切迫早産体験記
第4子妊娠中、33w1dから36w0dまでの3週間切迫早産で入院しました。妊娠4回目にして初めての切迫早産でした。
その経験は拷問のように辛かったですが、入院中は同じような切迫早産を経験した方々のブログや知恵袋の情報でかなり助けられました。この先同じような経験をする人の役に少しでも立てるなら、と情報発信をすることにしました。
なんと言っても辛かったのは点滴の痛み。私なりの対処法を載せているので少しでも参考になればと思います。
どんな産院に入院したか
次男と長女を出産した、自宅から一番近い個人病院にて分娩予約をしていたので、入院もその病院でした。24時間365日無痛分娩対応の産院で、長女は無痛分娩で出産したので今回も無痛分娩にする気満々でいました。
ネット上の様々な体験談を見た印象ですが、切迫早産に対する対応は、総合病院と個人病院で結構異なるようでした。
総合病院:平日は毎日診察があり、都度張り止めの点滴の濃度を調整、臨月を待たずして退院する場合もある。ウテメリンやリトドリンなどの一般的な張り止め薬でも張りが抑えられない場合はもっと効果の強いマグセントを使用する(ただし副作用がかなりひどいらしい)。
個人病院:基本的に臨月まで張り止めの点滴を継続。ウテメリンやリトドリンの点滴濃度を最大にしても張りが押さえられない場合は、NICUのある総合病院に搬送。
私の場合は個人病院だったので、入院と同時に臨月となる36w0dまで退院できないことが確定しました。無痛分娩予定だったので、なんとかこの病院で産みたいと思っていたのですが、
・ウテメリン点滴の濃度が最大(4A30)になっても張りが収まらない場合
・お産等で満床になった場合
は提携の総合病院に搬送になる。
提携病院に断られた場合は別の病院に搬送になるが、その場合は臨月になって退院できても、この病院に戻って産むことはできず、搬送先の病院で分娩となることを先生から伝えられて絶望しました。
病院に一つしかない大部屋である4人部屋に入院となり、しばらくは大部屋にわたし1人だけでした。助産師さん的には満床追い出しは多分ないから安心してと言われたものの、満月や新月が近づいたり日帰り検査や手術入院の人等でベッドが埋まる度にビクビクでした。途中切迫早産の人も入ってきたりしていました。
その他のルールとしてはシャワーは2日に一度、お腹の張りの具合によってはシャワーNGが出たりして、スタッフに余裕のある時は代わりにシャンプー台で洗髪してもらえました。
トイレは部屋の外で、新生児室の横。少し歩かなければいけませんでしたが、ブラインドが開いていれば新生児達の姿を見ることができ、癒しでした。
お腹の張りと赤ちゃんの状態をモニターする機械であるNSTは、担当看護師さんの判断と張りが気になる時の自己申告性で2日に1回程度行う形でした。
入院に至るまで
33w0d
深夜、生理痛の時のような辛さ(血圧低下?)と強めの気持ち悪さが襲う。トイレから夫に助けを求め、生理痛が酷い時同様温かいお茶、カイロなどを用意してもらって、お茶を飲んで体調をある程度落ち着けて寝る
33w1d
6時起床後、気持ち悪さがまだ少しあり、これが後期づわり?と思う。夫が急遽テレワークにしてくれ(Fine play!)、午前中は横になることに。
14時ごろから10〜20分毎のお腹の張りが気になり、産院に電話して受診することになった。
16時頃のNSTでは確かに10分毎程度の張りを確認。張る時に下腹部が痛む時と痛まない時があったが張りの強さは変わっておらず、痛みと張りの強さは比例していないことが判明。子宮頸管は長く38mmなので、念のため一泊入院するか聞かれて、張り止めの内服で自宅安静を選択(焦っていてスマホを忘れたため帰りたかったのもあった)
17時頃帰宅しすぐにウテメリン内服、子供達帰宅後入浴夕飯を済ませる。
20時台、寝る前のトイレに行ったところ出血を確認。生理の丁度始まりくらいの量、色だった。
産院に再度電話、ゆっくりでいいから入院の準備して来てくださいとのことで出産入院用の入院準備一式にナプキンとパジャマを足してタクシーで向かう。タクシーの中でも張り・下腹部痛があった。病院に到着し、二人目出産の時の助産師さんが対応してくれる。(嬉しかったし安心した)
21時過ぎから安静室でNST。自分で張りを感じてない時もお腹固いねえと助産師さんに言われる。そして助産師さんに言われるがまま着替えて採血、張り止めの点滴入れられて、はりが落ち着く。ウテメリン濃度は2A30。
落ち着いた後先生がきて、36w0dまで3週間入院と言われる。てっきり様子見一泊入院かと思っていたので衝撃を受けるも、点滴を入れたらもう産まれていい時期まで抜く事はできない、抜くなら今が最後のチャンスとのこと。
それは点滴入れる前に言って欲しかった💥と思ったが、産まれてしまっても困るので受け入れることに…
こうして長期入院が始まりました。
子宮頸管/ウテメリン濃度の経過
個人病院なのもあったのか、頚管チェックは1週間に一度のみでした。
子宮頸管経過
33w1d 38mm
33w2d 36mm
34w3d 10mm⚠️
35w3d 28mm
入院翌日のチェックでも頚管は長いままだったため、安静にしていればまあ大丈夫だろうと軽い気持ちでいたけど、翌週のチェックではかなり短くなっていて、自覚が全くなかったのもありかなりショック…精神的にだいぶやられました。
「頚管は遅れて短くなったりするからね」「出血はおしるしだったのかもね、早めに病院に来て入院して処置ができて本当に良かった」と先生から言われました。
その日は早産マーカーも陽性、抗生剤の点滴も再開してしまいました。
精神的なものもあってか、その日の夜に張りが出だしウテメリンの濃度を2段階UP。結果的には濃度変更はこの一度きりで退院までもちました。
ウテメリン濃度経過
33w1d〜 2A30
34w3d〜 3A30
お腹の張りとの付き合い方
入院中はずっとお腹の張りと向き合っているため、どんな時に張りやすいのかが段々と分かっていき、なるべく張らないように対策する事でお腹の張りが気になることはほとんど無くなっていきました。
・フラットな状態で仰向けになると張る
→横向きになる/ベッドのあたまを上げる/足を伸ばさずに膝を曲げる
・トイレに行きたい時に張る
→こまめに行く様にする、溜めすぎると出した後の子宮の可動域が広くなりより張りやすくなるらしい
・歩く/立っていると張る
→極力ベッドから動かない、シャワー等我慢
・骨盤を立てる様に座ると張る
→骨盤を立てずに後傾させるように意識。低い椅子に座る時は足を立てずに足を伸ばして座った。食事時も座らずにベッドを最大限起こすのみで対応し極力骨盤を立てて座らない様にした
ウテメリン副作用との付き合い方
↑の中で私が感じた副作用は以下の通りです
頻脈:入院中ずっと100越え。数値は高いもののあまり気にならなかった
動悸 、息苦しさ: 寝ても、すーはーすーはー言いながら目が覚めてしまいなかなか寝られなかった。常にというわけではなかったので気にしないようにした
顔面疼痛 :点滴開始後数日でおさまった。痛い間は顔をマッサージしていた
手の震え:何かを持っている時に気になったが、点滴開始から1週間弱でほぼ気にならなくなった。針刺し替え後にぶり返したりしたが、そこまで強い震えではなかった。
頭痛:点滴開始後の数日間で1,2度気になる程度だった。アイスノンを借りて頭の下にひき対処した
四肢末梢熱感:手が熱くなって汗をかいて気になって寝られないことがあった。手の下にタオルを敷く様にしたらあまり気にならなくなった
発汗 :背中とベッドの間に熱をもって汗をかき目が覚めることが多かった。起きる度に寝る位置を少しずらして対処する他なかった。
筋肉痛:点滴が刺さっている方の腕から肩にかけて凝っている様な痛みが出た。やわこを持っていたので、それでマッサージした
https://www.joinus1980.com/smp/item/3B-4705.html
血管痛 :点滴開始から1週間後くらいから気になり始めた。点滴の入っている血管に沿ってヒリヒリと痛みが出た。ホットタオルや湯たんぽと腕をタオルで一緒に巻き、保温するとマシになった。
静脈炎:血管が詰まってくる様なずーんと重い感覚。血圧計で圧迫した時の様な鬱血しているような感じになり、血管も通常時より浮き出てきた。特に対処もなく、もうすぐ針刺し替えの合図だと思うようにしていた。
※血管痛と静脈炎については「点滴の痛みとの付き合い方」でも詳しく記載します
点滴の痛みとの付き合い方
入院生活が地獄・拷問のようだった原因がこれです、点滴。上述したウテメリンの副作用というよりは、ウテメリンを溶かしている「ブドウ糖注射液」が血管を脆くしてしまうらしく、それによる痛みが辛い、と言った感じでした。
まずはどんな感じに辛いのかを解説します。
血管損傷(針刺し失敗)の恐怖
↓
針刺し後の違和感(数分間)
↓
血管痛(数十分〜数時間)
↓
平穏(血管痛が時々ぶり返す)
↓
静脈炎(血管外漏出の数時間前から)
↓
血管外漏出
↓
最初に戻る
点滴を始めてすぐは平穏な期間が何日もあるので耐えられるのですが、点滴を長く付けていると血管が脆くなることで平穏な期間がどんどん短くなり、終いにはゼロになります。
そうなると常に何かの痛みに耐えている状態となり、まさしく拷問のようでした。
ネット上で体験談を検索した印象だと、3日に1回の刺し換えで済んでいる人、1週間以上も同じ場所に刺しっぱなしの人も多くいるようで、羨ましい限りでした…
その一方で刺し換え頻度が高く刺す血管がどんどん無くなってしまう方もいて、腕だけでは足りず手の甲や足、首(?!)に刺す人もいるようでした。看護師さんが言うには手の甲はどうしても手を動かす時に痛みが出る、足も歩く時には動かさざるを得なくて痛みが出るし、そもそも心臓から遠いから痛みが強い、とのことでした。なのでなるべく腕の血管のみ、使っても上腕側の血管まででなんとか使い回していきたいということでした。
私の場合は、5日→2日→1日→1日→0.5日とあっという間に針刺し替えまでの時間が短くなり、入院二週目には常に痛みに耐え続ける拷問のような日々が開始してしまいました。精神的にも限界で毎日泣いていました。
おそらく血管があまり強くなかったこと、ブドウ糖注射液の点滴量が30ml/hで常に最大量だったことから刺し換え頻度が高くなってしまったと思われます。34w3dでウテメリン濃度を上げる時に一時的に流量を30ml/h以上にして調整したことも脆くなった原因の一つかもしれません。
しかし!そんな私も3週目には2.5日程度血管が保つようになってくれました!対処法を以下に詳しく載せたいと思います。
1.血管損傷(針刺しの成功/失敗)への対処
看護師さんの腕による所です。血管が細い人は失敗確率もあがってきます。私の場合、血管は細い方ではなかったようですが、一度失敗されたところは退院後まで青痣と痛みが残り、治りが一番遅かったです。当然、入院中はもう一度針を刺せる状態にはなってくれませんでした。いい血管で失敗されると刺せる血管がどんどん無くなるので、針刺しが上手な看護師さんを早めに見つけて指名してしまうのがオススメです。
私の場合、個人病院への入院だったので一度失敗された新しめの看護師さん以外は大体ベテランさんでした。刺せる場所が減るのだけは絶対嫌だったので、担当の交換時間がくる前に次の担当が誰かを聞いておき、刺し替えてもらうかまだ我慢するかを決めていました。(聞きすぎて、入院後半の担当は超ベテランさんばかりでした😅)
また、針刺しに成功した時も、腕を動かした時に針先が血管壁に当たっているような痛みがある場合は我慢せず、チューブの固定の向きを変えてもらったり、針の入り具合をミリ単位で調節してもらうと良くなったりします⭕️
2.血管痛への対処
ブドウ糖注射液によって血管が脆くなり始めると出るヒリヒリとした痛みが血管痛。私の場合は点滴開始後1週間でこの痛みを強く感じる様になりました。
痛みが落ち着くまでの数時間常に痛く、おさまったと思っても時々ぶり返してくるので、一番拷問感のある痛みで辛かったです。
温めると痛みが和らぐということで、温かいタオルをもらい、腕と温タオルを乾いたタオルで一緒に巻き保温していました。これでだいぶ痛みが軽減しました。
ただ、温かいタオルだと頻繁に変えてもらう必要があったり、夜はどうしても冷めてしまいます。それを見た助産師さんが、なんと私物の電子レンジ式湯たんぽを貸してくれました😭
これで寝ている間も暖かさがもつ様になり、とっても助かりました。
3.静脈炎、血管外漏出への対処
ずーんと重い感じの静脈炎が始まると、もうすぐ血管外漏出が起こるサイン…ひたすら我慢です。この痛みが出てくると点滴の輸液ポンプも閉塞エラーを頻発するようになり、嫌なブザー音が何度も病室に鳴り響きます。この音もかなりストレスを増幅する要因でした…
また、着替え等で点滴を止めている時間が長いとより血管が詰まりやすくなるということで、着替え時も点滴停止の時間を最小限(服を通す一瞬だけ)にしてもらったり、血管が長くもっている時はシャワーを我慢したりしました。
ただ、この静脈炎が起きず、いつのまにか血管外漏出が起きていることも稀にありました。
その後血管外漏出が起きると、針の刺さっている先が硬く腫れて痛くなります。例えて言うなら、インフルエンザ予防接種後に腫れて痛い時の痛み。
これを我慢して放置すると、薬もちゃんと入っていないし、腫れがどんどんひどくなって、血管の回復が遅くなる一方です。すぐに針を抜けば2,3日程度で腫れも痛みも引き再度針を刺せるまでに回復したので、血管外漏出に気がついたらすぐに針を刺し換えてもらいましょう!
ちなみに一度血管外漏出が起こると、近くの血管に点滴が刺さっているときは前回・前々回の血管外漏出部分が一緒に痛む、なんて事もよくありました…
刺し換えが頻繁になってからは少しでも血管外漏出が起きないように点滴が刺さってる腕はとにかく動かさない様にし、常に湯たんぽの上に置いてある状態でした。
トイレや着替え等の衣服着脱時、体拭きや歯磨きで髪を結ぶ必要がある時以外は全くと言っていいほど腕を動かしませんでした。(コロナ禍で一年以上髪を切っておらず、暑いしとても邪魔でした…😵)
食事も空いている方の手のみで出来るよう、フォークとスプーンを用意してもらう、暇潰しも動画を見る・スマホゲームをする・マンガアプリでマンガを読む等の片手で出来るもののみ。あとは夜あまり寝られないのでお昼寝をし、ひたすら時間が過ぎるのを待ちました。
ネットで切迫で長期入院してた人達の過ごし方を検索すると、編み物をしました!とか本を読んで勉強しました!とか出てきましたが、そんな両手を動かし続ける行為はとてもじゃないけどやる気になれませんでした。
血管が強いかどうかでこうも過ごし方が変わってしまうんだなあと遠い目で見つつそっとページを閉じました。
やはり腕をなるべく動かさない事が一番血管のもちに繋がったかなあと思います。2.5日程度血管がもつようになったおかげで、回復した血管に再度点滴をさせるようになり、腕の血管だけで退院までもたせる事が出来ました\(^o^)/
退院に至るまで
退院日は入院当初から36w0dと決まっていましたが、退院についての具体的な話は35w3dの先生の診察までほぼ出ませんでした。
35w3dの診察で頚管長が28mmまで伸びていた事、胎児の推定体重が2500gを超えていた事、気になるお腹の張りや痛みが無いことなどから、安心して退院を迎えられそうだと話がありました。
通常だと36w0dの朝9時に点滴を抜く。点滴を抜くことによる張り返しは必ず起こるが、張りが来ていても陣痛でなければ帰宅。不安であれば2日間程度様子見入院する人もいる、とのこと。
私の場合はとにかく一分一秒でも早く点滴の針を抜きたかったので、せめて35w6dの夜には点滴を抜きたいとお願いしました。看護師さんの話では点滴の薬が夜に無くなったらそのまま点滴終了にする場合もあると聞いていたのもあり、それくらいなら許可してもらえるだろうと思っていました。先生は渋々ながらも許可してくれ、35w6dの好きなタイミングで点滴を抜く許可が降りました!!その代わり内服薬に切り替えて退院後も36wの間はウテメリンを一日4回内服することになりました。
退院当日はちょうど21時ごろに点滴の薬が無くなることが分かったので、20時にウテメリンを内服、20:30に針を抜き、21時の消灯前滑り込みでシャワーを浴びて就寝することに決まりました。
張り返しが陣痛につながっても、日付が変わる前に産まれてしまうことはまず無いだろうという事、早く退院したいけど張り返しが落ち着くまでは病院にいたいという思いもあったので、自分的には理想のタイミングでの抜針でした。
当日予定通りに内服して針を抜き、お腹が張らないうちにと急いでシャワーを浴びました。
張りが気になり始める前に少しでも寝ておこうと21時から少しずつうとうと…していたら23時にまさかの強めの地震があり完全に目が冴えてしまいました。
そのあと0時台に1度、1時台に1度張りを感じたものの、その後は全く張りを感じず…!これは陣痛に繋がることは無いと思い、3時ごろに眠りにつきました。
7時に起きてからも張りは全く感じる事がなく、無事に10時退院となりました💥
正直拍子抜け。おそらく内服への切り替えがとても上手く行ったのだと思います。
退院の諸々が決まった時に計画分娩も予約。
元々出産日よりもかなり早めに産まれやすい傾向があり、2週間前には産まれるかもと思っていたので、早めではあるけど正期産の37w1dで計画分娩することに!
実はまだ36wで自宅安静中なので、出産レポがあれば別記事で上げたいなあなんて思っています。
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