イケボ先生に恋をする
きゅうり君は、24歳から今に至るまでメンタルクリニックに通院している。24歳で1か月だけ派遣社員として、経理補助として外資系の会社で働いていたのだが、なんせ人の心の動きに敏感なHSPなきゅうり君。当時は、職場で馴染むことも出来なければ、先輩社員の手すきの時に仕事を教えてくれる高圧的な態度が苦手であった。
当時はHSPという言葉なんて知らないが、会社の経理担当の職員はきゅうり君を含めて3人。きゅうり君の契約が満期になった最終出勤日、対面で座っている先輩社員の方からは、社内メールにて「今迄お疲れ様です。次の職場でも頑張ってくださいね」と言われた。さすがのきゅうり君も「対面であいさつしろや」とイラついてしまい。勤務後に、7名全員のデスクを回りながら、向かいの席の先輩にも挨拶に行った。もちろん、社内メールでの挨拶なんてムカつきます。なんて伝える勇気はないのだが。後に派遣会社の方が教えてくれたが、その会社の経理補助の席は中々定着しなく困っていたらしい。一般の方が耐えられなかった席にきゅうり君は当然馴染むことはできない。
イケボ先生との出会い
派遣先企業は、片道2時間かけて、職場に行き、就業時間の30分前から仕事を始めていた。もちろん、タイムカード上は定時で仕事をして、定時で上がっている事なっていた。きゅうり君以外みんな社員さんの中、派遣会社の方には10分前で充分良いと思うと言われていたが、社員さんからのお前来るの遅いなという空気感から逃げれるほど、鈍感でも強くもなかった為仕事をしていた。
1か月の短い期間とは言え、きゅうり君は耐えることが出来ず、土日は約14時間ほどを、ベットの上で過ごし、起き上がれない事が続いた。当時は実家に住んでいたため、お昼ご飯と夜ご飯はしっかりと家族と食べて、メンタルが壊れている自分を隠すことに必死だった。さすがに、これはやばいと自分の中で警報と週末と帰宅時に涙が止まらないのはおかしいと、メンタルクリニックの受診を考え、問い合わせと、予約をした。
そこで担当してくれた先生がイケボ先生(おそらく40代男性)
逆ナイチンゲール症にかかるきゅうり君
皆さんはナイチンゲール症という言葉をしているだろうか、医療従事者の方が、医療や看護ケアをしている過程で、主に恋愛感情を患者さんに抱いてしまう事である。そして、頭に「逆」がつく逆ナイチンゲール症というのは患者が担当してくれる医療従事者に恋をしてしまう事である。この症状は一般的に患者が回復したり、接触回数が減ると無くなっていく症状と言われている。
きゅうり君は慢性的「逆」ナイチンゲール症にかかりやすい体質である。白衣を着たおじさまが基本的に大好きなのである。過去にはかかりつけ医の息子先生、耳鼻科の先生、皮膚科の先生、眼科の先生、内科の先生と沢山恋に落ちてきた。治療に行っているのだか、おじさんを見に行っているのかわからないくらいである。そこまでひどいのなら女医さんに診察してもらえと思うかもしれないが、なかなか女医さんに巡り合うことはない。
そして、メンタルクリニックでは、白衣のおじさまプラス、イケボのおじ様なのである。もうきゅうり君は通院するのが楽しくてしょうがなかった。特に、最初の頃のきゅうり君は休日のみベットから起き上がれない・健康診断の数値は正常だが、ふらつく、吐き気など症状が出ていたため、2週間に1度の通院が必要と診断書でも書いてもらったレベルである。先生に会えるだけで幸せなのに、親身に話も聞いてもらえる。胸が苦しいのは元々の病状なのか恋煩いなのかわからないくらいであった。
留めの一言は、きゅうり君がイケボ先生と会うのがつらくなった時に、「次回の先生はイケボ先生じゃなくて、予約時間が空いている先生でいいですよ」と強がってイケボ先生から逃げられるように工夫したときに、「病状を知っている、私が担当した方が良いから時間合わせてください」とイケボ先生に言われた時。きゅうり君はホストクラブにハマる女性の気持ちが本当に分かった。
とまとさんに報告をする
とまとさんとは、大学時代サークルで出会いそこから仲良くなった。仲良くなった。そこから親友と呼べる関係になったのは、とまとさんと失恋話を聞いて慰めていた時に告白され、お断りをする際に、彼女をこれ以上苦しめないために、ゲイである事をカミングアウトして、更に親友となった。
とまとさんに、メンタルクリニックのイケボ先生の説明をする。イケボ先生はきゅうり君の通院しているクリニックに週に1度非常勤医師として勤務していた。そのため、とまとさんにイケボ先生の説明をする時に非常に苦労したが、「白衣・おじさん・ロマンスグレーの髪色」そしてイケボなら、写真をみなくてもきゅうり君のドストライクなのはわかるよと笑ってくれた。
とまとさんも中学生時代にメンタルクリニックに通院したことがあると教えてくれて、そこまで話聞いてくれる先生は中々いないから予約が取りずらくても、同じ先生に診察してもらった方が良いよとアドバイスをくれた。
このアドバイスはきゅうり君の病状的には的確化もしれないが、逆ナイチンゲール症状に落ちているきゅうり君には辛いものであった。今となっては同じ先生でよかったと思うのだが、もともとの病状プラス逆ナイチンゲール症にかかっていたきゅうり君は、診察の途中に逃げ出しトイレに10分ほど籠ることをするくらい、「早く病気を治したい自分」と、「恋をしている自分」で葛藤をしてた。
恋はするものじゃなくて、落ちるものby当時のきゅうり君
心が乙女で少女漫画も大好きなきゅうり君当時はまだ、BLの沼にはハマってはいなかったが、「いつかスパダリが迎えに来てくれる」などど思っていたし、目指せお婿。同性婚が認められていないなら、養子に行こう。と張り切っていたぐらいである。
そんな妄想をしている中イケボ先生と出会う訳である。自然と興味を持つのは当たり前かもしれないが、恋に恋して体調を悪化させる本当に悪い習慣である。しっかりとしなければという気持ちが、更にイケボ先生のことを思い浮かべてしまい、その気持ちから逃げるように、月に1度はゲイ向けの恋活パーティに顔を出すのである。ゲイ向けの恋活パーティは、基本的に男女のお見合いパーティーを行っている会社が、隙間時間に行っているようなところがほとんどであった為、リーズナブルな値段、2000円から高くても5000円で楽しめた。今となっては思い出であるが、事実上恋活費用というよりは、食費としてカウントしたいぐらいである。恋をしたくないときには、恋に落ちてしまい。恋をしたい時には心は全く動かない。精神安定剤や不安軽減のお薬のように、飲んで20分後から聞き出す媚薬みたいなものは開発されないのだろうか。
noteでは僕「きゅうり君」の17歳からの27歳までの恋愛と、
27歳から29歳までのリアルな恋愛は諦めて腐男子として生きている等身大の自分を日記を公開しようと思っております