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カトマンズ~バドラプル~スケタール~セカトゥム

16年ぶりのネパール。カトマンズ入りして準備を整えた後、飛行機と車を乗り継いで、トレッキングのスタート地点・セカトゥムまで移動します。


9月15日 カトマンズ到着 

 9月15日、国内各地から飛行機乗り込んだ我々は、バンコクのスワナブーム空港で落ち合い、タイ航空TG309便で深夜のカトマンズ、トリブバン国際空港に降り立った。
 空港には今回お世話になるエージェントの社長であるJ.P.Lama氏(以下、JP)とメインガイドのNgima Gyaljen Lama(以下、ニマ)の出迎えを受け、チャーターしたワゴン車でタメルの外れにあるホテルに落ち着いた。
 16年ぶりの空港はすっかり様変わりしていて、建物もすっかり綺麗になり、建物から外に出ても以前のようにタクシーやホテルの客引きが押し寄せることもなく、係員がタクシー乗り場への誘導を行うなど、システマチックになっている。空港周辺にレストランなどがあって、以前の混沌とした雰囲気を知る身としてはどこか違う国に来てしまったのかと錯覚するほどだった。
 宿泊したInternatinal Guest Houseは35年前からの私の定宿で、観光客でごった返すタメルの喧騒から少し奥まった所にあって落ち着く宿だ。
 JPと出発までの段取りを軽く打ち合わせして、各自部屋に落ち着く。

9月16日 カトマンズ滞在

カトマンズにはバイクが増えた

 スケタルまでの移動に必要のない荷物をJPが夕方取りに来ることになっているので、朝から荷物をまとめる。
 メインガイドのニマと我々6人は、東ネパールの玄関口であるバドラプルまで飛行機で移動し、その後チャーター車でスケタルまで行くことになっているが、他のスタッフは17日にカトマンズを出て陸路で移動するため、大きな荷物はスタッフに預けて運んでもらう段取りだ。
 荷物をまとめ終わった後、両替と買い出しついでに街に繰り出した。
 初めてネパールを訪れるメンバーもいて、行きかう車やバイクを縫うように移動する喧騒のカトマンズの洗礼を受ける。
 タメルには昔ながらの両替商も店を構えているが、至る所にATMがあり、現地通貨ルピーへの両替は至ってスムーズだ。「リョウガエ?」と声をかけて来る闇の両替商はすっかり姿を消したし、「ガンジャ?ハッシッシ?」とすり寄って来る怪しげなオジサンも居ない。一抹の寂しさを感じつつ街中を散策する。
 夕方、JPとニマ、そしてアシスタントクライミングガイドのLhakpa Sherpa(以下、ハクパ)が荷物を受け取りに来てくれる。
 ニマはJPと同じソル地域のジュンベシ村出身の46歳。ベテランのトレッキングガイドで、大学で人文学を専攻した経歴を持つインテリだ。トレッキング中はネパールの文化や風習、宗教などについて教えてくれて、我々の知的好奇心を満足させてくれた。控えめで好感の持てるナイスガイだ。
 ハクパはこれから行くカンチェンジュンガエリアのゴプラ村出身の38歳。エベレスト、カンチェンジュンガ、マカルーといった8000m峰に何度か登った経歴を持ち、主に今回のトレッキングの最後に予定している6000m級の峠越え要員として参加してくれることになった。

9月17日 カトマンズ滞在

ボドナートでイタリアン

 昨日のうちにスタッフに荷物を預け、必要な買い物も済ませてしまったので、ワゴン車をチャーター(Rs12000/日)して市内観光に出かけることにした。
 カトマンズ盆地にある古都のひとつバクタプル、世界最大の仏塔(ストゥパ)のあるボドナート、丘の上に大きな仏塔があってたくさんの猿がいるスワヤンブナートといった人気観光地を巡る。
 以前は無料で入ることのできた所も入場料(拝観料)を取るようになっていて興ざめな部分もあるが、ネパールは観光が主な収入源となっているので仕方がない。
 ボドナートにあるイタリア料理店で、ストゥパに描かれた大きな目玉を眺めながら、昼食に美味しいピザとビールを楽しめたのには驚いた。

9月18日 カトマンズ~バドラプル~スケタル

紅茶の産地イラムの茶畑

ホテル発(0600)-Kathmandu空港(0640-0805)-Badrapur(0845-0920)-Kanyam昼食(1100-1200)-Suketar(1908) 晴れ
 インドから続くタライ平原の東の端、バドラプルまで飛行機で移動。移動中にヒマラヤの山並みを楽しみながら、今回歩くカンチェンジュンガ~マカルー~エベレストの距離の長さを改めて実感する。
 バドラプルの標高は91mというだけあって、暑い。インド製のジープに乗り込んで、全開にした窓から熱風を浴びながらタライ平原を北上する。
 紅茶の産地とし有名なIlamの茶畑を眺めるなど、景色を楽しみながらひたすら移動し、宿泊地のスケタールには暗くなってから到着。先に到着していたスタッフと合流した。
 スケタールは、このエリアの中心地であるタプレジュンの隣の村で、小型飛行機が降りられる滑走路がある。タプレジュンの喧騒から離れた静かな場所だ。
 当初、ここから歩き始めてヤンプディン村から峠を越えて、カンチェンジュンガ南面のヤルン氷河から流れ出すシンブワ川の谷に入る予定にしていたが、タモール川本流沿いに車道が延びており、上流のセカトゥムからシンブワ川沿いに続く山道の利用にも支障がないということがわかったので、セカトゥムまで車で入ることにした。
 モンスーンの雨による土砂崩れは日常茶飯事のため、現地での最新情報の確認は必要だ。

移動経路概念図
(図は、Great Himalaya Trail(https://www.greathimalayatrail.com/)から引用し、加筆した)
スケタル~タプレジュン~セカトゥム~ツェラム地図(図は、Great Himalaya Trail(https://www.greathimalayatrail.com/)から引用し、加筆した)

9月19日 スケタル~セカトゥム

インド製の3台のジープでスケタルを出発

Suketar(0918)-Tiwa昼食(1250-1350)-Sekhatum(1508) 晴れ
 カトマンズから来たの6人に加え、タプレジュンから来た2人がポーターとして加わり、総勢18名が3台のジープに分乗してスケタルを出発。出発してすぐに隣町のタプレジュンで給油。予め給油しておかないのはネパールらしさのご愛敬。
 タプレジュンから車道は一気に高度を下げてタモール川本流左岸沿いの未舗装のダートを進む。標高1000mを超えているとはいえまだまだ暑い。川沿いには発電所が数か所あり、周辺の村に送電しているようだ。
 車の揺れに疲れ切った頃、一軒宿がある谷底のセカトゥムに到着。道路はさらに本流の右岸沿いにイラダンダまで開通しているようだ。

セカトゥム到着後の荷物の仕分け

詳細報告書は下記からダウンロードできますので、よかったらどうぞ。
GHT2024 報告書ダウンロード


 


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