どっち?
服をツクレルようになりたいということに夢中になっていました。季節の流れには目もくれずにいて、気がつけば1年が過ぎようとしていた頃でした。手縫いのあれこれ、いろんなポケットの部分縫いをはじめ細かいことはある程度できるようになっていて、モノツクリといえばタイトスカートやブラウス、パンツあたりはすでに終了し、テーラードジャケットをツクッテいた時期だったはずです。たしか。
そんな最中に今後自分自身が進むコースを選択せねばならない時がやってきたのです。(余談ですが、この時はまだ「友人」たちも憧れる、デザインに重きをおいたアパレルデザイン科に進もうと疑いなく思っていました。)
ところで、進むコースのことが全く分からないままでは、正直なんのこっちゃですよね⁈
なので、この時期には選択できるコースの見学に行かせてもらうことができたんです。それぞれのコースではどういうことを学んでいて、どういう知識や技術が身につくものなのかをざっくり簡単にチラッと見せてもらうことができました。正直チラッとすぎて、なんのこっちゃかよくわかりませんでしたけど…w
しかし、それでも自分が本当にやりたいことはなんなのか、未来を見据えたときに自分が何を求めているのか。
本当にアパレルデザイン科がいいのか?
本当に??
本当?
ここはすごく重要なところでした。自分自身に向き合い悩みに悩みました。
さて、どうしたものか.....
もとよりデザイナーになりたくて門を叩いた文化服装学院だったので、やはりセオリーでいうなら王道のアパレルデザイン科、なんだろと。
ただ直感的に、デザインだけするのは本当の意味での洋服を創るデザイナーとはちょっと違うんじゃないか...
僕はそう思ったんです。
う〜〜ん…
結局この直感からくる違和感は最後まで拭いきることができず、自分が感じたことを信じて、パターンに重きをおいたアパレル技術科 ( 通称アパ技 ) に進学することを決めました。
自分がデザインした服を自分で創れなかったら意味なくない?!
それって面白くないっ! て具合です。
兎にも角にも、僕は希望のアパレル技術科(アパ技)に進学することができました。
一安心です。
今日も素敵な日をお過ごしください。
タカハシ カズキ
余談ですが、
アパレルデザイン科ともなると憧れている幾多数多の学生がなんとしてもアパレルデザイン科に進みたいと願うわけです。しかし、自分が進みたいコースに行くためには、成績の良し悪しや出欠、遅刻など、所謂学校の規則にのっとって判定された記憶があって。当たり前ですがもちろんどの科にも一定数があるから全員を受け入れることは不可能です。
だから、希望者全員が進学できるということではなかったと、僕をはじめ周知のとおりだったはずでした。
しかし、その周知というものは実際その対象となった当人たちからしたら当然一大事なわけです。1番人気の王道アパレルデザイン科に入れなかった名前は知らないけれど不特定多数の「友人」たちが怪文書のようなものをばら撒いていたり、なんてこともあったんです。
あれだけ人数が多い学校ですからね、そんな事だって起きえます。
とても世知辛かった出来事でした。