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【永遠なんてない】20代社会人オタクが苦しいほどに感じた『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』


このドキュメンタリー映像を見てしまって良かったのだろうか

ショッピングモールの映画館を出たあとすぐ、
心の底からふとそんな気持ちが浮かび上がってきた

私たちファンは、応援している人をできるだけ知りたいし、同じ時に同じ気持ちを共感したい

それに対して、このドキュメンタリー映像は今までなんとなく察してはいたものの、いざリアルな映像で目の当たりにするとグッと胸が苦しくなるような映像、
紅白歌合戦、全国ツアー最終日…

私たちが欅坂46の未来を信じて疑わなかった時から既にメンバーの苦しみは始まっていたのだと知り

その苦しみを同じ時に共有できなかったファンとしての力不足、やるせなさ、受け入れられない、
そこから出てきた気持ちなのだろうか…



欅坂46を知った当時、私はかなり弱っていた

忘れもしない2016年大学4年生の夏、半年間他のことに目もくれず勉強をし続け目指していた警察官の最終試験に落ち、気持ちは人生で最もどん底だった。食欲もなければ、家の外からも出られない。

そんな時、彼女たちをある番組で見た

その時はなんとも思わなかった

後日、偶然YouTubeで流れた「語るなら未来を…」のMVを見た

アイドルが全く映えないグレーの衣装を着てかわいさの欠片もないような大人に対しての反抗心剥き出しの歌詞を歌っている

ガシッと心を掴まれた

何回も何回も見た 何度みても心が震えた  

何の根拠もなく彼女たちならこの世の中を導いてくれるのではないか、そんな気までしていた

他のMVも穴が開くほど見て、そこから私の欅坂46との人生が始まった

テレビのパフォーマンスは全てチェックし、番組ごとに表情を変えるパフォーマンスに魅入った

有明コロシアムで行われた初めてのワンマンライブは圧倒されつつ、ライブならではの楽しみ方を知った

欅坂46という存在が私の生きる力になった


しかし心からただ楽しめるパフォーマンスが見られたのは、ほんの一瞬だったと今は思う

いくつかのきっかけはあったものの、目に見えて不調が現れ始めたのはやはり不協和音からだろう


『天才的で絶対的なセンター』


そのパフォーマンスはファンを、メンバーを、周りの大人を虜にし、依存してはならないと理解していながらその魔力的な力にしがみついた


この数年はその繰り返しだった、不安なしにはパフォーマンスを見られなくなった

けどその刹那すらファンを虜にした


欅坂46に全く興味がない人なら、簡単に代わりのセンターを立てろというだろう

けど欅坂46を近くで見ていれば見ているほど、絶対的センターの代わりなんていないと信じた


その絶対的センターの終わりはある意味あっけなかった

もちろん心は死ぬほどかき乱された


それから半年後、無観客ライブの最後、

欅坂46は活動休止および改名を発表した


このドキュメンタリー映像は、欅坂46のパフォーマンスの裏側が映っていたし、当時を回顧したメンバーのインタビューも素晴らしかった


けど結局のところ私がこの『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』で
最も心震えたのは裏側でもなくインタビューでもなく

ガラスを割れ!
サイレントマジョリティー
大人は信じてくれない
不協和音

その他多くのパフォーマンス映像でしかなかった

私は最初から最後まで欅坂46のパフォーマンスに心打たれていたと、思い知らされたのだ

どんなことが裏側で起こっていても、周りからなんと言われようと
パフォーマンスを見ればそれまでの負の感情を吹き飛ばしてしまう、その圧倒的なパフォーマンスで黙らせてしまう

そんな欅坂46のパフォーマンスが大好きだった

ただそれだけのことをこの映像で思い出した

欅坂46は私に何をくれただろう

辛い時に一歩踏み出す力
どうにもできないやるせない感情に寄り添ってくれる優しさ
何が正解なのかわからなくてもどうにかなると思わせてくれる楽しさ
自分の気持ちも大切にすること、、自分らしさ

人生における大切なこと、気持ちを欅坂46が教えてくれた


欅坂46の最後の約2、3年は、あまりの苦しさにファンをやめようかと思うことはあったが離れたくても離れられなかった

たかがアイドルにこんなに心をかき乱されて、今まで何のファンにもなったことがない過去の私が知ったらドン引きするだろう(笑)

ただ今となってはTAKAHIRO先生の言う通り、欅坂46を点ではなく線で見続けられたことは私の中の誇りである


感情も興味も失っていた私に光となり希望でいてくれた

欅坂46のファンになれて本当に良かった


わがままを言うとすれば、もっともっと欅坂46のパフォーマンスを見ていたかった

どうしてこうなってしまったのだろう
あの時、こうなっていれば…とやはり考えずにいられない


けどどうしてもあの時には戻れない

永遠などないことは欅坂46が教えてくれた

これからの人生、やりたい時、やれる時にすぐやらないといざ重い腰を上げた時にはもうできないかもしれない


欅坂46はまだ終わっていない

10月のラストライブに向けて、最後の最後まで欅坂46のファンとして私は突っ走る

後悔がないように

欅坂46が最高のラストを迎えられるように


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chico

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