチェンジを前にして、大きな期待と不安が入り混じっている。絶対に成功して、この先いつかまた見直すことになるであろう物語につなげていきたい。

「転職を後悔している人はいるだろうか」・・・数多くの人がこう答えた。少なくとも一回は「合わない」転職をした。それでも失敗から学び、経験に基づき道を修正しながら、新しい何かへと向かって進んでいったと。もちろん正当化の余地は常にあり力をつくしたと後から言うのは簡単なことだ。また、多くの人が妥協や犠牲を経験していた。・・・それでも深く後悔していると口にしたのは行動しなかった人だけだ。夢を実際に試すことができず、または心の準備ができずに、次の道を見出せなかった。・・・唯一の間違った行動は、行動しなかったことだ。


いいなと思ったら応援しよう!