未来伝達課の書き出し
「死にたい」
「もう生きてらんない」
SNSへ希死念慮を綴る若者達の瞳は、
輝きを失いかけていた。
「また人身事故?死ぬなら1人で死ね」
「安楽死制度を求めます」
人が自ら死を選ぶことはイレギュラーという認識は少しずつ世間から消えかけていた。
年々少子化問題は深刻化し、とうとう日本は、"超"少子化国であるとして国際機関で正式に認定された。
出生率は年々減少する一方で、若者の自殺率は
年々上昇していた。
これ以上の超少子化問題を阻止するべく発足されたのが、未来伝達課である。