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マンガ・アニメの「聖地巡礼」-『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』 in 函館-

映画名探偵コナンと函館市のコラボ終了の9月末直前に函館旅行に行ってきました。映画の風景再現度が高く、函館の随所でここが映画に出てきた場所だというのが楽しく、さらにコナン達の立て看板やラッピング市電等で一層盛り上がりました。コラボ終了直前でしたが、多くのコナンファンが函館を訪れている様子もわかり、楽しい旅でした。


9月末までの函館市とのコラボ


今年の映画『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』の舞台は函館。函館には30年前に一度訪れたことがありますが、今回の映画を観て再び行きたくなりました。7月末に四国のアニメ・マンガ関係の聖地巡礼の旅をしたので(「マンガ・アニメの『聖地巡礼』-小豆島、下灘駅、予讃線-」(2024年8月6日)も読んでみてください)、函館は来年にしようかと思っていましたが、「マンガ・アニメの『聖地巡礼』-劇場版『名探偵コナン』の事例を中心に-」(2024年6月21日)でも書いた函館市による映画とのコラボが9月末終了という事を知り、秋分の日絡みの三連休に滑り込みで函館に旅してきました。
函館市は2,000万円の予算をつけ、スタンプラリーやフォトスポットの設置、函館まち巡りマップ配布、ラッピング市電1両とラッピングバス3両の運行、歓迎フラッグの掲出、等を実施しており、今回の聖地巡礼ではそれらを堪能することが出来ました。X(旧Twitter)の投稿によると、残念ながらそれらのコラボイベントは10月1日には撤去されたようです。
なお、本稿は業務で執筆したレポートに所々でリンクしていますが、業務とは関係ない個人的な聖地巡礼の書き連ねです。従って、個人的趣味全開な記述があるかもしれません。個人記事は1年半ぶり。

北海道新幹線経由で函館入り


埼玉県在住なので空港まで行くのが面倒なのと、東北新幹線延伸・北海道新幹線などを題材に業務上のレポートを書いてきたにもかかわらず自分では乗ったことが無かったので、大宮から東北・北海道新幹線はやぶさに乗って、函館を目指しました。
写真1は乗換駅の新函館北斗駅と函館駅です。夕方着だったので、本格的な聖地巡礼は翌日に。宿泊は湯の川温泉地域のホテル。
 
写真1:駅(左上:新函館北斗駅の歓迎フラッグ、右上:函館駅駅舎内のフォトスポット、左下:函館駅外観、右下:函館駅外側のコナンポスター)

出所:筆者撮影

五稜郭


翌朝、あいにくの雨模様の中、湯の川温泉電停から市電で移動。まずは五稜郭タワーへ。写真2は映画名探偵コナンで、蘭や紅葉達が訪れた五稜郭タワーです。
展望階には戊辰戦争の最終局面である箱館戦争関係の展示があります。碧也ぴんく『星のとりで~箱館新戦記~』(新書館)というマンガが詳しいですが、箱館戦争での土方歳三の活躍は凄まじかったそうで、五稜郭タワーには土方歳三の像も展示されています。
今回の映画名探偵コナンは冒頭から土方歳三(CV津田健次郎さん)が登場しますし、展望階の土方歳三像では紅葉が記念撮影しています。
 
写真2:五稜郭(左上:下から見上げた五稜郭タワー、右上:展望階からの五稜郭、左下:展望階の土方歳三像、右下:展望階からの函館山)

出所:筆者撮影

五稜郭タワー内の1階に名探偵コナンスタンプラリーが設置されていたので、そこでスタンプ。私が押した時には数名の行列でしたが、五稜郭から戻ってきた時には数十名の行列となっていました。
スタンプを押した後に五稜郭へ。平次や沖田達がマフィア達と闘った箱館奉行所に向かいましたが、事前に想像していたよりは入口から近かった気がします。この場面は沖田に加え、『YAIBA』の主要キャラである鬼丸も登場したので、青山剛昌氏の作品を昔から知る人にとっては嬉しい驚きでした。
 
写真3:五稜郭等(左上:五稜郭タワー内のフォトスポット、右上:スタンプラリー付近の土方歳三像、左下:五稜郭入口、右下:函館奉行所)

出所:筆者撮影

函館山


荒天ということもあり、五稜郭タワーからタクシーに乗りました。函館山ロープウェイの麓までと告げるとタクシーの運転手さんが、どうせなら山頂まで行った方がお得ですよと言うので、誘い文句に便乗して函館山山頂までタクシーで向かいました。
その運転手さんは話好きのようで、道中、ずっと筆者と喋っていました。彼によると名探偵コナンと函館市のコラボはありがたい、タクシー利用客が増えているとのことでした。その運転手さん自身は『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』は観てないそうですが、以前乗せた乗客の解説で映画に登場した場所等はほぼ把握、スタンプラリー設置場所は完全に把握していました…。映画館に行く習慣がないとの事なので、来年4月頃に金曜ロードショウで放映されるはずなので、その時にぜひ観てみて下さいとお勧めしておきました。
函館山山頂に着いた時には風雨で、特に風が強く、早く屋内に入りたいという天気でした。屋上展望台は平次が和葉に告白したところです(聞こえてなかったけど)。百万ドルの夜景には程遠い風雨でしたが、映画と同じ構図の景色が見られたし、それなりに満足しました。
 
写真4:函館山(左上:函館山山頂広場、右上:展望台施設内のフォトスポット、左下:展望台屋上を下から見上げたことろ(蘭がいたところ)、右下:屋上展望台)

出所:筆者撮影

函館山山頂からは函館山ロープウェイで降り、ロープウェイ内ではaiko『相思相愛』が流れ、コナン君の声でのアナウンスも聞けました。
 
写真5:函館山ロープウェイ(左上:ロープウェイチケット、右上:コナンがスケボーで滑走したケーブル(雨で分かりにくいですが)、左下:ロープウェイ麓側のFMいるかスタジオ、右下:麓側外観)

出所:筆者撮影

旧函館区公会堂

函館山ロープウェイの麓からは、元町方面に徒歩で向かい、八幡坂を撮った後、旧函館区公会堂へ。八幡坂は次に書きますが、まずは聖が演武した旧函館区公会堂。
凄い人出でした。「マンガ・アニメの『聖地巡礼』-劇場版『名探偵コナン』の事例を中心に-」(2024年6月21日)で紹介した札幌テレビの情報によると、GW期間の旧函館区公会堂は昨年(2023年)に比べて1.7倍の入場者数だったそうですが、年間通すと相当の人数が訪れたのではと思います。
ステージやバルコニー、大広間など映画の再現度が凄いなぁと思いましたが、同時にここで剣道大会はやらんだろうな(笑)と思いました。
 
写真6:旧函館区公会堂(左上:外観、右上:大広間、左下:バルコニー(小五郎と蘭がいたところ)、右下:ステージ(聖が演武したところ))

出所:筆者撮影

八幡坂

旧函館区公会堂の後は、元町公園を経て再び八幡坂へ。なお、八幡坂を上から見た写真は、旧函館区公会堂に行く前に撮ったものです。
コナンと平次がマフィアとカーチェイスした八幡坂。30年前に函館に訪れた時は、私自身は取り立てて八幡坂に関するエピソードは知らなかったはずなのですが、今年のコナン映画を観た際すぐに行ったことがある場所だとワ―ッという気持ちになりました。改めて現地に行ってみると、特徴的な空間かつ海が見える坂が印象的でした。
コナンが追われる原因となった星稜刀の空箱が粉々になったところが、八幡坂の下の路面電車の軌道です。
 
写真7:八幡坂(左上:上から見た八幡坂、右上:八幡坂下の市電交差点、下:下から見た八幡坂(最終日撮影))

出所:筆者撮影

西波止場とラッキーピエロ


コナン達が聖に軽く手当され、聖が逮捕されてしまった西波止場、その付近のラッキーピエロ店内のコナンコーナーと入口。この店舗が、コナンと平次が北海道東照宮の巫女さんから話を聞いたところ、その話を盗み聞きしながらキッドがハンバーガーを食べてたところだと思います。
ラッキーピエロはどこの店舗も大行列で、飲食は泣く泣く断念。名探偵コナン効果ですかね〜?
 
写真8:西波止場とラッキーピエロ(左上:西波止場付近、右上:ラッキーピエロのマスコット(?)、左下:店内のコナンコーナー、右下:ラッキーピエロ外観(最終日撮影))

出所:筆者撮影

この後、赤レンガ倉庫、函館朝市を経て函館駅まで歩きましたが、風雨が強く疲れてきたので、観光はそこそこにホテルに退散しました。 

湯倉神社

最終日は前日と打って変わって、かなりの好天。朝方は長袖を着てましたが、途中から半袖に着替えました。
ホテルをチェックアウトし、徒歩で湯倉神社に行きました。湯の川温泉発祥の地で、祭神は大己貴命(大国主大神)で出雲大社と同一神です。因幡の白兎も境内にいます。箱館戦争の折には、傷病者を湯の川温泉で療養させたそうです。
 
写真9:湯倉神社(左上:湯川温泉発祥の地の碑、右上:鳥居、左下:本殿、右下:因幡の白兎)

出所:筆者撮影

湯の川電停

映画名探偵コナンで、蘭と和葉が路面電車で行った箱館市電の終点の一つ湯の川電停。始発なので座れましたが、次の電停以降はどんどん乗って来て、かなり混みました。
 
写真10:湯の川電停(左:電停、右:電停終端部)

出所:筆者撮影

ラッピング市電

湯の川電停から函館駅まで市電で行き、函館駅前電停からJR函館駅に向かう途中で、やっと映画名探偵コナンのラッピング市電に遭遇できました!
駅のロッカーに大きな荷物を預けた後、そのまま昼食。昼食後に函館駅前電停から市電で末広町電停に向かいました。ラッキーなことにコナンのラッピング市電が来て、やっと乗れました。十字街の電停付近ではコナンの声での車内アナウンスがありました。
なお、残念ながらラッピングバスには遭遇できませんでした。
 
写真11:ラッピング市電(上:ラッピング市電外観、下:ラッピング市電内部)

出所:筆者撮影

赤レンガ倉庫と函館朝市

前日は風雨でちゃんと観光しなかったので、改めて西波止場から赤レンガ倉庫と函館朝市の辺りを歩き、スタンプもゲット。
 
写真12:赤レンガ倉庫と函館朝市(左上:赤レンガ倉庫、右上:赤レンガ倉庫内フォトスポット、左下:赤レンガ倉庫内フォトスポット、右下:函館朝市内フォトスポット)

出所:筆者撮影

ちょっとしたまとめ

『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』と函館市とのコラボは9月末までですが、私を含め、まだまだそれ目的で来てる人も多かったようです。
名探偵コナンのスタンプラリー設置場所にはしばしば行列、路面電車に乗ってる時に八幡坂など映画に出てきた場面に出くわすと、声をあげてる人が少なからずいました。
前述したように、函館市は今回のコラボ関係で2,000万円の予算をかけたそうですが、経済効果はかなりあったと推測されます。先行投資の成功事例と言って良いんじゃないでしょうか?
ついでに、名探偵コナンをメイン事例にマンガ・アニメの聖地巡礼について私が書いたレポートも改めてご紹介。
マンガ・アニメの『聖地巡礼』-劇場版『名探偵コナン』の事例を中心に-」(2024年6月21日)
今回のスタンプラリーは10箇所でしたが、流石に全部は行きませんでした。
 
写真13:スタンプラリー等(左:スタンプラリー結果、右:北海道新幹線乗車記念)

出所:筆者撮影

おまけ:北海道・東北新幹線

新函館北斗から帰りの北海道・東北新幹線はやぶさは、新青森-盛岡間の七戸十和田、八戸、二戸、いわて沼宮内の全てに停まるダイヤでした。それぞれの駅でそれなりに乗り降りがあり、ちゃんと機能してるんだなぁと実感しました。
新函館北斗からのはやぶさは、新函館北斗時点でほぼ満席だったのですが、仙台でドーッと乗客の1/3位が降りた感じでした。つまり、新函館北斗-仙台間を利用してる人はかなり多く、東北と北海道を結ぶ役割が果たせてるのを実感できました。
なお、仙台で同じくドーッと乗ってきて、再びほぼ満席に…。私が降りた大宮で結構降りてました。
我田引鉄(←古い?)ではないですが、下記のレポートで書いたように全国新幹線網は完成させるのが望ましいと改めて思いました。
リニア、新幹線は変革の基盤」(2023年10月27日)


20241005 中里幸聖


前回note:
『すずめの戸締まり』に通底する精神は『日月神示』に通じる」(2023年4月16日)

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