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GHT2024 (16日目~18日目) ロナク~パンペマ手前(往復)~カンバチェン~グンサ
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16日目 10月5日 ロナク(4792m)~パンペマ手前(5120m)往復
Lhonak(0645)-Zorkyu茶店(1045-1113)-Pangpema手前Co.5117(1215-45)-Zorkyu(1325-45)-Lhonak(1633) 晴れ
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手前の岩壁に邪魔されてカンチェンジュンガの頂上は見えなかった
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夜半に雨が降ったらしいが気づかずに寝ていた。少し雲が多いが朝から青空が広がっていて、気分は爽快だ。
マイペースでゆっくり行ける所まで行くという松本さんにGhunsaから同行しているキッチンボーイのカイラについてもらい、他の5人と2名のガイドの2パーティーに分かれ、12時を引き返しの目途ということにして、パンペマに向けて出発する。地図上ではカンチェンジュンガベースキャンプとなっているが、地元ではパンペマという地名らしい。初めて標高5000mを越えるので、急がずゆっくりと行くことにする。
先日の大雨の時に降った雪が残っていて、雪上の踏み後を進む。カンチェンジュンガ氷河を右手に見下ろしながら右岸の台地上を進む。途中台地の先が抉れて道が立ち消えている所や側壁が大きく崩れている所など、大規模な土砂崩れの後が何か所もある。ニマの話では8年前はこれほどではなかったということなので、年々崩壊が進んでいるようだ。
大崩壊地の先のゾルキュという地名の平坦地に、かつて氷河が運んできた迷子石と思われる大岩があって、その陰にテントを張ったバッティがあった。トレッキングシーズン中は営業するらしい。
ロナクにあった看板にはここまで2時間と書いてあったが、我々ののんびりペースでは4時間かかった。ブルーシープやライチョウが現れる度に立ち止まって観察を繰り返し、初めての高度ということもあって、先を急ぐ旅でもないし、至ってのんびりだ。
松本さんはゾルキュの手前で引き返すと無線連絡があった。松本さんは大学時代の山岳部の1期上の先輩で、45年のつき合いになる。長く大学の教員を務めてきたが、定年を前に退職して自由の身となり、今回のトレッキングに参加した。終始マイペースで無理をせず、計画全体を俯瞰して適切な意見を言ってくれるところは昔から変わらない。1980年にバルンツェ峰(7220m)の厳冬期登山隊に最年少隊員として参加して以来のネパールで、その変化に驚きつつも大いに楽しんでいる。
ゾルキュでお茶を楽しんだ後さらに歩を進めるが、引き返し予定の12時までにパンペマまでたどり着くのは難しいと判断して、手前の左側の斜面を上がれるところまで上がってカンチェンジュンガの頂上を見ようということに方針を変更して標高5120mまで登る。
最終到着地点からは、大岩壁を擁した手前の尾根が邪魔をして、残念ながら頂上を拝むことはできなかったが、引き返し時間を少し延ばし、斜面に腰を下ろして、晴天の下でヒマラヤの峰々を心行くまで楽しむことができた。
復路もゾルキュのバッティに寄った後来た道を辿る。
ロナクまで30分くらいの所まで来ると、お茶を運んできたポーターが現れて大休止を取る。カイラが気を利かせてお茶の手配をしてくれたようだ。ありがたい。
5000mを越える場所での10時間行動は流石に疲れたが、幸い誰も高山病の症状を呈することもなく、天気に恵まれて気持ちの良いトレッキングとなった。
17日目 10月6日 ロナク~ラムタン~カンバチェン(4145m)
Lhonak(0800)-Ramtang(0950-1025)-Kangbachen(1315) 晴れ
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快晴の朝、冷え込んだので宿の前に引かれていた水が凍っていた。少しずつ冬が近づいている。
グンサまで一気に下ることも考えたが、せっかく好天に恵まれたので今日はカンバチェンまでとして、のんびり下ることにする。
世話になった宿の夫婦を写真に収め、別れを告げて来た道を戻る。
往路は雲が多くて山が見えなかったが、今日は晴れ渡っているのでよく見える。カンバチェンまでは半日行程なので今日ものんびり歩く。
往路に昼食をとったラムタンの手前からジャヌーに続いてヤルン・カンが顔をのぞかせた。南面から見ることはできなかったヤルン・カンをようやく眺めることができた。山から目を離せず歩調がいつもよりさらにゆっくりになる。
カンバチェンは往路と同じ宿で、到着後は広い庭でジャヌーを仰ぎ見ながら日向ぼっこを楽しむ。
カンバチェンの上方にスノーレオパードリサーチセンターという建物があり、隣の宿の夫婦がユキヒョウの調査に携わっているという。昨日ゾルキュで手に入れたユキヒョウ調査の報告が載った冊子を持って隣の宿を訪ねるという幸島さんに着いて行く。
幸島さんは生物学者で、雪氷生物や氷河を長く研究しており、ヒマラヤ、パタゴニア、北極など世界中の氷河だけでなく、アマゾンの熱帯雨林でも生物の調査を行なってきた。大学を退官して今回のトレッキングに参加しており、仕事のことを全く気にせずに歩ける今回のトレッキングを大いに楽しんでいる。京大山岳部出身で、20代の頃にチベットのカンペンチン(7281m)に初登頂した経歴もある。トレッキング中もカメラと双眼鏡を離さず、動植物や氷河地形など、興味の赴くままに色々なことを観察する根っからの研究者で、同行の我々に自然のことを色々と解説してくれるので皆から喜ばれている。今回のトレッキングは1カ月で切り上げ、カトマンズに下山後は日本からやって来るユキヒョウの調査チームに加わって東ネパールのドルポに行く予定にしている。
隣の宿に行って冊子を見せると、自分が撮った写真が使われていると女将さんが驚いていた。
ここの女将さんは、ユキヒョウの保全活動をしている委員会の代表とのことで、カンバチェン周辺には沢山のユキヒョウが生息しているという。
こういった地元のボランティアに支えられてユキヒョウの生態調査と生息環境の保全が行われているようだ。
ユキヒョウ調査を控えて、カンチェンジュンガエリアでの情報が手に入り、カトマンズで合流する調査チームによい土産ができたと幸島さんは喜んでいた。
18日目 10月7日 カンバチェン~グンサ(3415m)
Kangbachen(0748)-Rapo Kharka茶店(1000-1025)-Ghunsa(1325) 晴れ
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快晴の朝、クンバカルナがはっきり見える。朝日が裏側から登るので陰になっているのは残念だが、その威容は何度見ても飽きることがない。
出発しようとしたら、宿の亭主が記念撮影をしようという。こちらから写真を撮ろうということはあっても、宿の人から記念撮影を求められたのは初めてだ。それだけ我々のことを気に入ってくれたということかもしれない。ここの主人は寡黙だけどよく働き、色々と気を配ってくれた。どっしりと構えた女将さんとともに宿を切り盛りしていて、子煩悩で好感の持てるナイスガイだ。リクエストに応えて全員で記念撮影をして、往復で3泊お世話になった家族に別れを告げ、まだ陽が当たらないカンバチェンを後にする。
最初の尾根を回り込んだあたりから陽が差し始め、クンバカルナを始めとする山々をカメラに収めながらのんびり下る。今日も半日行動なので急ぐ必要はない。
往路アーミーに囲まれながら昼食をとった場所から少し下った所、ラポカルカという所に、若い女将さんが切り盛りするテントでできたバッティが開かれていて、お茶を楽しむ。
往路苦労した崖崩れが連続する場所は、グンサ手前のパドマサンバヴァが祀られた祠の所まで左岸側を大きく高捲く。あの崖崩れの所をヤクなどの家畜がどうやって通ってくるのかと不思議だったが、この高巻き道を通るのかと合点がいった。
グンサ到着後はまずは冷たいビールで乾杯。久しぶりのビールが美味い。
当初グンサで1日休養する予定だったが、inReachの天気予報によると明後日から天気が崩れるという情報が手に入ったことと、半日行動が続いて体力的に余裕があることから明日ナンゴ・ラに向けて出発することにする。
明日からテント泊まりとなるので、午後はスタッフに個人テントの張り方を伝える。